ママのこと⑫怖がりな自分
ママは治療しないと決まってからクレジットカードや通販の会員などの解約をしだした。
私は悲しかった。それじゃあほんとに死んじゃうみたい。
ママはじいじを癌で亡くしてるから、これからどうなっていくかが分かってる様だった。
意識があるうちに…後から家族が困らないように…。
コストコの会員だけお店に行かないとできないみたいで、どうしようどうしよう。と言っていたので、そんなの私がやるから気にしないで!と言った。
でも結局、亡くなってもできないでいて、パパが電話で解約お願いしたんだけどね。
パパがトラック運転手なので、夜中出勤の日、1人じゃ心配だからと私が一緒に寝ることになった。
正直とても怖かった。ママがどうかなったらどうしよう。とか、なぜかママ=死になっていて、一緒にいるのが怖いという気持ちになった。
私は本当になんて子供だろうと思った。ママが1番怖いはずなのに。
ママは睡眠薬も飲んでいたけど、眠れないみたいだった。
そもそも横になれないからベッドに座ったままだったけど。
たまに起き上がってはキッキンへ薬を飲みに行ったり。
「気にしないで寝な」と言うママ。
私はずっとドキドキしていて、眠れなかった。
でもいつのまにか寝ていたようで、5時頃に気がついた。子供たちも起きる時間だから自宅の方へもどった。
この日、どうせ眠れないんだから何か話せば良かった。二人きりの夜なんてもうなかったのに。
まともに話せるママももうすぐいなくなっちゃうのに。
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