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随筆(2024/12/6):金を稼ぐためにはストレスは避けられないが、ストレスが強いと浪費を止められなくなる。ではどうするか
1.待てなくなっている
ここしばらくずーっと忙しかったのです。
それで、いったんドデカいミッションが終わりましたので、感受性が金属疲労を起こしていた自分に、のびのびと自堕落を許そうとしていたのです。
どうなったか?
この1週間だけで2万円も飛んでいます。主に寿司とか酒とかです。
アホか貴様は。
***
何でこんなことになっているのか、冷静に自分の問題の具体的な芯を掘って行くと、あることに気付きました。
バスの待ち時間です。
いつものスケジュールだと、定時で帰った時に、自宅の近くまで行くバスの候補が二本あります。
私の定期券で払えるので無料になるバスと、定期券の適用外なので有料になるバスです。
「払えるバスで帰ればいいじゃん」
とふつうは思うんですが、大きな問題があります。
定期券の効かないバスは、より早く来るし、時間もほぼブレがありません。だからテキパキ帰れるという絶大なメリットがあります。
定期券の効くバスは、それより20分遅く来ます。
それどころかここしばらくは時間通りに来ないことが頻発しています。
結果として、30分とか40分とか50分とか、何なら1時間とかのスパンでの待機がごく当たり前にあるのです。
正直に言いますと、1時間も、待ってられないんですよね。
というか30分ですら嫌だ。
気が付くと、喫茶店にいたり、もっと悪い時には飲食店にいたりする、という次第です。
***
ここで、
「まー、あるっちゃ、あるわな」
と思う方ばかりでもないでしょう。
自分でも少し思うのが、
「30分とか1時間の長い曲を延々と聴いていたら、余裕で乗り切れるんじゃない?」
ということです。
俺の好きだった Michael Hoenig と Manuel Gottsching の曲で、 "Early Water" というのがあり、これが約50分です。
プールの中から降雨を見上げているような、もの悲しくも穏やかで美しい即興音楽なのです。
が、今の俺は、何とこれがもう聴ける精神状態にない。
鎮静されない。
「そういう御託は良い。
さっさと帰らせろ。
何で寒さに脅かされながらバス停の電光掲示板をチラチラと見ながら空腹を抱えて待ってなきゃならないんだ。
ていうかまだ来ねーのかよ。
えーかげんにせーよ。
暖かい空間で、温かい飲み物と、温かい食べ物を寄越せ!
温度と糖質と容積と体積で、俺の胃袋を今すぐ満たせ!
待てねえ!」
となっている。
これは怖い。俺から余裕が失われているということなのだから。
2.昔ならこのくらい余裕で耐えられたんじゃあないのか?
そう考えた時に、ふと首を傾げることがありました。
そもそも俺、こんなにも待てなかったか?
昔ならこのくらい余裕で耐えられたんじゃあないのか?
今耐えられなくなっているとしたら、何でこんなことになっているのか?
ということで。
何で耐えられないのか。
「耐えても特段報われてないからでは?」
報われる?
どうすれば報われたことになり、どうなると報酬が台無しにされるのか?
「週に一度や二度くらい、少し嬉しいと思えることがあると、報われた、と思う。
しかし、その週において許容できる支出を超えた場合、報酬の感覚は台無しになる。
そして後者は頻繁に起きており、その都度タイの禁酒キャンペーンCM『お酒をやめよう』の貧農の父親みたいになっている。
貧乏! 腹立つ! 酒を飲む!
POOR! STRESS! DRINK!
結果的にますます自分で報酬を台無しにしているに等しい」
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3.金を稼いで医療費に貢いでボロボロになるか、楽をして貧乏に喘ぐか
週に一度や二度、嬉しいレベルの何かをする?
それはまあ、割とデカめの維持費でしょう。
もうちょっと減らせないもんなの?
「体感的には無理ですね」
うーん。過去と比べると、報われるために必要な嬉しさの量と頻度が、昔より大量かつ頻繁になってきているように見える。
というか、実はそこが問題のコアなんじゃないか?
何でこんな大量かつ頻繁の嬉しさがないと耐えられなくなってきているんだ?
「忙しいからです。
仕事と、あと将来的なビジネスのための下拵えですね。
これをもって対処しないと、今の収支と資産じゃあ到底老後を維持できんぞ」
正にそこなんじゃないかなあ?
老後を維持するためにしている努力のために、今故障に近付いているの、論外じゃないかなあ?
故障したら医療費でどんだけ消耗するか、故障したことのあるお前はよく知っているだろう。老後の貯金なんかほぼ全部飛ぶぞ。
故障しないようにもうちょっとペース落としたら?
