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思い出すことなど③ 元気がないのはみんな一緒!
こないだ知り合いと「映画業界が元気がない」という話をした。
確かに否定できないほど映画業界は元気がない。
小津安二郎や黒澤明の時代はどこへやら。
最近はしっかり韓国映画に抜かれてしまった。
という話をすると「面白い映画だってあるぞ!」と怒られてしまうのだが、問題はその素晴らしい面白い映画たちが全く着目されていないことだ。
面白い映画は毎年何本もある。でもそのほとんどが小さな劇場で短く上映されて
エヴァンゲリオン批評① 〜居場所のない自我、「作者の死」〜
エヴァに関しては『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を鑑賞した後に総括しようと思っていたのですが、2回鑑賞後にまとめたかったので遅くなってしまいました。1995年のTVアニメの放送から、旧劇場版3作、新劇場版4作というスターウォーズ並みのボリュームで26年にも亘りファンを惹きつけ続けた作品について考えます。
エヴァンゲリオンシリーズ全体の総括をしていくので、ネタバレ全開です。ネタバレが嫌な方はお
10年代は何だったのか?
2019年12月31日をもって、10年代が終わったわけですが、10年代って結局なんだったんでしょうか?
僕なりに簡潔にまとめてみました。アーバンギャルドの松永天馬曰くサブカルの人間はdecade(10年間)で物事を語るのが好きらしいので、サブカル野郎としてはdecadeで語るしかないですね!
2000年から2009年は多様化の時代だったと言えるでしょう。グローバリズムが世界中を覆った時代。欧米文
月末映画紹介 『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』 『三島由紀夫vs東大全共闘』批評
今回は3月に公開された作品から『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』と『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』について書きたいと思います。全く毛色が違う2作品ですが、興味を持っていただけると幸いです。
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』批評
DCコミックの実写映画化プロジェクト、DCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)のスピンオフ作品
『ウインド・リバー』〜アメリカの暗部から響くエレジー〜
最近は在宅勤務や休日の外出自粛などで、自宅にいる時間が増えていることと思います。そこで、NetflixやAmazon Primeで鑑賞できるオススメの映画を紹介します。
今回は2018年に日本で劇場公開されたアメリカ映画『ウインド・リバー』についてネタバレなしで紹介します。分かりにくい背景なども解説できればと思いますので、一度ご覧になった方も是非読んでいただければ幸いです。
あらすじ
ワイオ
「個性」を袋叩きにしながら「個性」に好きと囁くDV社会
僕は現在進行形である実験を行っている。髪色をちょっとずつ明るい青色にしながらどの段階まで怒られずに職場を過ごせるかという実験だ。
まだ始めたばかりなので黒髪がちょっと青みがかってるくらいであるが、仕事の取材相手に不安感を与えない程度まで青くしていくつもりだ
不思議なことだが学校や就活は「個性は大切」だと言いながら個性をとことん抑圧している。学校では制服が用意され、髪の毛の色や長さも指定される。