【読書】最後の晩餐ならぬ、最後の1冊は?
最後の晩餐。
もう語られ過ぎてきたテーマだ。
だけど、先日テレビを観ていたら
明石家さんまが、このテーマで
面白い話をしてたんです。
まだ食べたことのないものを食べて、
ああ、こんな食べものがあったかあ…
と思いながら死ぬのも悪くないなって。
ただ、それが余りに上手いならば
もう一度それを食べたくなる。
死にたくなくなる。
となると、このチョイスは、
最後の晩餐には向かないかな(笑)?
また、食べたことのないものを食べ、
不味かったなら、どうするんだ?
と若い芸人からツッコまれてもいた。
たしかに…そりゃそうです。
普通は、今まで食べたものから
ナンバー1を決めるのが王道ですが、
まだ食べたことがないものを選ぶ!
という選択はなんだか新鮮、斬新。
ところで、
最後の読書?というテーマも
色々と考えられて楽しそう。
当然、当たり前に考えたら
これまでの人生で一番感動?
衝撃を受けた?
印象深かった?本?漫画?
写真集?辞書?をセレクトすることに
なりそうですよね?
私は何を最後に読みたいか?
近現代文学でもっとも読まれてきたし
私も幾度も読み返してきた
夏目漱石『こころ』だろうか?
いつもカバンに入れている
司馬遼太郎の歴史エッセイか?
あるいは、
ついつい読みたくなる
サリンジャー『ライ麦畑で捕まえて』?
いや、村上春樹の小説だろうか?
いや、ギリシアのアトス半島を巡った
春樹の紀行エッセイ『雨天炎天』かな。
いや、遠藤周作で個人的に一番好きな
『深い河』もいいゾ、きっと。
死にゆく自分を見つめる話だから
内容がピッタリだし。
でも、うーん、どれも決定打ではないな。
最後の1冊といわれると、
意外と難しいですね。
単に大好きってだけでは
その条件を満たせそうにはない。
死にゆく前だから、
頭を空っぽにして読める、
思い切りエンタメがいいかもしれず、
いや、死について少し考える本が
いいかもしれない。
あ、そうだ、
さっきの最後の晩餐の話みたいに
今まで読んだことがない本を
最後の読書のために取っておこうか?
まだ読んでいなくて、
いつか読みたいというなら、
フランス文学の大作
プルーストの
『失われた時を求めて』全14巻か?
あるいは、
司馬遼太郎の紀行エッセイ
『街道をゆく』全43巻か?
いや、漫画では、
岡崎京子の『ピンク』や
『リバーズエッジ』
『ヘルタースケルター』の虚無感も
人生の末期にはふさわしいかも。
ただ、読書に時間がかかると、
読んでる途中で
命が果てるかもしれませんね。
でも、その本に夢中になってる最中に
死ぬのはとても理想的ともいえる。
あ、まだほとんど読んだことがない
シェークスピアの名作を全部ってのも
悪くないかもしれない。
死ぬまでに読みたい本は
まだまだあるようで、
そう簡単には死ねないなあ(汗)。