「仕事のことだけ言っても、今とんでもなく忙しいんだよ。
年数に応じて、責任は増えていく。それをこなして初めて査定が付く。収入も上がる。
そこで責任をうっちゃってしまったら、その時は楽かも知れないが、後で溜まった仕事の山に圧し潰されるし、査定は付かないの。
どういうことかって? お前のやってること、全部無駄。ごみ。そう思われるし、収入上本当にそうなるの。それが本当に望ましいと思うか?」
そのノリでやってると、たとえ収入が上がったとしても、全部ストレス解消と医療費に飛ぶぞ。
客観的に見て、お前はストレス解消と医療費のために貢ぐ、貧乏でボロボロのおっさんになるだけだよ。
今のお前は貧乏だし、ボロボロかもしれないが、少なくともそのパターンの時よりはボロボロじゃないし、無駄な金を使っている訳でもない。
「そうは思えねえよ。今の俺は既にもう貧乏でボロボロだよ。
少なくとも金は増えるのと、仕事の山に怯えて休んで実際まるで休まらないのと、俺の感覚では前者の方がまだしもマシに思えるが?」
4.仕事の能率は良くても、休養の能率が悪かったら、そりゃあ長期的には無理だ
自分のことだから、自分の仕事ぶりはよく分かるよ。
今、思いつく限りの最善のスケジュールで、
効率化ツールが使えるものはとにかく使って、
そして体力気力を注ぎ込むことから逃げずに、踏ん張るべき時は一切の淀みなく踏ん張っているだろう。
「そうだ。もっと効率化できるんじゃないか、などとクソナメたことを言うほど、お前も馬鹿で無責任な外野じゃああるまい」
そうだよ。で、お前、別の無駄をしているんだよ。分かっているのか?
「あぁ?」
お前、仕事を片付けた時、職場で数時間口から魂を飛ばして腑抜けになっているだろう。あれだよ。
「オイテメコラ。まさかお前、あれが必要な休養時間であることを、認識できないほどのカスの外野だったのか?
仕事して休む、というプロセスがなく、休みの時間は仕事していない非効率的な時間、と思っているやつ、耳元で目覚まし時計を無限回ASMRしてやろうか?
寝てるんじゃねえぞ起きろ働け休むな怠け者が生きている価値がないと思え当のお前がそう言ったんだからな吐いた唾飲んでんじゃねえぞそーじゃねーって言いたいんなら行動で覆して見せろいいからやれやらないんならさっさと不眠症になって錯乱して駅のホームにダッシュして電車にGEKITOTSUされて死ね。
これを最大音量ASMRループだ。今正に心の声だけでそうなっているだろう? もうちょっと続けば、いよいよ幻聴でこれが聞こえて来るレベルにまで達するだろう。
結論から言うぞ。このプロセスを理論上最速で実現して可及的速やかに死ね」
違う。休み方として考えた時に、これが最大効率になっていると、本気で思うか? 思わないだろう。それともそういう話は受け入れられない?
「…」
休みの大事さが分かっているお前に問う。
最大効率の休みについて、考えたことはあるか?
ワーカホリックをやりすぎてて、そのような発想自体がなかった?
「…」
魂を飛ばすなら、職場じゃなくて、時間休を取って図書館とか自宅の台所で魂を飛ばしていた方が、環境的にはよいはずだ。
起きて意識があるまま曖昧になっている状態と、寝て意識が飛んでいる状態を、バランスよく時間配分することで、意識の回復を最大化出来るのも、概ね分かるだろう。
例えば、仕事量に鑑みて、このままだと午後の勤務中に終わると予測されるとしよう。
だとしたら、フルスピードで飛ばすと疲労が激しいから、ペースを意図的に落としてそこまで消耗しないようにして、夕方の定時少し前に終わるように調整する。
そして、上長に「明日休みます」とあらかじめ早めに伝えておく。その方が上長もスケジュール管理がしやすくなる。
それで、翌日は、自宅の布団や台所で寝たり起きたりしてダラダラする。
こっちの方がおそらくは遥かにいいんじゃないのか。
そういうこと、考えたか?
「…」
休養の能率を最大化する手法を試行錯誤しろ。
仕事の能率を最大化するのは勝手にしろ。それは構わんし、メリットも当然大いにあるだろう。
じゃあ、休養の能率を最大化することをサボる理由になるのか? ならないだろ?
大局的に見たら、仕事の効率化と休養の効率化、両方できていなければならないのは分かっていたはずだった。
である以上、やれ。
「…ウウ」
休養で、イビツな、ひりついた感覚がなくなったら、そこまで嬉しさを貪らなくなるだろう。
支出もかなり減る。節約になる。
というので、どうだ。
「ウー……」
5.脳内自分会議議事録まとめ
自分が少しの辛さに耐えられなくなっており、大量かつ頻繁な嬉しさが必要になっているとしたら、それは己がストレスにやられつつある証拠である
ストレスの原因が仕事である場合、仕事を片付けるための仕事効率最大化に加えて、なるべく最大限の回復のため休養効率最大化を工夫する。これは片方だけではいけない
この辺ですね。
今年ももう少しですが、やっていきましょう。
(以上です)
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