マガジンのカバー画像

経営とビジネス

47
経営やビジネス一般に関して考えていることをまとめています
運営しているクリエイター

記事一覧

【アトツギ大全#003】事業承継の3要素 / 形式 / 経営 / ソース

【アトツギ大全#003】事業承継の3要素 / 形式 / 経営 / ソース

昨日、講演で一般的に”事業承継”と呼ばれるものには3要素あって、通常言われているのは「形式」と「経営」の承継だけど、「ソース」ちゃんと継がせないといけなくて、それって非ロジカルなプロセスだよね、という話をしました。補足も含めてnoteにまとめます。

「形式」の承継形式の承継は株式とか肩書きとかの承継です。社長にとりあえずしちゃうとか株を一部あげたら自覚が生まれて、行動が変わって、社内の見方も変わ

もっとみる
地方企業はローカル投資を通じてPlace Based Innovationを生み出し、グローバル市場にチャレンジしよう!

地方企業はローカル投資を通じてPlace Based Innovationを生み出し、グローバル市場にチャレンジしよう!

地域と会社のグランドビジョン2年前に設定したVisionに「地域だからこその可能性が花開く、ワクワクあふれる街を生み出す」というビジョンを設定してから、様々な地域のプロジェクトが生まれて、本社まで移すことになった。

そんな中、先日の薩摩会議2024の中で、今後の地域のグランドビジョンを整理する機会もあり、「地方と関わることが自社の戦略にどう貢献するのか、どう位置づけるのか、また関わっている湯之元

もっとみる
Deep tech/Place Based Innovationと地方企業の親和性

Deep tech/Place Based Innovationと地方企業の親和性

地方からイノベーションを!みたいな事を最近言われてるし、創業系のイベントにも自治体から沢山の予算がついてたりする。そういう時に大体、多くの人がイメージされてるのはアプリとかSaaSで一儲けしてくれみたいなことだけども、最近はそっちにはあんまり投資が集らなくなってるのは、地方ではあんまり知られてないところ(そして、すぐに田舎の新規事業コンサルはアプリかSaaS作らせようとする)。

今、注目も資金も

もっとみる
地方の老舗企業でビジネスSHIFTに立ち向かう

地方の老舗企業でビジネスSHIFTに立ち向かう

KOBIRAは2022年9月から3年間の第4創業プロジェクトを進めていて、今ちょうどのその半分が終わったところ。まだ初めてたった1年半かと思うんだけど、組織、マネジメント、DX、広報、採用、全方面で大きく会社を変えることができた。その経緯や進捗などは下の年始の記事にまとめているので、読んでほしい。

主に「組織」「マネジメント」とリソースを配分してきて、ついに本丸の「ビジネスSHIFT」に取り組ん

もっとみる
地方老舗企業での生成AIの活用事例-使えた6パターンとこれから3パターン-(2024年4月ver)

地方老舗企業での生成AIの活用事例-使えた6パターンとこれから3パターン-(2024年4月ver)

生成AIの利用をどのようにして、生産性を上げるか、繰り返し作業を軽減するか、経営のスピードアップを図るかというのは、特に人手不足の地方企業ではなんとなく興味のあることかと思います。鹿児島の創業112年の老舗企業である小平株式会社でどのように利用しているのか、またこういうところは使えなかったということを共有したいと思います。(使えないという内容は今後、サービス改善で使えるようになる可能性あります)

もっとみる
インフレが突きつける、あなたの会社のサービス「価値」への宿題

インフレが突きつける、あなたの会社のサービス「価値」への宿題

いま、地方中小企業の経営の1番の課題は「インフレにどう対応するか」だ。

インフレになるとどうなるか?

まず、今までと変えずに同じやり方をしていたら、仕入や販売管理費は高くなるので利益が減る。また、追い討ちで日本人若年層の人材不足も追ってきているので、人件費も今までとおなじ額だと採用できないので人件費も上がっていく。

コストが高くなると言うことは、利益を確保するためには値上げかコストカットをし

もっとみる
市内からシャッター温泉街に創業112年のKOBIRAが本社を移す、「会社」と「自分」の5個の理由

市内からシャッター温泉街に創業112年のKOBIRAが本社を移す、「会社」と「自分」の5個の理由

今月末に日置市に作った新本社の引き渡しがある。今までいた鹿児島市中心部のオフィスも引越し準備は、ほとんど終わり、いくつかのぽつんと机が残されている。

これから移転する新本社にはいくつかの特徴がある。
・日置市のシャッター温泉街の湯之元という街にある。
・常時出社するのは75名の参加者のうちの5名くらいで、あとは分散勤務している。
・会社でありつつ、地域コミュニティの第2公民館としても機能する。

