短歌と日記 3月5日(日)
今日はとてもいい日だった。
午前中はまったり過ごし、午後、ずっと気になっていた本屋さんに行った。
カフェが併設されていて、インスタやTwitterで見ると雰囲気の良さそうな本屋さん。
ドキドキしながら入ってみると、本と珈琲の匂いと話し声。
本棚の向こうの奥の方のカフェにはお客さんが割といて、店主さんとお客さんが話していて、わたしには気づいていない様子だった。
どうしたらよいかわからず、そのまま帰ろうかとも思ったが、せっかく来たので本だけでも買って帰ろうと思いしばらく本を見た。
お目当ては岡野大嗣さんの歌集と決めていたけど、ただ見た。
このまま見ているとしばらくすぎるなと思った頃に、勇気を出して店主さんに「あの、本いいですか」と話しかけた。
わたしがあまりにもヌッと出ていったのでびっくりさせてしまったかもしれない。
でも店主さんは優しくて、お会計のときに「岡野さん好きなんですか?」と話しかけてくれてとても嬉しかった。
やっぱりわたしは終始緊張していたけど、店を出たら、またゆっくり来たいなと思えた。
次は人が少なめのときに来て、コーヒーを飲みながら歌集を読みたい。
ちょっと川沿いを散歩して帰って、岡野さんの歌集「音楽」を読んだ。
途中途中お団子を食べながら。
クスッと笑ったり、ああこの歌の場面見たことあるとか、懐かしいとか悲しいとか寂しいとか、いろんな感情が散らばっていた。
どれも小さくて瞬間的でありふれている日常の歌で、抱きしめて丸めて宝箱に入れておきたくなるくらい大好きな歌ばかりで、すごくときめいた。
岡野さんの歌は、今生きている日々の彩度をちょっと高くしてくれる感じがする。
あと、自分が好きなバンドが歌に出てくるとやっぱり嬉しい。
わたしはスピッツというバンドが本当に大好きなんだけれど、歌に出てきてすごく嬉しかったし、岡野さんの短歌はスピッツの「君と暮らせたら」っていう曲に出てくる「可愛い歳月」っていうフレーズにぴったりだなあと思うことが多々あったから余計に感激。
ライブハウスも映画館も最近行けてないから、行きたいなあと思ったりもした。
あとパン屋さんも。
冒頭の短歌は、「音楽」のお気に入りの歌に付箋をつけたら付箋だらけになってしまって、30ページくらいでつけるのをやめたという歌。そのまんまです。
表紙や装丁に合う半透明のきれいな付箋だったから、つけたら本ももっときれいになるって思ったんだけど、あまりにも多すぎた。
そのくらいすてきな短歌集だということだ。買ってよかった。
総じて、いい1日でした。
明日からまた頑張れそうです。