終末の日
幽窓から見える低気圧色の灰世界。
輝きのない光で草木が浮かび上がる。
葉擦れの動きが顕微鏡の世界みたいに蠢いている。
ふとんがあったかいだけで、空から火の渦が降ってきて、明日この世が終わってしまえばいいと思う。まくらの匂いって落ち着く。きっと自分の汗とか脂で、洗濯しないと、怒られちゃうようなものなんだけど、背徳感のある匂いは、人を虜にする。起き上がらないと、後で頭痛が酷くなるって、血行が悪くなった頭で考えても、包み込まれたさにはかなわない。人をダメにするソファが、売れるってことは、みんなダメになりたがってて、Karoshiは到達点なんだ。
夜窓に帳を下ろす。