もっとみる
「狂った老舗」の2023年振り返りと、2024年の展望

「狂った老舗」の2023年振り返りと、2024年の展望

正攻法できっちり会社を整備した2023年今年も終わりそうな気分になっているので、この一年をちょっと振り返ってみる。今年は正攻法の綺麗なフォームで改革できた一年だと思っていて、「KOBIRA社の健康診断と治療」の1年だった。悪いところを診断して、問題あるところの治療ができた。そう言う意味ではまだ「狂えてない」んだけど、着々と突き抜けるカウントダウンが進んで行ってるんじゃないかと思ってる。

KOBI

もっとみる
地方中小企業は「あたりまえの経営」を出来るようになろう

地方中小企業は「あたりまえの経営」を出来るようになろう

都会の経営偏差値50は、地方の偏差値70都心の会社が行っている「あたりまえ」の業務が、地方の中小企業ではまだまだ出来てないことが多いと思います。都会の経営偏差値50は、地方の偏差値70くらい。まず、地方の経営者と企業は「あたりまえの経営」を出来るようになることが大切だと思っています。

あたりまえの経営ってなんだ?あたりまえの経営は、

経営目標を立て

経営目標の進捗を毎週毎月確認し

目標(予

もっとみる
「理念経営」と「データドリブン経営」そして「物語経営」の掛け算でオンリーワン企業を作ろう。

「理念経営」と「データドリブン経営」そして「物語経営」の掛け算でオンリーワン企業を作ろう。

会社取り組みを経営戦略のフレームで考える最近ありがたいことに様々な媒体でも紹介され、また採用でもたくさんの優秀な方にもジョインしていただいています。2年前からすると考えられない状況です。

まだ自分が会社を第4創業として変え始めて1年半の取り組みなので、まだまだ足らないところもあるのですが、さらにこの取り組みを発展させていきたいと思っております。

その際に、会社の移転やDXなどの取り組みをどのよ

もっとみる
「究極の地方中小企業」の話と、内的動機をベースにした目標設定のやり方

「究極の地方中小企業」の話と、内的動機をベースにした目標設定のやり方

というか郷土のリーダー目指してない今度、鹿児島県の「かごしま青年塾」という企画で地元の若手でリーダーになりたい方々に講演する機会をいただきました。この青年塾は「郷土の発展を支え、地域の核となる次世代リーダーを育成する」そうです。
おそらく以下のプレスリリースを見て、「こいつ(小平の事)は郷土の発展に燃えているので本社を地元に戻したりしてるに違いない」と判断されての選出なのでしょう

ただ自分は正直

もっとみる
 111年企業の生産性爆増:Amazon方式でのマネージャー会議の変革

111年企業の生産性爆増:Amazon方式でのマネージャー会議の変革

1年間で会議が変わった:Amazon方式の採用とその成果創業から111年が経つKOBIRA社の社長をしています。うちの会社は、古い御前会議形式の会議形態をずっと行なっていて、会議が効率的な課題解決の場となっていませんでした。具体的には、各部長が社長の前で結果を読み上げ、予算達成であれば褒められ、そうでなければ怒られるという形式で、課題の報告、分析を通じて、課題解決の対策を議論する場として会議が機能

もっとみる
ソース原理 (Source Principle)と事業継承

ソース原理 (Source Principle)と事業継承

ソース原理 (Source Principle)って何?「ソース原理 (Source Principle)」というビジネス、特にチームに関する理論があります。去年、以下の本が出て、経営/HR界隈で話題になりました。

この本、英題は「Working with Source - Realize big ideas, organize for emergence, and work with mone

もっとみる
「ヒトではなく、コトに向かう」の難しさと、構造に向き合う価値

「ヒトではなく、コトに向かう」の難しさと、構造に向き合う価値

昨年作った会社のバリューの中に「ヒトではなくコトに向かう」という言葉がある。これは確かDeNAの南場さんの言葉で、とても良い言葉だったのでバリューに入れさせてもらった。

これは、「何か問題が発生したときに、個人攻撃でなく、その背後にある構造を改善しよう」という事だと理解している。毎日、ストレス高く仕事をしていると、「あいつが使えないから」とか「上司(部下)が無能だから」というのは多くの会社で出て

もっとみる