展覧会レポ:巨大ロボットのリアリティを体験!ガンダムやスコープドッグの魅力
【約1,600文字、写真18枚】
日本各地に実物大の巨大ロボットがある。日本はフィクションが日常の一部となる不思議な国だ。
空想上のロボットにリアリティを与える要素とは何だろうか。「日本の巨大ロボット群像」展へ行ってきた。
京都にガンダムが登場!
実物大で床にプリントされたガンダム。まるで飛び出す絵本の中に入ったような感覚になる。
自分の身体を動かしながら、巨大ロボットのスケール感を体験できるのだ。
「大きさから巨大ロボットのリアリティを実感する」パネルより
ロボットの手に乗るシーン。一番手前にロボットの手、次にパイロット、木、背景という順に構成されている。
内部メカを体感できる!
内部メカを体感できる展示もある。ロボットは、アニメを見ている人の頭の中にだけ存在する空想上の乗り物だ。それを実寸パネルにしたらどうなるのだろう、という企画。
「~実際に装甲強化服を着て機動歩兵になった気分を味わっていただくために制作しました。どうぞ中に入ってお楽しみください。」パネルより
中に入って? 観光地にある顔出し看板みたいに?
裏側にも仕掛けがっ!
これなら実現しそうだ。ロボットに詳しい理系の友人から、「そもそも、二足歩行では無理なのだよ、六足か履帯にすべきなんだ」というような話を聞かされてきた。
この機動歩兵は、アニメ『機動戦士ガンダム』(1979)に登場する「モビルスーツ」の概念に大きな影響を与えたんだとか。
こちらは模型のパッケージイラストを元に、加藤氏が加筆、再構成した作品。
絵の内容が、実際に着ている様子だから面白い。後ろの黄色い階段を登って上から入るのだろう。ロボットの手の部分も固定されていて、動くときの音まで聞こえてきそう。
自分がパイロットになった気持ちになれる。これぞボットー体験だ。
何かが宿っている巨大絵画
直筆の大型作品に息をのむ。
神々しい存在感を放っている。劇作家の中島かずき氏の言葉が紹介されており、「人の形をした神様が多い」という視点から、ロボットと神の関係について指摘がある。
宗教学者の山折哲雄氏は、アンドロイド研究の石黒浩氏らとのてい談(2017.12「ロボットは宗教を持つのか?」)で、なぜロボットを作るのか、という話題になった。山折氏は、大仏もある種のロボットではないか、と発言していた。
曰く、日本人は神を望んでいるのではないか。近代は神を殺めてきたけれど、ロボット工学のちからを借りて、神探しを始めているのではないか、と。
私はなにに感動しているのだろう。
ロボットアニメの嚆矢である「鉄人28号」(1963)の生みの親、横山光輝氏は、アイデアの元はホラー映画『フランケンシュタイン』(1931)だと証言している。
たしかに怪物と巨大ロボットには共通点がある。ぎこちない動きや超人的な力を持ちながらも、脳によって善にも悪にも染まる。
ロボットといえば、私は『天空の城 ラピュタ』(1986)の半有機体ロボットだった。一見、無感情のマシーンのようだが、感受性豊かなロボットだ。こちらは、その元ネタ『ルパン三世PART2』のロボット兵ラムダだ。
冒険とロマンにちょっぴりホラー、人の心を動かすロボットに触れ、感動を覚えたのかもしれない。
グッズは何を買う??
ショップは、ポストカードやTシャツだけでなく、模型も販売されてます。
模型店のようになっております。
私は、大判のポストカードを購入させていただきました。
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