小林誠司の水回り相談室

株式会社理想化研 代表取締役 小林誠司 (こばやしせいじ) お風呂のリニューアルを中心に4万件以上の施工実績 全国に126店舗フランチャイズ展開中 プロ目線の水回り情報をブログで発信していきます! 現在、TV番組の密着ドキュメンタリー企画にも出演中です!

小林誠司の水回り相談室

株式会社理想化研 代表取締役 小林誠司 (こばやしせいじ) お風呂のリニューアルを中心に4万件以上の施工実績 全国に126店舗フランチャイズ展開中 プロ目線の水回り情報をブログで発信していきます! 現在、TV番組の密着ドキュメンタリー企画にも出演中です!

最近の記事

リフォーム業者選びのポイント①「相見積りを取る」

まずリフォーム業者を決めるときには、相見積りを取りましょう。 相見積りとはつまり、複数の業者に同じ条件で見積りを提出してもらい、価格や諸条件を比較することです。 「どうして相見積りを取る必要があるの?」と疑問を感じる人がいるかもしれません。その理由は二つあります。 一つは、浴室リフォームは「相場が見えにくいサービス」だからです。 例えば、手間を惜しんで1社だけにしか見積りを取らなかったとしましょう。 そして、相場以上の見積りを見せられながら、「お宅の浴室は配線処理や五寸釘を

    • 予算に応じて適切なリフォームを選ぶ

      これまで説明したように、浴室をフルリフォームするときには、100万円ほどのリフォーム費用が掛かります。 高額ではありますが、それだけの費用を掛けられる予算があるなら、私はフルリフォームをお勧めしたいと思っています。 なぜなら、フルリフォームならば、バスタブの大きさを変えることもできれば、「ポリバス」から「人造大理石のバスタブ」に変更することもできるからです。 自分の希望にカスタマイズした浴室ができあがるのです。 ただし、先に述べたように、悪質なリフォーム業者も多くいます。

      • 【コラム】某有名ホテルのワンフロア改装

        私の会社に浴室リフォームを依頼してくださる方のなかには、都内有数の高級ホテルもあります。国内外の著名人によく利用される某ホテルもその一つです。 某ホテルから受けた依頼のなかには、「ご高齢の方の浴室問題」を解決するためのリフォームがありました。 一泊で何十万円もの部屋を提供しているそのホテルでは、一つの浴室をリフォームするだけでも1000万円ほどのリフォーム費用がかかります。 そのため、ワンフロアをすべてリフォームするとなれば、浴室だけでも数億円とかかるわけです。 あるとき、

        • 相場の倍以上の金額を請求する業者も

          また、浴室リフォームの業界にも知識のない業者がいます。 知識のない業者だと、「浴室は高額なフルリフォームしかできない」と思っています。 そのため、「どうですか、奥さん。そろそろ決めてくれませんかね」などと押し売りをして、なんとかしてフルリフォームを受注しようとするでしょう。 特に訪問販売系の業者であれば、一件あたりの歩合がいいので、営業マンは必死に営業したがるはずです。 お金のことしか考えていない営業マンは、「これはもう漏水しそうで、 これから大変なことになりますよ」「もう

          リフォーム業者の選び方を間違えれば、いらない工事をしてしまうことになる

          浴室リフォームの窓口となる業者は、複数の業者と協力しながら、浴室を新品同様にリフォームしていきます。 ただ、そのリフォーム業者の選び方には注意が必要です。 リフォーム業者には、建築業の許可を取っていない会社もあります。 浴室リフォームは、クオリティや安全性を求めなければ知識のない人でもできてしまうため、浴室リフォーム業者には技術を持たない名前だけの業者がたくさんいます。 リフォームには、何か特別な資格が必要なわけでもないので、「今日からリフォーム業者になった」と宣言すれば、

          リフォーム業者の選び方を間違えれば、いらない工事をしてしまうことになる

          一般的な浴室リフォームの流れ

          一般的なリフォームは、①解体工事 ②下地調整 ③浴室工事 ④給排水管工事 ⑤仕上げ ⑥美装と進んでいきます。 ①解体工事 在来工法でもユニットバスでも、ほとんどのリフォームで最初に行う工程です。先述したように、すべての設備を解体していきます。 ②下地調整 解体工事が終わると、今度は希望している浴室に合わせた「下地調整」を行います。このタイミングで、水道管や電気などを図面通りに設置しなければいけません。 なぜこのタイミングで下地調整するのかというと、排水管などはホースのよう

          一般的な浴室リフォームの流れ

          希望通りのリフォームができるかは、浴室の大きさによる

          浴室リフォームを行うメリットは「キレイな浴室」を間違いなく手に入れられることです。 しかも、それまでの悩みをリフォームで解決していくわけですから、使い心地は快適になります。 ただそうはいっても、在来工法からユニットバスへとリフォームする場合、浴室の大きさが合わなければ希望どおりの浴室へとリフォームできません。 例えば、在来工法で作られた「階段下にある浴室」をユニットバスでフルリフォームしたいとしましょう。 階段の下の空間は斜めになっています。 ユニットバスは、完成後は四角形に

          希望通りのリフォームができるかは、浴室の大きさによる

          ユニットバスによるフルリフォームが一般的

          ユニットバスによる浴室のフルリフォームが普及しはじめたのは、20年ほど前からです。 ユニットバスが登場するまで、大手ハウスメーカーは、主力商品である戸建住宅の在来工法による浴室だけを採用していました。 その浴室は高級感のある石やタイルなどを使った、独特の作りです。 そのような作り方にこだわりがあったメーカーとしては、「住宅の躯体に合わせた設備を作れないユニットバスは利用したくない」という考えを持っていました。 確かに、住宅の躯体に合わせて石やタイルなどで作った在来工法の浴室は

