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Day2.9「ウミガメのスープ」 八日後、君も消えるんだね 正幸誕生日SS
(SSと言いつつ脚本形式です。有料版限定エピソード候補だった話です)
○二日目の夜、陽平の家。畳の上に布団を並べて寝ようとするも、みんな眠れない
SE:莉子が寝返りを打つ音
莉子「んー……寝れなーい」
正幸「うっせーなあ。言ったら余計寝れねえだろ」
莉子「だってさあ」
凪「色々考えちゃうよね」
陽平「(クスッと笑って)じゃあ、気晴らしに問題出すよ」
莉子「なんの?」
陽平「ウミガメのスープ。僕が
身に覚えのない交通系IC - 『雨月先生は催眠術を使いたくない』スピンオフSS
(ネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください)
有楽町線・桜田門駅というのは、名前の華やかさとはうらはらに、あまり存在感のない駅である。
日本の中枢、官公庁舎が集められたこの場所には、千代田線・丸ノ内線・日比谷線が乗り入れる絶対王者の霞が関駅があり、わざわざ乗り換えがだるい有楽町線に乗る理由があまりない。
それは、桜田門と呼ばれる警視庁本部に出勤する者も例外ではなく、捜査二課の刑事で
クリスマスへの期待度で見る各キャラの特徴(論文)
年の瀬ですね!
noteの月2更新を目指したいじゅんすたですが、前半がばたばたしてて書けるか怪しいので、とりあえず論文を出します!
題して「クリスマスへの期待度で見る各キャラの特徴」
ABC評価でつけていますので、ぜひ見てみてください。
じゅんすたの期待度も書いてます。
江戸落語奇譚桜木月彦 B
これまでの自分の人生において無縁のイベントすぎて、どうはしゃげばいいのか分からない。
青野家の冷凍
染ヶ丘団地(名著奇変-はるまひ廃墟探訪1)
団地は民家に入りますか?
……と、満面の笑みで聞かれた。おやつのバナナのノリで廃墟を定義しようとするのはやめてほしい。
「最高にロマンなんだよ、団地の廃墟は!」
そう熱弁をふるうのは、幼馴染みの秋野真尋――黒髪団子ピアスバチバチ野郎だ。
廃墟でたむろしているヤンキー一味と言ったほうがしっくりくる見た目だが、残念ながら病的廃墟マニアで、由緒正しき我が校の写真部を、実質廃墟部にしてしまった。
みんなに丸サングラスをかけよう!
【江戸落語奇譚】・青野短
呉服屋の娘の道子ちゃんに「先生でしたらどんなお召しものでもお似合いになりますよ」と言いくるめられ、バチバチにチャラいヘアセット+柄の神様に愛されたアロハ短パン+青レンズの丸眼鏡を装着させられ、渋谷に放流
・桜木月彦
「月彦くんのもやってみたいな……?」と恥じらいながら言われ、断れずバチバチに髪を巻かれ、1000円カット→韓国系コンマバングに進化、童顔を隠すため金縁黒丸サ
― 有 島 ■ 月 ―
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人の記憶を消すのは疲れる。
体力を使う割に、たいていは徒労に終わる。
有島残月はフルフェイスのヘルメットを脱ぎ、金色のツイストパーマヘアを軽く掻き上げ、ため息をついた。
横須賀の離島で、心理学生ばかりが集められた脱出ゲームが行われるらしい――その噂を知らされたのは、ゴールデンウィークが始まる少し前、やたらと風が強い日だった。
他人の記憶を消す能力がある残月は、警
Day3.5「ミミズ探し」 八日後、君も消えるんだね 陽平誕生日SS
天の端っこ、天端村。
その名にふさわしく、緑豊かな美しい山の頂上が天に向かって切り開かれたような、小さな限界集落。
僕はこの村が好きだ。僕だけじゃなく、村人みんなこの小さな限界集落を愛している。
生きものもヒトも植物も、等しく太陽の光を浴びて、いつもキラキラしているから。
そんな僕らの村が突然、大噴火のような爆発音とともに、一変してしまった。
いま天端村は、周りの地面がなくなり、雲
雨月先生こどもの日SS。発熱中のじゅんすたが考えた捏造ゴールデンウィーク
5/5、ゴールデンウィーク真っ只中。
小説本編では、玲は弟妹たちと全力で遊んでいるところのはずですが、これは戯れのSSなのでその設定は無視され、不破の誘いで江ノ島に来ています。
海と車が大好きな不破修平は、しょっちゅう江ノ島に来ており、毎年恒例のスーパー大渋滞も見越してマニアックな道を進んできたため、正午の現在、快適に海辺でアイスを食べています。
コンクリートブロックに三人並んで腰掛けてい
『雨月先生は催眠術を使いたくない』発売1ヶ月SS 新宿コクーンタワーサイゼリヤの乱
講義の始まりとともに現れ、終わるとどこかへ消える、神出鬼没の心理学准教授・有島雨月。
雨月の行方を探すのは、なかなか骨が折れる。大学構内に、複数の隠し住処を持っているからだ。
玲は旧ゼミ棟の一階のドア前に立ち、深呼吸した。
三十分ほど構内を走り回り、全て捜し尽くした。となれば、もうここ、実験動物の飼育室――通称・有島動物園しかありえない。
ゴンゴンと強めにノックしドアを開けると、やわらか
青野短、ネイルサロンに行く(フライング誕生日SS)
お天道様、どういうことですか。こんなことが人生で起きるなんて、聞いてません。
俺はいま、場違い甚だしいおしゃれなネイルサロンの真ん中で、ペンを片手に白紙とにらめっこしている。
背中に冷や汗をかきつつ横を盗み見れば、短さんはネイリストさんと話に花を咲かせている。
なぜこんなことになってしまったのか――ことの始まりは、いまから六時間前、昼食どきまで遡る。
日曜の昼下がり。いつもどおり青野家
『八日後、君も消えるんだね』モノローグ集(全話分文字起こし)
プロローグ八日後、君も消えるんだね――これは、僕らが交わした、最期の言葉だったのだろうか? 思い出と共に、僕は君を失う。天の端っこ、天端村で。
Day1「消えてゆく村」村の中心が、くり抜かれるように消えた。穴の空いた天端村は、天使の輪っかにでも見えるだろうか。あるいは、地獄の底の覗き穴か。
Day2「絶壁と雲海」ドーナツが欠けてゆく。無邪気な天使が、真っ黒な口を開けて村を食べる。そんな悪夢が、
青野短、宇宙へ行く。
短さんが宇宙に行った。ロケットで打ち上げられ、太陽系の起源を観測するらしい。
食べものは持ち込んでおらず、通信機能はない。
片道切符。短さんは、クドリャフカになった。
俺は必死に怪異を集め、みんなで手を繋ぎ、宇宙へのおばけロープを作った。
先端に名乗り出たのは新三郎さんで、宇宙空間をさまよい、短さんの名を呼び続けた。
水金地火木土天……
ロープの長さが足りず、俺は怪異探しに奔走する。