奥野じゅん

ミステリなど書くひと//『江戸落語奇譚』『雨月先生は催眠術を使いたくない』角川文庫/『名著奇変』飛鳥新社など//将来の夢はものしり博士です。お仕事のご依頼について→https://note.com/junsta/n/n267a802a1139

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    1話完結の短編です。

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    ミステリー作家のフレンチブルドッグ・ぷうと、影武者の人間・僕の、小さな会話劇。

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    ランダムお題を制限時間内に書く、即興小説です

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◆noteコンテンツ一覧○読みもの(上の方が更新頻度が高いです) ・突発的な短編マガジン  単話読み切りの短編集 ・刊行物スピンオフまとめ  出版作品のショートストーリーなど ・振り返るな、書け  時間制限付きでランダムお題の掌編を書く ・Xで書いた妄想物語まとめ  2~3ツイートの即興で書いた話のまとめ ・はるまひ廃墟探訪  アンソロジー『名著奇変』スピンオフ短篇集 ・作家犬と、影武者の僕  なぜかじゅんすたによく似た生活を送る犬の近況 【年一更新】架空のミ

    • 【目次公開】手癖のキャラメイク論、あるいは平成のお茶の間で脳に流し込まれた優しい男たち(12/1文学フリマ頒布アンソロジー収録)

      あした! 2024/12/1(日)文学フリマ東京39にて頒布の 「Narratives -"物語"と歩く人のための評論&エッセイアンソロジー-」主催:穂波晴野先生 に寄稿させていただいたエッセイの試し読みです! タイトル 『手癖のキャラメイク論、あるいは平成のお茶の間で脳に流し込まれた優しい男たち』 ざっくり内容紹介 「なぜだか分からないけど、この系統のキャラは書きやすいんだよね……」 これを【手癖】と呼ぶなら、その手癖のキャラは、幼少期のアニメで見たキャラクターが源流か

      • DO NOT Watch XXXXXX's Window

         二〇二〇年の春の話をする。  疫病が蔓延していた。  そして、ステイホームを強いられる僕ら人類を憐れんだのかように、神様がとんでもない乱数をぶっ込んできた。  部屋に窓が現れるようになったのだ。  窓は突然、空中にぽっと現れる。  ベッドの上とかトイレの中とか、進行方向に現れるので、頭をぶつけることがよくあった。  ひとりあたり1日1回現れて、自分の前に現れた窓は他人には見えていない。  自分専用の窓は自由に開けられる。そのまま入れる。  窓は他人の家に繋がっていた。  他

        • ラジオ2411 はじめての同人誌(12/1文フリ東京告知)

          12/1 文学フリマ東京 『Narattives 物語と歩く人のための評論&エッセイアンソロジー』 (穂波晴野先生主催) ブース情報 イナバ出張所 くー10 当日じゅんすたは不在ですが、代わりに(?)ハリネズミ小冊子『HARIZ GOODxBAD TRIP』を置いていただいておりますのでよろしくお願いいたします!

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          全世界の五分間を、ただひとり君の命に注ぎたかった

          1. 路上 15:18 交通事故の直後。男は恋人の血まみれの手を握り、絶望に打ちひしがれている。周囲の騒音が遠くかすれてゆく中で、男の前に懐中時計が音を立てて落ちてくる。拾い上げ裏面を見ると「時間を巻きもどせる。ただし、全世界の記憶が戻した分だけ失われる」と書いてある。男は泣きながら、時計の針を5分だけ戻すことを決意する。5分あれば彼女を失うことはなく、たった5分なら、世界にさしたる支障はない。 2. マンション 15:13 男は同棲しているマンションのリビングにいる。

          全世界の五分間を、ただひとり君の命に注ぎたかった

          異形ハロウィン2024

           僕のアパートにはなぜか、毎年ハロウィンの日にぶにゅぶにゅのバケモノが出てくる。  昨年の11/1の朝、腐臭漂う室内から晴れ渡る青空を見て、本気で転居を決めた。  なのに、不動産サイトを毎日眺めても、良い物件が見つからない。  絶対に引っ越した方がいいと頭ではわかっているし、条件のよい物件も何度も見たのに、なぜかそこに住みたいと思えない。  不動産屋めぐりで深夜になることもあったけれど見つからず、1年が経ってしまった。  そして本日は10/31――ハロウィンである。  さわや

          異形ハロウィン2024

          長い夢のやつ。イギリス〜日本〜変な町

          妙な夢を見た。 1章 イギリスのアパートメント  古びたアパートメント。床が水浸し。家が水漏れしてたけど、半年ほど不在にしていたので、全く気づかなかった。  自分は画家らしく、盗作で炎上中だと知らされるが、普段エゴサをしないので、半年間全く気づいていなかった。  盗作をしたのかは、その騒ぎを知らんのが答えでしょと言っている。 2章 イギリス郊外  世はどうやら、戦争が終わったところらしい。自分は農園に向かって歩いている。  敗戦国の将校とか偉い人たちが労働者と一緒になって