          ユニットバスによるフルリフォームが一般的

          日本の浴室リフォームのほとんどは「フルリフォーム」

          日本で浴室をリフォームするときは浴室をすべて一新する「フルリフォーム」を実施することがほとんどです。 その理由の一つが、浴室の水漏れを防ぐために、「気密性が高い空間」として一つのパッケージになっていることです。 そのためリフォームでは、浴室内のどこか一ヶ所でも壊してしまえば、そこから漏水する可能性があります。 そう考えると、浴室の「部分的なリフォーム」というのは、大きなリスクを伴うのです。 そこで、浴室をすべて壊した後、新たに気密性が高い空間を作り直せばよいという発想から、

          日本の浴室リフォームのほとんどは「フルリフォーム」

          【コラム】 海外で浴室リフォームのニーズが低い理由

          日本でニーズのある浴室リフォームですが、海外ではニーズが高くありません。 日本でニーズが高い理由には、日本人特有の「ある文化」が関係しています。 日本には昔から「湯船に浸かる」という文化があります。 そのため、日本で作られる浴室は「湯船に浸かる」ことを想定して設計されているものばかりです。 一方、欧米やヨーロッパでは、入浴といえば「シャワーで体をさっと流して終わり」という形が主流です。 湯に浸かるとしても、「熱い湯のなかに入って癒やされる」というよりも、海外映画の入浴シーンの

          【コラム】 海外で浴室リフォームのニーズが低い理由

          「段差」や「腰の負担」を解消するリフォームニーズも

          また、「段差を解消したい」というご高齢の方も大勢います。 ご高齢になると足腰が弱くなって、たった1センチの段差でも簡単につまずくようになります。 そのため手すりがなければ、歩行しづらくなるのです。 しかし、脱衣所などに水が漏れていかないように、バスフロアの床の深さは、ほかの場所よりも深くしなければいけません。 その深さが、ご高齢の方にとって恐怖に変わります。 しかも、タイルやFRPなどの滑りやすいバスフロアが水に濡れてヌルヌルすると、「滑りそうで怖い」とますますストレスを感じ

          「段差」や「腰の負担」を解消するリフォームニーズも

          リフォームで「ヒートショック」を防ぐ

          リフォームの需要は今まで挙げてきた経年劣化を修復するためのニーズに限りません。 今後ますます深刻化する高齢化によって、近年浴室リフォームには新たに二つの需要が生まれました。 それが「ヒートショック」と「転倒事故」を防ぐためのリフォームです。 まず、ご高齢の方にとって浴室で起こる怖い事故の一つが「ヒートショック」でしょう。 ヒートショックとは、家のなかの急激な温度差によって、失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こすことをいいます。 「家の中の急激な温度差」と言われても、うまくイ

          リフォームで「ヒートショック」を防ぐ

          壁やシャワー周りが劣化することも

          浴室の壁やシャワー周りも、気づかぬうちに劣化していることがあります。 ユニットバスの場合、壁が劣化するとサビが出てくることがあります。 その原因は壁の後ろ側にある「鉄板」です。 FRPだけでユニットバスの壁を作れば、薄くて断熱性がないため、頑丈な壁にはとても仕上がりません。 そこで、FRPの壁材の後ろに「木の板」や「合板」を置くことで、壁全体を頑丈にしていきます。 ただ、浴室は水を使う場所ですから、板だけでは壁が腐りやすくなってしまいます。 そこでユニットバスの壁は、FRP

          壁やシャワー周りが劣化することも

          FRP(バスフロア)の危険な経年劣化

          FRP(バスフロア)の危険な経年劣化① 「割れる・陥没する」 FRPのバスフロアの危険な経年劣化の例として挙げられるのも、タイルと同様「割れる」ことです。 FRPのバスフロアは割れる前、ポリバスと同様にベコベコと素材が柔らかくなり、部分的にクラックがはじまります。 それを放置して使い続けていると、体重の重い人が乗ったり、劣化の限界を迎えたりしたときに、「バリバリバリ!」と大きな音を立ててバスフロアが陥没するのです。 私がこれまでリフォームしたなかにも、「バスフロアの一部分

          FRP(バスフロア)の危険な経年劣化

          浴室内タイルの危険な経年劣化

          タイルの危険な経年劣化① 「カビが生える」 タイルのバスフロアが劣化する最も多い原因としては、「カビが生えること」が挙げられます。 とは言っても、タイルの表面にカビが生えるわけではありません。 タイルをつなぎ合わせるセメントの部分(いわゆる目地部分)にカビが発生します。 目地部分に使われるセメントはザラザラとしていて引っ掛かりが多い分、皮脂や洗剤などが付着しやすいのです。 そのため、しっかり手入れしないと目地部分に汚れが残ったままとなります。 皮脂を好むカビは、汚れが付

          浴室内タイルの危険な経年劣化

          ホーローバス、人工大理石、バスフロアの危険な経年劣化

          ホーローバスの危険な経年劣化 「表面がザラザラしている」 ホーローバスのバスタブでは、入浴中に「バスタブの表面がザラザラしている」と違和感があることがあります。 これは、ホーローバス内の鉄がサビているせいです。 ホーローバスは鉄板の表面に「ガラス質の釉薬」を高温で焼き付けて作るので、表面にあるガラスが少しでも欠けてしまうと、鉄の部分が水に浸かってしまうのです。 そうなれば、鉄が腐食してどんどんサビてしまいます。 そのサビがザラザラとした感触の正体です。 しかも、一度発生した

          ホーローバス、人工大理石、バスフロアの危険な経年劣化