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読書感想文・備即書忘録023:『 忘れる読書 』 著:落合陽一

読書感想文・備即書忘録023

『 忘れる読書 』

著:落合陽一


ここでは、内容紹介でなく、あくまでも「感想紹介 縛り」「メリット紹介 縛り」に限定したいと思います。
 
ここで紹介する本は、本来ならば、ご自分で買って読んでいただくだけの価値がある。そう思うからです。


概要


この本は、従来の法律読書常識を覆す斬新な視点を示唆した刺激的な1冊です。

本書の最大の特徴は「本の内容は忘れたほうがいい」という一見逆説主張にあります。

そのために、自分の内容を細部まで記憶することよりも、自分の頭で考え、その過程で得た洞察を身体化することの重要性を説いています。

特に印象的なのは、「フックがかかった状態」という概念です。


著者によれば、この内容の約10%程度を頭に残し、必要な時に「検索」状態にできることが望ましい。

これは、デジタル時代における情報との付き合い方を示唆する観点です。

本書では、著者独自の読書法も紹介されています。

「ザッピング読み」「周回読み」「較べ読み」など、従来の「最初から最後まで丁寧に読む」という方法とは異なるアプローチが提案されています。


これらの方法は、読書の効率を高めるだけでなく、この内容を自分の思考と気づきやすくする効果があります。

著者の読書観は、ショーペンハウアーの考えとも言える点があり「真に理解できるのは自分で考えたことだけだ」という主張は、深い洞察に基づいています。

暗記するのではなく、それを基に自分の思考を展開することの重要性を強調しています。

『忘れる読書』は、無意識的な読書術の本ではありません。


知識との向き合い方、思考の既存方、そして創造性の育み方を問い直す哲学書でもあります。

著者の主張は、読者に新たな読書の可能性を示唆しています。

本書の意義は、デジタルにおける読書の意味を再定義している時代にあります。

情報過多の現代において、どのように本と向き合い、そこから得た知見を自分のものにしていくかが問題になっていくわけです。


総じて、『忘れる読書』は、読書に関心を持つ全ての人々にとって、新たな視点と深い洞察を提供する刺激的な一冊と言えます。

この本は「どう読むか」ではなく、「なぜ読むか」「読んで何を得るか」という根本的な危機に直面する機会をデジタル社会のなかで得る方法を提案しています。

今後の読書論に大きな影響を与える可能性を秘めた内容だと言えるでしょう。

そして、まさに、私もまた、この読書法に感化され、既読した本の10%程度をMEMOとして、こうやってSNS上で仲間と情報をシェアしながら記録しているわけです。



感想


この本は、現代社会での読書の意義効率的な読書方法について新しい考え方を提案している本です。

個人的にも、今後に役立つ内容がたくさんありました。現代はインターネットやSNSの時代、毎日大量の情報が流れてきます。

落合氏は、情報過多の時代に、すべての情報を覚えようとすると無理があると言います。

内容のうち、重要な部分や自分にとって役立つ部分だけ10%程度を記憶しておき、あとの90%は忘れることが大切だと提案しています。


この方法を使えば、効率的に本を読むことができ、必要最低限の情報をしっかり頭に残すことができます。

残りの90%が必要になった時には、記憶した10%を頼りに、もともとの情報を「ネット検索なり」して「調べ直せば良い」という考え方。

これは「クラウド」というウェブ上のシステムで、膨大な情報を一時保管できるようになったからこその新しいデジタルとの共存手法とも言えます。


落合氏は、いくつかの読書法を紹介しています。

例えば「ザッピング読み」という方法は、興味のある部分だけを読む読書法です。これなら、時間をかけずに必要な情報を手に取れることができます。

また「周回読み」は、本をパラパラと何度も読んで、全体の内容を把握する方法です。

さらに「比較読み」は、複数の本を比較して読む方法で、異なる視点から物事を深く理解するのに役立ちます。

これらの方法を使えば、限られた時間の中で効率的に知識を得ることができます。


『忘れる読書』に書かれた内容は、私たち社会人にとっても多くのメリットがあります。

1)学習効率の向上:落合氏の読書法を使うことで、必要な情報だけを効率的に吸収できるようになり学習効率が上がります。これによって、日常の仕事でスキルアップでき、より短い時間効果的に学ぶことができるでしょう。

2)批判的思考力の育成:複数の本を比較しながら読む「比較べ読み」は、異なる意見や考え方を理解する力を養うのに役立ちます。「相手の立場・相手の考え」を読み取る力を身につけることができます。

3)キャリアの準備:効果的な読書法を身につけることで、将来社会に出たときにも役に立ちます。どんな仕事でも、情報をうまく選んで活用できる力は重要です。鍛えれば、将来の仕事やキャリアでも大きな武器となるでしょう。

4)情報リテラシーの向上:現代は、正しい情報を選ぶ力がますます重要になっています。『忘れる読書』を実践することで、必要な情報を見極め、効率よく活用する力を身につけることができます。


この本は、現代のデジタル時代における新しい読書の方法を提案している本です。

必要最低限以外は、あえて忘れて「ネット上のシステムにまかせてしまう」という視点は、効率的で創造的な仕事に役立ちます。

この読書法は、ビジネスのスキルアップの効率を高める、将来のキャリアに向けた準備を整えるための大切な知識となりそうです。

情報に溢れる現代社会で、効果的に情報を得て、創造力や思考力を育てるために、時間を最高効率で使ってスキルアップを図っていきましょう。


これが「マーケティング&マネジメント セミナー講師の視点」で読み解いた「この本」に関する感想です。

アファリエイトではなく、単純な紹介です。
とても良い本ですよ。

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