          長い夢のやつ。イギリス〜日本〜変な町

          ラジオ2409 架空のミステリ100こ振り返り

          参照記事:【2024】架空のミステリのタイトルとあらすじ100こ作る https://note.com/junsta/n/n3a81f9e497e3 こちらをご覧いただきながら聴いてみると楽しいかも。 しかしごめんな。抜粋してご紹介したにも関わらず過去イチ長いラジオになりました。

          ラジオ2409 架空のミステリ100こ振り返り

          ラジオ2409 架空のミステリ100こ振り返り

          作家犬と影武者の僕15 いぬころ病

          「ぷう、もうやめよう! 寝ないと!」 「止めてくれるな。おれは寝るわけにはいかないんだ」  高熱と喉に激痛が走るという『いぬころ病』に罹りながら締め切りを倒したぷうと僕の、激動の八月を語りたい。 *  僕が飼っている白いフレンチブルドッグのぷうは、作家犬だ。  犬が書いているとばれては困るので、僕は影武者として、編集者さんとの打ち合わせに参加したり、会合に出席したりしている。  今年のお盆は大変だった。  勝負作の初稿締め切りを一週間前に控えて、ぷうが、流行の疫病であ

          作家犬と影武者の僕15 いぬころ病

          【2024】架空のミステリのタイトルとあらすじ100こ作る

          夏の恒例行事です。 今年からはX(旧Twitter)には投稿せず、こちらの記事に直接書いていきます。 毎週土曜日更新・8/31に完結するので、ちょくちょく見に来てくれたらうれしいです! ‪※8/31無事完結しました! 7/6更新分(1〜10)7/13更新分(11〜22)13不信陳述 生まれてから一度も、親すら

          【2024】架空のミステリのタイトルとあらすじ100こ作る

          戸籍に座右の銘の記載が必須になって、五十年が経った。

           戸籍に座右の銘の記載が必須になって、五十年が経った。  二〇××年代初頭、十分な告知も説明もないままひっそりと可決したこの法案は当初、国民から大反発を食らったらしい。  個人の思想を国で一元管理するなんてあり得ないということで、座右の銘を明記することで起こるであろうありとあらゆる問題が指摘され、糾弾され、デモも相当あったと聞く。  この強引な法改正によって、十八歳以上の全ての成人が、第一座右の銘から第三座右の銘をまでを届出なければならなくなった。  届出の猶予期間は二年間。

          戸籍に座右の銘の記載が必須になって、五十年が経った。

          Day2.9「ウミガメのスープ」 八日後、君も消えるんだね 正幸誕生日SS

          (SSと言いつつ脚本形式です。有料版限定エピソード候補だった話です) ○二日目の夜、陽平の家。畳の上に布団を並べて寝ようとするも、みんな眠れない SE:莉子が寝返りを打つ音 莉子「んー……寝れなーい」 正幸「うっせーなあ。言ったら余計寝れねえだろ」 莉子「だってさあ」 凪「色々考えちゃうよね」 陽平「(クスッと笑って)じゃあ、気晴らしに問題出すよ」 莉子「なんの?」 陽平「ウミガメのスープ。僕が出した問題に、みんなが質問して、僕はイエスかノーだけ答える。それを繋げて、正解者

          Day2.9「ウミガメのスープ」 八日後、君も消えるんだね 正幸誕生日SS

          Xで書いた妄想物語まとめ27

          Xで書いた妄想物語まとめ27

          身に覚えのない交通系IC - 『雨月先生は催眠術を使いたくない』スピンオフSS

          (ネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください)  有楽町線・桜田門駅というのは、名前の華やかさとはうらはらに、あまり存在感のない駅である。  日本の中枢、官公庁舎が集められたこの場所には、千代田線・丸ノ内線・日比谷線が乗り入れる絶対王者の霞が関駅があり、わざわざ乗り換えがだるい有楽町線に乗る理由があまりない。  それは、桜田門と呼ばれる警視庁本部に出勤する者も例外ではなく、捜査二課の刑事である不破修平も、当然のごとく霞が関駅ユーザーであった。  これからもずっと、霞が

          身に覚えのない交通系IC - 『雨月先生は催眠術を使いたくない』スピンオフSS

          Xで書いた妄想物語まとめ27

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          旧繰川高等学校(名著奇変-はるまひ廃墟探訪2)

           我が校伝統の写真部が実質廃墟部になってしまったのは、幼馴染みの圧倒的スポンサー力のせいであった。  大手菓子メーカー・秋野製菓の御曹司であるこのピアスバチバチ野郎は、遠出の撮影のたびに、息子の活動に寛容すぎる偉大な父から『部費の足しにしなさい』と言って十万円を支給されていた。  真尋はピュアなので、にっこにこの笑顔で『部長、この金好きに使ってください!』と言って大金を渡し、恐縮した部員たちは秋野製菓の圧倒的財力の前で何も言えなくなり、これまた無邪気に『先輩、この廃墟行きたい

          旧繰川高等学校(名著奇変-はるまひ廃墟探訪2)