起きたら涙が止まらなくて、有給を取った。‐ 【感想】わたし、定時で帰ります。
先日、朝起きたら起き上がれなかった。起き上がろうとするとボロボロ涙がこぼれる。接客の仕事だから、泣き腫らした目で応対するのは失礼だろう。でも、仕事だから、行かなきゃ、でも動けない。
前の夜からおかしかった、と今では思う。明日の仕事が嫌で嫌で仕方なくて、眠りたくなかった。いつもすんなり眠れるはずが眠れなかった。
このnoteでも書いてきたように、私は不登校の経験が三度もある。そのどれもが、頑張りすぎた夏を越した秋に起きる。あぁ、このまままた動けなくなるのかな。私はやっぱり、社会で生きていけないのかもしれない。
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「わたし、定時で帰ります。」は、2019年春にスタートしたドラマだ。主人公のユイは、どんなに周りが残業していようと定時で帰り、近くの中華料理屋で夜ご飯を食べる。そんな主人公が、様々な働き方をする同僚、先輩、後輩と関わりながら、次々と起こる問題に対処していくストーリーだ。
会社を休めば、能力が低い自分の居場所はなくなる。子育て中だと、すぐ休むと思われて好きな仕事なのに苦しい。仕事以外にすることがなく、休憩を取らない無茶な働き方をする。契約社員として仕事を得るため、グレーゾーンのセクハラを我慢する。若手として、仕事ができる人になりたくて無理に働く。自分でした方が早く進むと思って人を頼らない。
それぞれの事情は、どれかは体験したことのあるものではないだろうか(少しでも当てはまるものがあればぜひ見てみてほしい)。不安で仕方ない。そういう気持ちって、きっと理由はどうあれみんな持っているんじゃないか。
私だってそうだ。色んな経験をしてきたと思ってる。就職活動をしていても、私を採用したほうが絶対会社のためになるって、心の中で思っている。
それでも、そうやって思うってことの裏側に、誰かに認められたい、良い評価をもらいたいって、自分じゃなく、誰かの基準でよく思われたいって気持ちがあるのだろう。そういう対外的な自分は長く続かず、知らず知らずのうちに体調を崩し、動けなくなり、結局何も得られない。中途半端で終わる私には何も残ってない。
社会に出たら私は特別でも何でもないただの人なんだ。私の不安はそこにある。
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みんなができるのに、私だけできないなんて。仕事しながら大学に行くことだって、できる人はできているのに。私がダメなんだ。
そんなループにはまりかけて、ふと思う。私、このアルバイト始めてから、こうなったことある?
明日行きたくない。涙が止まらない。この仕事をしてから、誰かじゃなくて、私が、ある?
確かに、朝だるいとか、今日も起きなきゃとか、そういうことになったことはある。泣いたときもあるかもしれない。でもこんなになって起き上がれなくなったのは、はじめてだ。
誰かの基準じゃなく、私の基準を使おう。誰かと私じゃなくて、昨日までの私と、今日の私を比べよう。
会社に電話をかけ、有給を取った。そこから、ドラマを見て、朝ごはんを食べて、家族と電話した。どうせ有給とったなら最高の休日にしようじゃないかと。
私は、こうなりたい、これがしたい、とやりたいことが多い。でもそれをすべて叶えられるほど、能力はないし、努力家でもない。
それでも、私が仕事で関わった人が笑顔になったり、家族の仕事を手伝って喜んでもらえたり、小さなところで私はよくやってる。だから、私が向き合うべきなのは私自身。このパフォーマンスを維持するために、自分の体調とどう向き合っていくか。
大学生の今、それについて考えられているのは幸運なことだと思う。社会人になる前に、自分のスタイルが見つけられたらいいな。