喧嘩してもいい!年子ママの子育て【子育てエッセイ】
3歳になったばかりの第一子が、弟とおもちゃの取り扱いの末にこんなことを言った。
「けんかするのはバツです!!!」
と。
保育園で先生が言うのを覚えてきたのかなと思う。
私はその言葉とその言葉の使い道に少し違和感を覚えた。でも、言われてすぐには、その違和感が言語化できなくて、「うーーん」と肯定にも否定にも受け取れるような曖昧なリプライしかできなかった。
第一子ちゃんは、「けんかをするのはバツです!」の言葉を、弟がおもちゃを取りそうになったときや、ひとりで遊びたいのに弟が近づくと口にする。
それは、けんかをすることを避けるための言葉ではなくて、自分が今嫌なことをされていることに対しての弟や近くにいる大人に対するアピールのようにも感じた。
私は何に違和感を感じているんだろう。
「けんかをするのはバツです!」と言っていること?
泣き叫びながらおもちゃを取り合うという状況から、言葉で相手に訴えようとする気持ちが生まれて、実践できていることは第一子の成長ポイントだと思う。
じゃあ、「けんかはバツです!」という言葉自体?
たぶん答えは、イエス。
私はけんかをしてもいいと思っている。けんかを通して、
自分が何をしたら相手が嫌な気持ちになるか
自分の気持ちを言葉にすること
自分の要求と相手の要求の妥協点を探すこと
仲直りの仕方
ルール など
さまざまな学びがあると思っている。
もちろん、ケガに繋がる激しいけんかは普段から止めている。保育士としては、保育中にケガをすることはあってはならなかったので、けんかの仲裁は早い段階で入っていた。
でも、きょうだい同士なら、そのラインはもっとゆるくていいと思っている。
「どんどんけんかして!」とは思わないけど、きょうだい以上に思い切りぶつかり合うことができる相手はいない。ある程度の年齢になったら、けんかする機会も少なくなると思うし、たくさんけんかをしてコミュニケーションの仕方を学んでもらえたらいいなと思う。
ここまで、違和感が言語化できたところで、第一子ちゃんが「けんかはバツです!」と言っていたタイミングで、私の気持ちを伝えてみた。
わかりやすく私の気持ちを伝えると、上記のポストの「みんな仲良くできるなら、それはいいけれど、誰かがずっと我慢するなら、たまにはけんかもしたほうがいいんじゃない?」の言葉になった。
きょとん
という言葉がしっくりする顔をして、それから少し考えていた。
つい先日、第一子ちゃんがなんの脈絡もなく「なかなおり、できるから、バツじゃないときもあるよね!!」と言っていたので、私の気持ちは正しく伝わったかはわからないけど、何かしら響くポイントがあったんだと思う。
子育ての一般論はたくさんある。
それを鵜呑みにするのではなく、いつも自分の小さな違和感やもやもやに向き合って私なりの答えを持ち続けられるような子育てをしていきたい。