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国語の勉強教室

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国語に関係する記事をまとめた私の国語教室です。
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#古典がすき

読み書きそろばん、人間の勉強の基礎は国語、国語の勉強教室で母語である日本語を大切…

 国語はすべての勉強の基礎。  人間が人間であるのは、言葉を使うからだ。言葉によって人間…

ご存じの商売物③~江戸の出版界を描く大人の絵本

 「御存商売物」(北尾政演作画、1778刊)の紹介。全三回の最終回。下巻の現代語訳。  一枚…

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令和版小倉百人一首試作5/5

 令和の子でも読める百人一首の試作、最終回、81~100。少しでも百人一首の魅力を現代の子ど…

令和版小倉百人一首試作4/5

 令和の子でも読める百人一首の試作、4回目。子どもたちに伝えてほしい日本の伝統。   61 …

令和版小倉百人一首試作2/5

 できるだけ原文に近い表現で、令和の子にも読める百人一首の試作、21~40。   21 長き夜…

令和版小倉百人一首試作1/5

 百人一首を身近なものに。令和の時代の子でも読める百人一首の試作。1~20。  百人一首を、…

人目も草も枯れぬと思えば、命をいただく「いただきます」 冬の百人一首④

冬 誰もいない 山里はさらにさびしい 誰もこない 草木も枯れた 誰もいない 冬 山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草も枯れぬと思へば  源宗行朝臣 山里の冬は特に寂しい。人も来ないし草木も枯れてしまうから。  冬の百人一首を並べてきた四首目。百人一首通番では二十八番目。冬の歌の最終回。  人のいなくなった冬は寂しい。人だけでなく、草木も枯れる。人も草木も同じ立場で並べている。人の命も草木の命も、同じ命として感じている。自然と人と、「いのち」としては同じものと考えている

朝ぼらけ有明の月は見えないけれど、月はいつもどこかに浮かんでる 冬の百人一首③

早朝に外を見る 明るい 今日は満月だったのか いや 月の光と思ったら あたり一面銀世界 昨夜の…

心当てに折らばや折らん、火星の幻兵団を思い出す 冬の百人一首②

白い霜 今年の初霜 寒いはずだ 霜の中で白菊が咲いている 霜の白さと見間違うほどだ 心当てに…

田子の浦にうちいでて見れば幽玄・華麗な百人一首の世界 冬の百人一首①

田子の浦に出た 富士が見える 真っ白だ 山の上では雪がしとしと降っている 田子の浦にうちい…

老いらくの恋と万葉秀歌

 夏になると肌を露出した服の若い女性がたくさん歩いている。  見るなと言われても、エロい…

恋する百人一首⑤

 鎌倉時代にまとめられた「百人一首」には「恋の歌」が43首あるといわれる。その恋の歌を紹介…

恋する百人一首④

 「百人一首」には「恋の歌」が43首あるといわれる。  「百人一首」は鎌倉時代に成立したが…

恋する百人一首③

 生き物は、恋してセックスして子どもを作る。これが自然な流れ。恋する喜びを詠った歌が「百人一首」にも多くある。  ところが人は、LGBTQ以前に、素直に恋することができず、「忍ぶ恋」になることもある。人間には社会があるので、社会の中で生きるには、ルールが必要となるが、そのルールを破る恋もある。  高等な野生動物では、本能的に兄弟や親子でセックスできないようになっているものもいる。ところが人間は脳が発達しすぎて本能が薄れてきた。本能が薄れた分、人はタブーやモラルを作った。「親子