「『騎士団長殺し』第2部読了!1Q84との交差点に迫る騎士団長殺し|時間、戦争、そして命の物語
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村上春樹著作の騎士団長殺しの第2部を読み終えました。2冊構成の物語でした。1部も最近読んでおりそちらも2冊の構成です。両方合わせて4冊となかなかの長編小説でした。
内容はホラー&ミステリーといいましょうか。不可解な現象の謎解きが楽しい作品だと思います。最近、同じく村上春樹著の1Q84(全6巻構成)も興味深く読ませていただきました。
全く別の話なのですが、1Q84のオマージュ的な要素もあってすごく楽しめました。以下は以前書きました1Q84の記事です。
それでは、早速感想を書いていきたいと思います。
騎士団長殺し第1部の記事はこちらに書きました。
盛大なネタバレ|〇〇は時空を飛ぶ
すみません、盛大なネタバレかもしれません。騎士団長殺しだけではなく、1Q84の内容にも関係してきます。
他でもよく聞くような短い言葉ですが、まさに〇〇なのです。(飛行機ではないです)
知りたい方は、どうか1Q84と騎士団長殺しの両方を読んでみてほしいと思います。ケチ!と言われそうですが、言ってしまうと違った意味で「は?」と思われるだけなので、答えは是非作品で!!
読む順番は、
1Q84:2009年5月29日 発刊
騎士団長殺し:2017年2月24日 発刊
ですので、1Q84を先に読まれた方が良きかもしれません。
ただちょっと長いです。文庫本1Q84=6冊分、騎士団長殺し=4冊分の計10冊分です。ぼくのように活字が苦手な方はオーディブルがおすすめです。
ジョージオーエルの1984年が読みたくなった
物語の中で、ジュラ島が出てきます。ジュラ島とは、イギリスの北部スコットランドにある島の名前です。その隣にあるアイラ島とともにウィスキーの醸造所で有名です。
さらに、そこではジョージオーエルという作家が、「1984年」という作品を書いたことでも有名です。そんな一説が騎士団長殺しの中ででてきました。
これは、是非とも読んでみたい。そう思うのでした。
ということで、今読んでいるのは1984年(新訳版)です。
村上春樹さんの「1Q84」と偶然にも本のタイトルが似ています。これは是非とも読んでみなければと思うのです。
タイトルは同じですが、中身はだいぶ違うようです。
村上春樹さんの「1Q84」は2009年に1984年を舞台に書いています。過去を書いています。一方、ジョージオーエルさんの「1984年」は、1949年に1984年を舞台に書いてます。未来小説なのです。
タイトルだけから見ると過去ですが、1949年から見た35年後の未来。すごく興味深いですね。ただ、前評判では、どす黒い作品のようです。
著者は、体調を崩しながらの執筆だったらしく、それも作品に如実に表れているのかもしれません。おっかなびっくりで読んでいきたいと思います。
時は偉大なもの|いつまであるものではないが、ある限りにおいてはなかなかに効果を発揮する|だから楽しみにしよう。
物語の中の一節です。時間は人に等しく存在し、無駄遣いは良くないとよく言われます。これは真実です。ただ無駄にしないことばかり注目されていてもっとゆったりと構えても良いなぁと思えました。
時間は有限なので、若いころから大切に扱おう。そうすると年をとってから苦労するよと。ただそういう話を聞くと、歳月を重ねた人が聞くと悲しくなることがあります。
自業自得ですが、それでも本人だけのせいではない。なかなか若いうちは分からないのです。時間の有限さと若いころの時間のありがたみを。
ただ、この一説はとても勇気を与えてくれる一言かもしれません。
今ある時間に注目することが最も大切なことではないでしょうか。時間はある限りにおいては全く持って効果的である。この考え方はステキです。
ぼくも、人生の残された時間を考えると、若い人たちからするとずいぶん少なくなっているのかもしれませんが、ある限りは一生懸命味わって生きたいと思います。
戦争に行くと人格が破壊されてしまう
騎士団長殺しでは、ある登場人物の回想シーンで戦争のことができます。それは、村上春樹さんのさらにもうひとつの長編「ねじまき鳥クロニクル」を彷彿させるシーンがありました。
戦争に行くと人格が破壊されてしまいます。捕虜の扱いはひどいものです。これは捕虜にする側も同じことが言えます。戦争では敵を殺さなければ自分が殺されてしまいます。だから、人を殺めるのですが、いきなり殺めるものではありません。
なので、練習をするのです。捕虜を使って。殺されてしまう捕虜はもちろんたまったものではありません。ただ練習のために人を殺めるという異常さ。
しかし、上官の命令は絶対です。異常なのですが、それが常態化すると異常が正常となります。以前、正義は結局のところ数ということを書いたかもしれません。
戦地でも、みんながやることが正義になりました。
ただ、人道的に考えてやはりおかしいです。現代の戦争のない地域に生まれて暮らせている自分に感謝したいと思います。
3行日記:また窓口振り込み行ってきました
昨日もウン十万振り込んできました。××詐欺ではないですよ。子供たちの学費です。あとこういうのが7年続くと思うとげんなりします。ですが、どうか学校で学びきってほしいと思ってます。
ぼくも親にはこうして学費の面倒は見てもらったので、今度はこちらが返す番かなとおもいつつ。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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