
心を突き動かす作品『東京藝大ものがたり』レビュー
ごきげんよう〜♫かんたーです♫
明日は仕事。寝る前に1冊、本を読んで寝よう。
手に取った作品は、購入してから積んでいた1冊。
・『東京藝大ものがたり』 あららぎ菜名 著
美術の最高峰の大学で”合格率も東大を遥かに凌ぐ”、この東京藝大へ3浪し…合格するまでの著者”あららぎ菜名”先生の実話。
タイトルや帯を見ただけでは、正直いうと「合格まで大変だった」ことを描いた作品なんだよね〜という認識。しかし…物語は想像を絶する内容。
藝大とは…なぜ目指すのか…
読み進めると理解できます。これが本物の”クリエイターの卵”なのだと。
よく目にするクリエイターの方は、見えている部分がとても鮮やかで、仕事も丁寧や想像力の塊に感じてしましますが、
実際はそんな人ばかりではないと、この本を読んで強く感じます。
勿論、天賦の才もあるでしょう。
しかし殆どのお方は、『葛藤とプレッシャー』に押し潰されそうな、一般的な人となんら変わりない人たち。
そんな方たちの”壮絶さ”を強く描いた物語。
目指す理由…恐らくそれは…
人それぞれ違いはあるものの
目指すなら1番!
これに尽きると感じます。
”東京藝大受験”は、さながら”甲子園⁉︎”
この表現は野球を続けていた私には、しっくりきました。全国の猛者が集結して、凌ぎを削る。
浪人を重ねれば重ねるほど、ライバルが増える。
カオス…。
あららぎ先生、3回目の受験で起きた挫折の上の挫折
物語は2回目の受験までを読み進めて「もう少し!」なんて思っていましたが、この3回目の受験が後々のターニングポイントのようにも感じます。
そりゃ普通なら2回も落ちていたら、それだけでも挫折を味わっているはずなのに、さらに追い討ちをかけるような出来事。
そして…不合格。
作品に引き込まれ、私自身が”不安に押し潰されそう”でした。
初心にかえる
誰しも勉強も仕事も、うまくいかない時はあります。
特にこの作品で3浪中に”初心にかえる”ことを決断。少しずつキッカケを掴みかめては、遠のく。
芸術は本当に奥深く…そして…答えは自分の中であり…他者への影響力など色々なことが加味されているのだと…
そして…
藝大へ現役合格した父との衝突。暗雲立ち込めてきた最中…立ち込めた、朝の…
光
そのシーンが頭から離れない。父の言ってきたことへの理解ができ、そこからゾーンに入る”あららぎ菜名”先生のエネルギーを物凄く強く感じた。
過去の自信のなさなど、微塵も感じない表現力に圧巻!
そして…
合格のエピソードには拍子抜けしたのですが…
帰宅して父との対面の時…
何故か読んでいた私も大号泣!(←いや、お前関係ないだろww)
晴れて東京藝大に合格した”あららぎ菜名”先生なのですが、この作品の最後に”つづく”と書かれていました。続巻を今から楽しみにしております♫
”あららぎ菜名”先生の『単行本を出して思うこと』
あららぎ菜名先生は本を出されて思うところもあったみたいです。そこが芸術肌なのかも知れません。読み手の私が受けた印象では、その修正しきれなかった部分まで色鮮やかに生命を感じました。
エピソードと少しだけかけ離れた話
”あらなぎ菜名”先生は神奈川出身だそうで。
私が20代の頃、神奈川で仕事をしていた時期もあったので、余計に親近感が湧きました。(←強引すぎるww)
ちょっとだけ当時の私の記憶を思い出しました。
ストレスMAXで帰宅して、平日の夜中に『saku saku』という番組の再放送をいつも楽しみにしていた。当時は木村カエラさんがマペットの増田ジゴロや白井ヴィンセントとの絡みを見ては「明日も頑張ろ…」という日々。
懐かしさを少しだけ思い出してくれる作品。(←個人的にだろ!)
最後に
バイトと勉強とデザイン漬けの日々。好きだけで、ここまで突き動かす”芸術・アート”はやはり人を虜にするのであろうと思われます。
ただ…
続けてきても実を結ばないことの方が、圧倒的に多いはず。
あららぎ先生は、遠回りであったかも知れないけれど
努力の方向性を間違えず、そして腹を括って自分を信じた結果が、実を結んだのだと。
そんな先生の、今後のご活躍を陰ながら応援させていただきます!
読み終えて寝ようと思っていましたが、心が突き動かされたので記事にしました。雑な部分も多いと思います。ご了承くださいませ。
”藝大”を目指している方も、また私のように”藝大ってなに”という方にも響く作品。
学生さんでも社会人の方でも悩み、葛藤している方に強くオススメする1冊のなります。
〜それではまた〜
いいなと思ったら応援しよう!
