見出し画像

【DAY 22】 早寝早起きの効果

みなさん、早寝早起きの習慣はありますか?

「早寝早起きは三文の徳」という言葉があるように、早寝早起きには多くの健康上の利点があります。今日は、早寝早起きが私たちの心身にもたらす様々な恩恵について詳しくお話ししていきます。

1. 体調への良い影響

1.1 体内時計の正常化

早寝早起きの習慣は、私たちの体内時計(サーカディアンリズム)を整える効果があります。朝日を浴びることで、体内時計がリセットされ、夜になると自然と眠くなるという健康的なリズムが作られます(Duffy & Czeisler, 2009)。これにより、質の良い睡眠が取れるようになるんです。

体内のリズムを毎日リセットすることは、毎日の睡眠の質を高めるうえでとても大切です。朝いちばんに朝日を浴びることが大切なのは多くの過去の論文や記事が証明しており、すでにご存じの方もいらっしゃるのではないかと思います。これは本当に大切なことなのです。

ぜひ朝起きた際にはすぐにカーテンを開け、伸びをしながら朝日を浴びてみてください。浴びながら「おはよう~!今日も良い日にするぞ~!」と言うことでその日1日が最高の1日になること間違いなしです!


1.2 ホルモンバランスの改善

早寝早起きを習慣化すると、様々なホルモンの分泌バランスを整えます。細胞の修復や成長を促進する「成長ホルモン」や睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」が適切に分泌されます(Van Cauter et al., 2008)。また、朝型の生活は、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌も適切にコントロールできます。

様々なホルモンが関係しており、1つ1つが老化防止や美容、成長や健康など生活していくうえでとても大切な役割を担っています。

早寝早起きの習慣化をするだけで人生の質が上がっていくため、必ず取り入れていきたいですね。


1.3 代謝機能の向上

早朝の活動は、基礎代謝を上げる効果があります。朝食をしっかり取ることで、1日の代謝が活発になり、健康的な体重管理にもつながります(Garaulet et al., 2013)。

「早寝早起き朝ごはん」というくらいですから、朝ごはんも同じように大切です。体の体温を上げて活動的にしたり、集中力を高めたり、代謝を向上させたりと様々なメリットがあります。また夏場は熱中症の予防にもつながります。毎日しっかりと食べ、健康的な体を目指しましょう。

2. 精神面での効果

2.1 集中力とパフォーマンスの向上

朝型の人は、午前中の集中力が高く、仕事や学習のパフォーマンスが優れているという研究結果があります(Preckel et al., 2019)。朝の頭がクリアな状態で重要な仕事に取り組むことで、効率的に作業を進められるんです。

しかし近年では朝方か夜型かは遺伝によるものや年齢によって変化していくと言われています。そのため、夜型タイプの方が無理をして早起きして活動することは理にかなっていないことが考えられます。

体調に応じて個人で続けられる方を選択される方がよいかもしれません。

参考程度に睡眠タイプを診断してみてはいかがでしょうか。


2.2 メンタルヘルスの改善

早寝早起きの習慣は、うつ病や不安障害のリスクを低減させる効果があることがわかっています(Levandovski et al., 2011)。朝日を浴びることで、セロトニンの分泌が促進され、気分の安定にも役立ちます。

逆に不眠症の人はうつ病の発生率が健常の人に比べて高いことも分かっています。まず始めは続けられる範囲で規則正しい生活習慣をし、徐々に体内時計を整えていきましょう。


2.3 ストレス耐性の向上

規則正しい生活リズムは、ストレスへの耐性を高めます。早寝早起きによって、十分な休息時間が確保できることで、日中のストレスにも適切に対処できるようになります(Wittmann et al., 2006)。

以前、テレビで睡眠研究家の「柳沢先生」が「睡眠が悪くなると性格が悪くなる」とおっしゃっていました。睡眠がうまく取れなければストレスの原因につながるだけでなく、人として性格も悪くなってしまいます。

睡眠をしっかりと取るためにも規則正しい生活習慣、まずは朝いちばん朝日を浴びることから始めていきましょう。


3. 生活の質の向上

3.1 朝の時間の有効活用

早起きすることで、朝のゆとりある時間を確保できます。この時間を使って、運動や趣味、自己啓発などに取り組むことができ、充実した1日を過ごせるようになります。

私は大学生の時、自己啓発本を読み漁っている時期がありました。そこには大体同じようなことが書かれており、その中の1つに「朝の時間を有効に活用する」というものでした。

私も素直に早寝早起きをし、いわゆる「朝活」をしてみましたが、確かにはかどりますし、1日がものすごく長く感じます。結果的に朝が良くなると1日がうまくいく感じがしてくるのです。

毎日は難しいかもしれませんが、試しに朝の時間を長めにとる日を意図的に作ってみてはいかがでしょうか。何か新たな感情を抱くかもしれません。
極端な早起きや朝活はデメリットにもなり得るため、適度に様子を見ながら行ってあげてくださいね。


3.2 生活習慣の改善

早寝早起きは、他の健康的な習慣も自然と身につきやすくなります。例えば、規則正しい食事時間、適度な運動習慣、計画的な生活など、様々な良習慣につながっていきます。

ここまでお伝えしたことがすべてです。生活習慣の改善が睡眠の質の改善につながってきます。基本的な生活習慣は意外と難しいですが、スマホとおさらばし、自分自身と向き合ってあげてくださいね。

まとめ

早寝早起きは、体内時計の調整、ホルモンバランスの改善、集中力の向上など、多くの利点があります。また、メンタルヘルスの改善やストレス耐性の向上にも効果があり、総合的な健康増進につながります。

明日からでも、少しずつ就寝時間と起床時間を早める習慣を始めてみませんか?次回は、「睡眠がもたらす人生の幸福感」についてお話しします。

いよいよ睡眠勉強会も残すところ8記事となってきました!
ここからは「睡眠と人生の質の向上」という大まかなテーマのもと、睡眠が人生にどのような影響を与えていくかについて、今まで同様投稿していきたいと思っています。

ぜひ最後までぜひご覧ください!

参考文献

  • Duffy, J. F., & Czeisler, C. A. (2009). "Effect of light on human circadian physiology." Sleep Medicine Clinics, 4(2), 165-177.

  • Garaulet, M., et al. (2013). "Timing of food intake predicts weight loss effectiveness." International Journal of Obesity, 37(4), 604-611.

  • Levandovski, R., et al. (2011). "Depression scores associate with chronotype and social jetlag in a rural population." Chronobiology International, 28(9), 771-778.

  • Preckel, F., et al. (2019). "Chronotype, cognitive abilities, and academic achievement: A meta-analytic investigation." Learning and Individual Differences, 72, 54-69.

  • Van Cauter, E., et al. (2008). "Metabolic consequences of sleep and sleep loss." Sleep Medicine, 9, S23-S28.

  • Wittmann, M., et al. (2006). "Social jetlag: Misalignment of biological and social time." Chronobiology International, 23(1-2), 497-509.

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集