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短編小説

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#小説

予感

日没どき、巣鴨駅近く、ピンサロ店がポツポツと並ぶ裏道で、警官に職質された。髪を赤色に染め…

淀川十三
4年前
8

霧雨

2Q2Q年。 世界が何十年もかけて考え、話し合い、労働に励み、時には血の噴き出る争いを繰…

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淀川十三
4年前
10

さぷらいず

色褪せて左膝んところが破れたジーンズを洗濯して日光でしっかり乾かし、久しぶりに脚を通す。…

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淀川十三
5年前
11

デジタル時計

あんたとえっちしても気持ちよくないと言われたのが昨夜で、もう絶交すると電話が来たのが今朝…

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淀川十三
5年前
5

大阪狩り

揺れる東京 悲しくて 悔しくて 泣いて泣いてばかりいたけれど かけがえのない人に 逢えた東京…

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淀川十三
5年前
13

地獄パラダイス

山から飛び降りて自殺を遂げたものの天国への階段は富士山登るよりキツくて、やっとのことで辿…

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淀川十三
5年前
3

夜空

スマホからJアラートが鳴った。 その時、俺はピンサロで女の子にちんちんを咥えられていた。 俺は女にちんちんを咥えさせたまま、スマホの電源をオフにした。 「あれ、地震?」と女が顔を上げて言った。 「そうらしいね」 「東京じゃないみたい」 「そうやね」 「地震よりこっちの方が重要なのね」と女はちんちんを触りながら、意味ありげな視線で、俺を見つめた。全然可愛くなかった。お笑いの女芸人なら絶対に周りからいじられるようなオタフク顔だった。彼女の胸の中央には切開手術の痕があった。俺は何も

春日狂想⑵

玄関の扉を開けたら、すこぶる笑顔のピザの配達人が、両手にピザを持って待ち構えていた。同い…

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淀川十三
5年前
6

春日狂想⑴

春のせいだろうか。 彼は、ふと仕事を辞めた。まるで、つまらないテレビ番組をリモコンで消す…

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淀川十三
5年前
3

タバスコの刺激

たとえば、スパゲティにちょっぴりとタバスコをかけて味の変化を楽しむように、日々のしょうも…

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淀川十三
5年前
6

巣鴨の森

スーパーマーケットでうどんが売れ切れていた時の絶望感は、サヨナラ満塁ホームランを打たれて…

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淀川十三
6年前
9

昼下がりのギター。

朝目覚めて、部屋を見渡し、そこで昨夜まで一緒にいた人がいないことに気づいたときの寂寥感は…

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淀川十三
6年前
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