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本と歩く、文庫本マガジン

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自分と向き合う。いつでもどこでも。意地張らずに気楽に自分を育てる文庫本との読み方を考えるマガジンです。
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記事一覧

Re 書評:「日本人のための現代史講義」

一昨年に読んだ「日本人のための現代史講義」をあらためて。 グローバルの視線今こそ、グローバルスタンダードの「視線」を持つべき。 ロシアとウクライナでは戦争が勃発し、コロナウイルスを経て世界はインフレに苦しめられつつある。彼らが世界に対して持ってる視線を知れば、さまざまなことがよくわかるようになる。 教科書からは学べない「当用歴史」(当用:ありあわせの現時点での、という意味で)を知る。そうすれば未来が少しわかるかも。 シナリオプランニングの手法の一つに「バックキャスティン

グローバルで活躍するために ~ 石倉洋子「世界で活躍する人の小さな習慣」 ~

ここ最近は、世界的にも経済の落ち込みが目立ちます。 日本で満足に仕事を得られる時代はやがて終わりがやってくるかもしれません。 そんなとき、世界へ一歩踏み出して活躍できれば生き延びることはできそうですよね。 今回はこちらの本を紹介します。 著者の石倉洋子さんは初代デジタル庁のトップを務めた方です。コンサルやさまざまな会社での取締役も歴任されているグローバルキャリアをお持ちの方です。 そんな石倉さんがグローバルで活躍したノウハウを惜しみなく読みやすい形で収められているのがこ

~整理整頓は意味がない?~ 森 博嗣「アンチ整理術」

今回はこちらの本の話をします。 あふれかえる整理・整頓神話「お金が貯まる人の家は整っている」とか、 「物を捨てれば時間がふえる」とか、 本屋さんにいくと整理整頓の効果にまつわるお話がたくさんあります。 整理整頓って果たして何のためにやるんでしょうか? そんな疑問に対して森博嗣はキッパリ応えます 「やる気になるためにするもの。それ以外に効果なんかない。」 昨今の断捨離ブームを強く否定しています。 物を捨てることについても 「要らないと断言できれば捨てる。そうでなければとっ

【蔵書001】ストーリーが伝えてきたもの『神話の力』

こんにちは。 今回から、本棚の本を紹介していくシリーズ「蔵書」を書いていきます。 今回紹介するのは「神話の力」という本。 読み聞かせ私たちが人生で初めて出会う物語は、お母さんが読んでくれる読み聞かせがその一つでしょう。 小さい頃に聞いた話、いまだに覚えてる人もいらっしゃいますよね。 伝え聞いてきた物語の種類のなかに、民族や、国固有の「神話」という物語があります。 神話神話としての「英雄の物語」は世界中に存在し、それらは先祖代々言い伝えられています。 この著者の主

日本人は、80年も歴史に取り残されたきた

こんにちは。 今回は日本の歴史教育が世界より遅れている、という話。 ずっと怒られてきた私たち、日本人は歴史を知らなさすぎるという指摘を、 世界的な場で、たくさん受けてきました。 海外の人たちの視点と私たちの知っている世界史の差はどこにあるのか。 それは、現代史です。 戦後〜現代までの歴史をポッカリ、教わらずにきてしまったからです。 いま、当用現代史を学ぶとき今回参考にした本はこちら、 この本を通じて、筆者は「当用現代史」をお伝えしています。 それは、言い換える

僕たちは、怒“れ”ない - 怒り教育のすすめ

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 そして、今年も、本と共に生きていきましょう。 さて、年明け一発目は「僕たち日本人は怒る方法についての教育を受けていないため、怒れない。」という話し。 読んだ本はこちら 「日本人のための怒りかた講座」という本。 僕たちは怒り方を知らない略して「ぼくおこ」ですかね。映画のタイトルみたいに略しちゃいました。 著者であるパオロ・マッツァリーノさんは、イタリア出身の日本文化史研究を行っている方です。「ここダメだよ

本を読まないで堂々と語る方法?!

こんにちは! 今日は本を読まなくても本について語る方法について話してみます 紹介する本はこちら いやいや、本読むんかい〜って思った人、ちょっとまってくださいw 本は読まなくていい? 実はこの本、すごい。本を読むことの本質を書いてあるのがすごい。 本ってなんのために読むんですか? 超要約すると「自分で物事を決める力を付けるため」という話でした。 じゃあ、言い換えれば、自分にとっての意味が発掘できれば本自体読まなくていいんじゃん?というのがこの本の明かしてくれる読む

利益と儲けは違う

こんにちは。今回は利益と儲けは違うという話で書評をします。 読んだ本はこちら。 利益と、儲け。実は全く似て非なるものなのです。一般的に利益の公式として言われるのは 利益 = 売り上げ - 経費という式です。 その利益は何のためにあるのか。 会社が生き延びるためです。 生き延びていく体力として利益を産むことがビジネスの前提です。 けれど、それが儲けになっているか。それは「否」です。 利益の公式は満たせていても、 ビジネスとしては成功しないことがあるのです。 物の

📗本を持って外に出よう🚶‍♀️

こんにちは!れもんです。 そもそも本を読むことの意味と本を持ち歩いた方がいい理由についてお話しさせて下さい。 本を読んだ方がいい理由それは、この「情報大洪水」時代に求められている能力が鍛えられるから。 その能力とは情報処理能力です。 大量の情報で溢れかえった世の中を泳ぎ切るには、 それを処理する能力がなければ、息切れしてしまいます。 処理するとは、具体的には自分で答えを見つけるということ。 読書は脳のエクステ本を読むことで、知らない人の考え方を自分にインストールで

My Dear, 文庫本。僕が君を好きなわけ

文庫本。みなさまは好きですか? 僕は大好きです。  文庫本は宇宙仰々しい表現を書いてしまいました。 文庫本は 小さく、 何度でも、 どこでも、 いつでも、 そばにいる知恵の源として 人生を支えてくれるものなのです。 あの小さなボディに秘めた可能性は無限大。 サッと本棚に置いていける分、 邪魔だなあともならないし、 読みたいときに気軽に読み返せる。 ポケットにいれたまま、お出かけもできます。 気になったらそこに付箋を貼っておく。 ぜんぶ読み終えたときに、そこに、自