So Jomura

ロボットの会社でプロダクトマネージャーやってます

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最近の記事

【要約】Product Roadmaps Relaunched

Product Roadmaps Relaunchedを読んで、特に重要だと思ったポイントを要約しました。かなり意訳しているので、本来の意味からズレている可能性もありますが、ご了承ください。 TL;DR タイトルの通り「従来のプロダクトロードマップは時代遅れになってしまったので、新しい時代に適した形に生まれ変わらせよう」というのが本書の主旨です。 重要なポイントは以下の3点です。 • 戦略のギャップを埋める • アウトプットよりもアウトカム • 戦略的意図や方向性を示すコ

    • 【要約】決断の本質―まず決め方を決めよ―

      本書は、ハーバード・ビジネススクール教授のマイケル・A・ロベルト氏が書いた、組織における意思決定についての本です。質の高い意思決定とはどのようなものか、質の高い意思決定をするためにはどうすればいいか、複雑な状況下で難しい意思決定を迫られる、組織のリーダーたちに向けた一冊です。仕事や私生活における個人としての決断力について知りたい方は、本書のターゲットではありませんので悪しからず。 本書のメインメッセージは、タイトルにある「決断の本質とは何か」です。結論から書くと、決断の本質

      • プロダクトマネジメント⑤〜プロダクト主導組織〜

        前回に引き続き、『プロダクトマネジメント』のまとめを書いていきます。 今回は、アウトプットではなくアウトカムを中心に活動する、プロダクト主導組織に必要な要素について説明します。 プロダクト主導組織とはプロダクト主導組織は、プロダクトの成功が事業成功と価値創出の原動力であることを理解し、プロダクトの成功に重点を置いて組織を構成し、戦略を立てます。プロダクト主導でない以下の3つの組織形態は、ビルドトラップにはまる可能性があります。 セールス主導組織では、プロダクトロードマッ

        • プロダクトマネジメント④〜プロダクトマネジメントプロセス〜

          前回に引き続き、『プロダクトマネジメント』のまとめを書いていきます。 今回はプロダクトマネジメントプロセスについてです。 プロダクトのカタプロダクトのカタとは、プロダクトマネジメントを成功させるため体系的なプロセスです。目標を設定して実験し、学習した結果をもとに改善を繰り返していく、プロダクトチーム全体で回すPDCAサイクルのようなものです。 1. 方向性の理解まずはプロダクトイニシアティブを決める必要があります。プロダクトイニシアティブとは、プロダクトチームとして注力す

          プロダクトマネジメント③〜戦略展開〜

          前回に引き続き、『プロダクトマネジメント』のまとめを書いていきます。 今回は、組織の方向性を決める上で重要となる、戦略についてです。 よい戦略は意思決定のフレームワークである意思決定の拠り所のこと プロダクトを開発していると、日々様々な意思決定を求められます。 そうした意思決定を下す際に、なぜこの機能を作っているのか?達成したい成果は何なのか?といった問いが生まれます。 そうした時に立ち返って、意思決定の拠り所にできるのが、よい戦略です。 組織全体をアウトカムに集中させら

          プロダクトマネジメント③〜戦略展開〜

          プロダクトマネジメント②〜プロダクトマネージャーの役割〜

          前回に引き続き、『プロダクトマネジメント』のまとめを書いていきます。 今回は、プロダクトマネージャーの役割についてです。 よいプロダクトマネージャーは「なぜ」の伝道師である「なぜ」とはどういう意味か 「なぜその機能を作るのか」という意味での「なぜ」です。 つまり、機能を作る理由や目的、コンテキストを正しく理解し、チームに伝えられることが、よいプロダクトマネージャーの最も重要な条件だということです。 なぜ「なぜ」が大事なのか 「なぜ」の答えこそが達成したい成果、すなわちアウ

          プロダクトマネジメント②〜プロダクトマネージャーの役割〜

          プロダクトマネジメント①〜ビルドトラップとは何か〜

          2020年10月に翻訳版が発行された『プロダクトマネジメント』を読みました。 この本は「プロダクトマネージャーとして何をしなければならないか」という問いに明確な答えを与えてくれ、実務レベルですぐに役立てる情報が多かったなと思います。 実際、すでに自分も業務に取り入れ始めて、効果を実感しています。 非常に学びの多い本だったので、自分自身の理解を深めるという目的も込めて、何回かに分けて本書の内容をまとめていきたいと思います。 ビルドトラップとは組織がアウトカムではなくアウトプッ

          プロダクトマネジメント①〜ビルドトラップとは何か〜

          読書メモ『SINGLE TASK 一点集中術』

          SINGLE TASK 一点集中術の読書メモです。 本書はシングルタスクを実践するためのテクニックを中心に書かれている印象ですが、ここでは「なぜシングルタスクにすべきなのか」「なぜシングルタスクを実践できないのか」というところを重点的に解説していきたいと思います。 生産性を上げたいならシングルタスクしかない なぜシングルタスクにすべきなのか。その理由はマルチタスクよりシングルタスクの方が生産性が上がるからです。 ハーバード大学の研究によると、忙しなく働いている社員たち

          読書メモ『SINGLE TASK 一点集中術』

          読書メモ『カンバン仕事術』

          『カンバン仕事術』を読んで、重要だと思ったことをまとめます。 改善の第一歩は見える化ワークフローを改善するためには、チームの作業を見える化する必要があります。見えないものは改善しようがないからです。本書では、作業の見える化の手段として、タイトルにもなっているカンバンが有効であると説いています。カンバンの要素は大きく2つあります。それはワークフローとカードです。 ワークフローはチームで実際にやっている作業の流れで、単純な例を上げるとTo do, Doing, Doneといっ

          読書メモ『カンバン仕事術』

          読書メモ『ユーザーストーリーマッピング』

          『ユーザーストーリーマッピング』(以下、本書)を読んで、個人的に大事だなと思ったことを、3つのトピックに絞って書き残します。 ストーリーは共通理解を築くためのメカニズムソフトウェア開発に関係のある方であれば、ストーリーという概念は日常的によく触れているものだと思いますが、ここで改めて「なぜストーリーなのか?」というところに立ち返ってみます。 「プロダクトとして何を作るか」を決めるのものといえば、要件が一般的だと思います。 しかし、ドキュメントだけで相手に正しく意図を伝える

          読書メモ『ユーザーストーリーマッピング』