自分と同じ人生を歩むわけではない「勉強の価値」②
今回の本
ネガティブを遮断したい
子どもに余計なものは見せたくない。
耳鼻科の待合室、壁掛けのテレビに、夕方のニュース番組が流れていた。
特集が始まる。飲酒運転を警察が取り締まる、密着警察24時のような番組だった。
さっきまでスマホゲームをやりたがっていた子ども達が急に静かになる。
編集で顔を◯で隠された犯人が写る。
飲んでねぇよ!とロレツの回らない口調で警官に反論している。
明らかな嘘を堂々とつく大人。
態度の悪い大人。
私はこどもにこういった大人の、社会のダークな面をあまり見せたくない。
だって子どもは吸収してしまうから。
見たら取り込んでしまう。
同じようになってしまうかもしれない。
(だったら見せないのが一番でしょう?)
そう思っていた。
しかし、森博嗣さんの本を何冊も読んできてそれを疑い始めた。
こどもはネガティブを見たら、ネガティブになってしまう。
果たしてそうだろうか?
子どもの理解と判断
小学4年生には大人と同じ脳の大きさ、回路が整うのだとどこかで聞いたことがある。
娘はまだ4年生ではないけれど、
もう大人と同じような判断や理解ができる年齢のなかもしれない。
そういえば、そう思ったことが過去に何度もある。
たしか娘が小学1年生の頃だ。
そのときまだ保育園児だった息子が◯◯先生は恐いのだと話していた。
その会話を聞いた夫がつかさず反応する。
「怖い先生?どんな感じなんだ!?」
すると娘が答えた。
「パパ、◯◯先生は怖いんじゃないの。
普通のことを大きな声で言ってくるだけ。」
思わず私は笑ってしまった。
(本質見抜いとるやん。)
また別の日もそうだ。
これも娘がまだ小学2年生の頃、
娘の友達が遊びにきていたときだった。
家の2階にしまってあったおもちゃを出して遊ぶこどもたち。
そのなかに夫の実家からもらったボードゲームがあった。
そのボードゲームは夫がやたら大事にしていたものだった。
うちの夫は良く言えばとても倹約家。
その頃はちょうどメルカリにかなりハマっていて、
何でもかんでも売りたい、お金に変えたい病に取り憑かれていた。(そう私には見えた。笑)
私がまとめた不燃ごみにもチェックが入り「これは売れるから捨るな」「俺が許可したものしか捨てるな」などとうるさく、私はかなり辟易(へきえき)していた。
そのボードゲームにも彼は価値を感じていたようで、こどもたちにいつも「このゲームのパーツやボールだけは無くすな」とかなりしつこく注意していた。
私はそのおもちゃだけを大事にしろという夫に違和感を感じつつも、口を出すと喧嘩になるのでいつも見守っていた。
そして、子どもたちがそのボードゲームで遊び終わり、箱にしまうときがやってきた。
娘があちこちに転がったボールを必死にかき集めながら友達に言う。
「このボール無くすとパパに怒られるから!」
???
お友達が不思議そうに聞く。
「どうしてパパが怒るのー?」
娘が答えた。
「そういう人なのっ」
(!!)
よく分かっとるやん!!笑笑
一致しないこと
クセの強い夫のそういう面を、子ども達はどう捉えているのだろうと心配になる時がある。
みなさんはどうだろうか?
これはどんな夫婦にでもあることではないのか?
パートナーとの教育方針の違いや、重視するものの違い。
話し合いで決めていくなかでも、やはり完全一致はない。価値観は違う。
特に、指摘するほど大きなものではないけれど、自分の方針とは違うなと感じるちょっとした発言。
そんなものを目にすると私は心の中で「ああ嫌だな」「それはやめて」と強く思う。
子どもたちが吸収し、同じようなふるまいをするようになってしまうと危機感を感じる。
でも、そんなに心配することもないのかもしれない。
娘や息子の「あ、分かってるな」と感じる、ふとした発言を今まで何度もきいてきた。
子どもたちは私や夫、周りの大人をよく観察し、よく理解しているのだ。
(そうか)
夫婦で、お互いの意見が一致していなくてもいい。
よく考えれば、パパはOKでママではNGが出ることなど山のようにある。
パパはそう思うし、それとは違ってママはこう思うと伝えていけばいいのだ。
そもそも周りの大人がすべて同じ意見であることは少ない。
学校の先生の言うこと、友達のお母さんが言っているらしいこと、自分の親が言うこと。
矛盾だらけだろう。
その中で子どもたちは、自分はこの人の考えに一番近いだとか、周りにいる誰とも同じでないとかを認識していく。
あぁ、本当だ。
みなさんはパートナーと考えが違うと感じることはありますか?
私は今までそれはなんとなく一致していないとダメなのだと思っていました。
ほら、テレビでよく芸能人の離婚理由で価値観の不一致なんてのを見るから。
でも、意見が違っていることがイコール悪い状態ではないのだと今回なんとなく感じました。
あの人と自分の考えは違う。
だからといって自分の考え方が何か変わる訳でもない。悪いわけでもない。
自分の「良い」と感じるものは「良い」のまま。
子どもだって同じように、自分にとっての良い・悪いを判断をしていくものだと、ちょっと冷静になった今回でした。
今週の記事はここまでです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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ちらっと覗いていただけたら嬉しいです。
ではっ