大好きな『SOUVENIR』の歌詞分析をしてみる
先週末ライブに行ったのをきっかけに、ますますこの曲が大好きになりました。『SOUVENIR』の意味はお土産。お土産を持って帰ることができる場所を手に入れた主人公のわくわくする帰路のお話。初めてnoteで歌詞分析をしてみます。
つまらなくてあくびばっかりの日々を過ごしていた主人公はある日、そんな日々を映画のようにわくわくしたものに変えることのできる種と仕掛け、「あなた」に出会う。
誰と関わってみても、なんとなくうまく関係を築けない主人公。相手に期待するのは疲れるし、面倒な自分の本心とか要望とかは心にしまって、ひっそり生きてきた主人公。そんなとき、主人公の人生(メロディ)と「あなた」の人生(メロディ)が重なる。
家までの帰り道、今日主人公が行った場所や出会った人(=この目が選んだ景色)の話を「あなた」に伝えるために、どういう順序で話そうかな?笑ってくれるかな?とか考えながら丁寧に話にリボンをかける。
主人公は「あなた」と出会って季節の移ろいを感じるようになった(=季節が挨拶くれたよ)。春にはお花見をし、夏には海水浴に行き、秋は紅葉を楽しんで、クリスマスにはプレゼントを渡し合う。「あなた」と出会って涙することもあったけど、「あなた」と出会う前のつまらない日々とは違う、映画のように充実した日々。
「どこから話そう」なんて考えながら「あなた」と出会ってからできた帰る場所と、それに伴ってあなたにもらった帰り道をうきうきで帰る主人公が愛らしい。
主人公が「あなた」のもとに帰り着くのをたのしみに帰路を歩いて、早く着こうと時々急いでしまう様子が浮かぶ。
以前過ごしていたつまらない日々は淡々と過ぎていくばかりだった。「あなた」と出会ってからの日々は、思い出(そこに生きていた証拠)があって、ただ過ぎるだけの日々とは違う日々。先程の「メロディが重なった」は、主人公の人生(メロディ)と「あなた」の人生(メロディ)のことだと記したが、「メロディが繋がった」は、前述のようにそこに生きていた証拠を残しながら生きられるようになった主人公が、今までのメロディ(人生)と今、これからもメロディ(人生)を繋ぎ合わせることができたのだと思う。
主人公は、「あなた」がそうしてくれたように手を振って「迷わないでいい」と伝える。帰路や道に関係した歌詞と繋げると、(人生の)道に迷ったときに道の先できっと「あなた」が手を振ってくれたのだと思う。
「見つける」ではなくて「見つけ合う」という表現。「見つけることができたの」だと、見つける側、見つけられる側というなんとなく一方的な関係性に思えるけれど、「見つけ合う」とすることで、お互いに見つけ、見つけられた対等な関係であることが分かる。自分の本心はひた隠しにしてつまらない日々を生きてきた主人公の、自分に対する自信が芽生えていることも窺える。主人公は、「あなた」の昨日(過去)も明日(未来)も知らないけれど、ただ、今、お互いがお互いの帰る場所であることの尊さ。
僕に笑いかけてくれる「あなた」は、一体挫折(土砂降り)を何回乗り越えてきたんだろうか。困難を乗り越えた「あなた」は、だからこその優しさももつ。
(個人的にここが一番好き…!こんなに、家に着くのを楽しみにしながら帰っているということを、そう言わずに表現できるものか…。)
帰り道を走るけれど、ふと我に返って恥ずかしくなる主人公。きっとこの状況を「あなた」が見たら笑うんだろうな、とか考えながら、「あなた」に向かう道を帰る。
「あなた」の昨日(過去)も明日(未来)も今を輝かせる大切な要素。過去の困難も、未来の希望も、帰り道の空を彩っている。そんな「あなた」に出会うために、宇宙の果てからだろうと辿っていくつもりの主人公は、そんな風に思える「あなた」に出会えてきっと幸せだろうな〜。
この投稿をしようと思って書き出してからしばらく時間が経ってしまった。新曲の中でも「SOUVENIR」はかなり上位レベルに好きな曲です。これからもたくさんたくさん聴きます。
おわり。