![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170490206/rectangle_large_type_2_00c04fa449ba9b0ea97cc17754633024.jpeg?width=1200)
古のものには神が宿る
「古のものには神が宿る」とは素敵な言葉です。これは母の介護でお世話になった女医さん(終末医療専門)の言葉です。
先生が休暇で熊野古道を歩いたときに、そこはかとない神秘の世界を漂っているような感覚を覚えたというお話を、先生から伺ったことがあります。そこには何かがあると、目に見えない何かがあるのではないかと、そのように感じながら歩いたそうです。
古からそこに在ったさまざまなもの、例えば木々や石、古いお社なども、
幾多の熊野古道の参詣人が通るのを見てきたと思われますが、その木々や石やお社を初めとして熊野古道にあるものすべてに、心のような魂のようなものが存在していると思ったそうです。
神仏にお参りするたくさんの人たちが通った熊野古道には、参詣人たちの心がその道にまだ生きているようで、神を信じる気持ちをそこに感じ、古からそこにあるものには神が宿っていると、そのように思いながら熊野古道を歩いたと聞きました。参詣人たちの志がまだそこに生きていると感じたそうです。
終末医療が専門の先生ですので、患者さんは高齢者とは限らず、病に苦しんでいる患者さんも数多く診ていて、死を常に意識する世界に先生はいて、さまざまな人の死を経験してきたことから、肉体と魂の分離を身近なところで体験し、魂の存在を意識する中で、先生の知覚はある意味目覚め、鋭くなったと思われますね。
先生の感覚が磨き上げられたことは、言葉の端々から察することができ、先生だからこその研ぎ澄まされた感覚が、熊野古道で呼び起こされたのでしょう。
現代の医学は西洋医学が基本であり、治療は薬が一般的であり、それはこの女医さんも同じでした。が、先生と話をすると、先生はいろいろなことをご存じで(スピリチュアルに関しても)様々な体験を積んでいる方だと、先生の言葉が含んでいる意味の大きさに、言葉の奥に潜んでいる奥深いものがいつも感じられましたね。
私もスピリチュアル歴は長いですから、先生の言葉の一つ一つが味わい深くて、それが刺激にもなり、そして、先生の言葉は母の介護に対しての応援歌となりました。いつも元気と勇気をいただいていたのです。有難かったですね。
母がお世話になっている間にこの女医さんは、インドへ短期間の留学をされました。アメリカでもヨーロッパでもなくて、医学や病院のシステムの勉強をするためにインドへ行かれたのです。インドへ医学を学びに行くというのがこの女医さんらしいと思いました。
私は50歳くらいの時にアーユルヴェーダに興味を持ち始め、それ以来ずっと、アーユルヴェーダが私の食や健康、自然やスピリチュアル、そして宇宙観の原点でもあります。ということで先生がインド留学から戻って来られてから、先生とは話が弾みましたよ。インド医学はアーユルヴェーダが柱ですからね。
ご縁とは本当に不思議なもので、女医さんをはじめとする介護のメンバーの方々と知り合えたことは有難く、引き寄せの法則はあると確信しました。母が引き寄せた方々はみなさん素晴らしい人でした。
見出し写真はある年の1月の夕陽です。澄み渡った空の夕陽は素晴らしいですが、雲がある夕陽も、雲が織りなす模様が美しくて見とれてしまいますね。
お読みいただきありがとうございます。