HSPが一人になりたいのになれないときの対処法
HSPの人は一人でいるのが好きという人もいます。一人になりたいのになれないときは集中力が奪われ作業効率も落ちます。
そんなときは「この作業をしているのは自分だけ」という意識を持つと集中できます。
他人と一緒でも集中力を維持する方法
人間は仕事でも遊びでも誰かと体験を共有すると意識しなくても相手の心の中について考えてしまうものです。
例えば友達と一緒に映画を見るとお互いに会話をしなくても「相手はどう感じているのだろう?」と考えてしまい集中できなくなることがあります。
特にHSPの人は他人の感情に敏感なので集中力が奪われやすいです。
一人で映画を見るときはこのような心配はありません。映画に集中することができます。(とはいえHSPは映画が苦手な人がいるのも事実です)
では誰かと一緒の作業をしているときも一人のときと同じような感覚を作るにはどうすれば良いでしょうか?
それは自分なりの目的を持つということです。
例えば映画であれば登場人物ではなく小道具にどんなものが使われているかに注目して見るなどです。
「この作業をしているのは自分だけ」という意識を持つと集中力が維持しやすくなります。
仕事でも応用できるテクニックです。同僚と同じ仕事内容であっても自分なりに着目すべき点を持つのです。
集中力だけではなく記憶力も高まる
ハーバード大学のベサニー・ブラムが行った実験によれば「一人で作業している」という認識が集中力だけではなく記憶力を高めることも分かっています。
この実験では二人の人間を背中合わせに座らせ別々のコンピュータ画面に向かわせました。
このとき二人とも同じ作業をしていると言われるグループもあれば、違う作業をしていると言われるグループもありました。
そして数日後にコンピュータにどんな画像が映っていたかを思い出してもらうテストをしました。
すると後ろの人が別の作業をしていると伝えられた被験者の方が画像をよく覚えていたのです。
つまり、自分だけが一人でその作業をしていると思っていた方がしっかりとした記憶を形成していたということです。
なぜ一人のほうが記憶力が良くなるのでしょうか?
二つの理由が考えられます。
一つは「社会的手抜き」と言われる効果が発生したことです。
誰かと一緒に仕事をしていると思うと自分が覚えていなくても大丈夫という気持ちが出てしまうのです。無意識に相手に甘えてしまうということです。
もう一つの理由は一人での作業のほうが集中力が高く保たれたということです。
さきほども説明した通り人間は経験を共有している他人の心を考えることを自動的に行う傾向があります。そのため他人と同じことをしていると思うと気が散りやすいのです。
しかしたとえ同じ空間にいても「この作業をしているのは自分だけ」という認識があれば高い集中力を維持できるのです。
HSPの人にとっては物理的に一人になれるのが望ましいですが、それができないときは擬似的に一人でいる状態をつくりましょう。
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