【下から目線】向田邦子は下から目線のエッセイスト
今年は、向田邦子さん没後40年。
え?40年前に亡くなった人のエッセイを
私は今も毎日のように読んでいるのか?
私が古臭いのか、
向田邦子さんが古びないのか?
今、東京港区で、向田邦子展覧会が
開催されています。
色んな人が参加しています。
キョンキョンこと小泉今日子も
その一人だそう。
確かに、キョンキョンと
向田邦子ドラマって合いそう。
そんな小泉今日子も
向田邦子さんのファンらしい。
40年たった今も向田さんの
ドラマや脚本やエッセイが人気なのは、
「人は皆、だめなところやずるいところ、
怖いところを持っていて、
普段は押し殺して生きている。
そういうことに安心するのかな」
と新聞の取材で語っている。
小泉今日子のエッセイも読み出すと
止まらない魅力があるけど、
なんだか向田さんの影響があるような。
作家・角田光代さんも、
「(向田さんは)下から目線で、
必ず自分が下に立つんです。
読みやすさや面白さ、共感する感じは
目線がすごく重要だと思う」と
新聞の問いに答えていました。
たしかに、40年前、50年前は、
エッセイといえば、偉い人が語るもので、
東大の先生や大臣や創業者や医師ら。
皆、基本は「上から目線」です。
何かを下の世代に教えてあげよう、
というスタンスだから、
それが当たり前でした。
今は東大の先生でも、
上から目線では、誰もついて来ないかな?
向田邦子さんは、下から目線エッセイの
元祖だったかもしれない。
少なくとも女性エッセイストが
日本でこんなにも活躍する土台を
作ったのは、向田さんだと思う。
ありがとう、向田さん。
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