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読書感想文・読書備忘録018:『 言ってはいけない 』 著:橘 玲

読書感想文・読書備忘録018

『 言ってはいけない 』

著:橘 玲


ここでは、ざっくりと「概要」をご案内して、私なりの「感想」をラフにご案内しておこうと思います。
 
ここで紹介する本は、本来ならは、ご自分で買って読んでいただくだけの価値がある。そう思うからです。


概要


この本は、現代日本社会における「タブー」や「建前」を鋭く分析し、その側面のある本質を浮き彫りにして刺激的な著作です。

本書の最大の特徴は、社会通念や常識として受け入れられている「言ってはいけないこと」を、論理的かつ冷徹に分析している点です。

私たちが無意識のうちに受け入れている「タブー」を取り上げ、その不合理性や論点を指摘しています。

特に印象的なのは、著者のリバタリアニズムに基づく視点です。


橘氏は、個人の自由と責任を重視する立場から、社会の様々な制度や慣習を批判的に検討しています。

この本は、無意識社会批判にとどまらず、読者に「当たり前」を疑う姿勢を主張しています。

著者は、私たちが無意識のうちに受け入れている価値観や思考パターンを再検討することの重要性を説いています。

これは、社会の本質を冷静に、より良い社会を構築するための第一歩となります。


橘氏の論理的な文章と豊富な知識に基づく分析は、読者に新たな視点を提供し、深い問題を提示しています。

例えば、「愛国心は美徳である」という一般的な認識に対して、愛国心が時として非合理的な行動を考える可能性を指摘しています。

『言ってはいけない』は、社会の「タブー」を捉えているため、読者によっては不快に感じる内容も含まれているのかもしれません。

そういった様々な社会の本質的な問題に切り込んでいきます。


この本の意義は、私たちが無意識のうちに受け入れている「常識」や「タブー」を再考する機会を提供している点にあります。

総じて、『言ってはいけない』は、現代日本社会の様々な側面に鋭い分析のメスを入れた、慎重かつ示唆に富む著作と言えば言えるでしょう。

論理的な思考は、読者に社会の本質を見抜く力を与え、より深い社会理解を問いかけています。

この本は、社会問題や政治、経済に関心を持つ全ての人々にとって、新たな視点と深い洞察を提供する貴重な一冊となるはずです。



感想


まず、橘氏は社会に蔓延する「言ってはいけない」タブーに挑戦し、既存の慣習や常識に対して疑問を投げかける姿勢を強調しています。

色々書きたいところですが、どう書いてもネタバレになってしまいそうです。なので、読むと どういう ところが どう役に立つのか? だけ書こうと思います。

これは、ビジネスにおいても、固定観念にとらわれない柔軟な発想が必要とされる場面に通じるものであり、既存の業務プロセスや戦略の前提を定期的に見直す重要性を示唆しています。

異なる視点や批判的な意見を積極的に取り入れることで、より良い解決策を模索する組織文化の醸成が、組織の成長を促します。

さらに、橘氏は、社会における「表層的な正しさ」の裏に隠れた真実を追求することの重要性を説いています。


ビジネスの世界においても、表面的なデータや印象ではなく、客観的なデータに基づいて意思決定を行うことが求められます。

また、問題の根本原因にアプローチする姿勢は、長期的な成功を収めるために不可欠な視点です。

本書は、社会の複雑性や矛盾を明らかにもしており、これはビジネス環境の複雑さに対処するための重要な教訓となります。

特に、多様なステークホルダー(株主、従業員、顧客、地域社会など)の利益をバランスよく考慮し、透明性を確保することが、組織運営において不可欠です。


複雑な利害関係の中で適切な判断を行い、トレードオフを理解しながら総合的な意思決定を行う能力が求められます。

橘氏は、社会問題に対してトレードオフが存在することを指摘し、短期的な利益と長期的な持続可能性、効率性と公平性といった相反する要素をバランスよく考えることの重要性を強調しています。

これは、ビジネスにおける戦略立案やリスク管理の際にも有益な視点です。リスク管理を適切に行い、多面的な影響を予測する力が、ビジネス成功の鍵となります。

また、橘氏は、社会における個人の責任と社会貢献の可能性についても言及しています。


自立した思考力を持ち、社会通念に流されず、自分で考え判断することが、ビジネスパーソンにとっても不可欠です。

キャリア開発においても、常に新しい知識やスキルを学び続け、自分の判断力を磨く姿勢が大切です。

複雑な状況下でも、倫理的に適切な判断を下す力を養うことが求められます。

さらに、橘氏は、個人が社会の問題に対して声を上げ、社会変革に参画することの重要性を示唆しています。


これも、企業が果たすべき社会的責任(CSR)や、社会貢献活動に通じるものです。

ビジネスを通じて社会問題に取り組む姿勢は、持続可能な社会を築くための鍵であり、革新的なソリューションを生み出すためにも重要です。

結論として、この本は、社会の表層に隠れた真実を明らかにし、批判的思考の重要性を強調する刺激的な1冊です。

ここで提起されている批判的思考力や、複雑性の理解、倫理的判断力、そして社会貢献意識は、ビジネスリーダーや社会人にとって極めて有益な学びです。


社会の実態を直視し、自立した思考と行動を促す著者のメッセージは、将来のリーダーにとって重要な指針となるでしょう。

この本は、私たちに社会の複雑性や矛盾を深く考えさせるとともに、より公正で持続可能な社会の構築に向けた行動を促しています。

この本から得た問題意識を、日々の生活やキャリアに活かすことで、私たちは個人としても組織としても、より深い理解と責任感を持って社会に貢献できるはずです。


これが「マーケティング&マネジメント セミナー講師の視点」で読み解いた「この本」に関する感想です。

どちらの本も、アファリエイトではなく単純な紹介です。
2冊とも、とても良い本ですよ。

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