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かわいい父と激しい母と私の介護日記

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ウチの父はとてもかわいいです。その父が突然介護4になりました。これは介護に翻弄される、強い母と私の日常の記録です。
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#せん妄

かわいい父と激しい母と私の介護日記(26)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(26)

再びせん妄へ

しばらく落ち着いていた様子の父だか、再びせん妄が現れた。

近所に、自分の経営するお店を建設中という妄想と、外を歩いたという妄想。
母は、なんとか現実に戻そうと父の妄想を詰める。

「お店どこ?そんな土地あるの?」母。
「近所の人に借りたの。」と父。
「へぇ〜なんて名前の人?」母。
「忘れちゃった。」困る父。
「土地借りてる人の名前もわからないなんて、おかしいでしょっ!」母キレる。

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(25)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(25)

訪問医がやって来た

父が要支援1から介護4になって、大きく変わったことの1つ。

訪問医の登場だ。
父は内科と泌尿器科を総合病院。
パーキンソン症候群を個人病院。
ペースメーカーを循環器専門病院。
住居が2階の我が家からの通院は、歩行困難な父には、苦行であり危険な時もあった。

しかも、待ち時間も長くて何時間も座っていると、かなりぐったりしてしまう。
父はカワイイので、一生懸命歩いていると、見知

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(24)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(24)

せん妄との向き合い方

父は今、パン屋さんを経営している…妄想の中で。
「パートさんがつまみ食いしてる!注意してこなきゃ。」と、ベッドから降りようとする。父はもう歩けないので、ベッドから降りたら大変だ。

「ダメ!お店なんかないでしょ?危ないから降りちゃだめ!」
父のベッドは柵がついてるが、足元は1ヶ所開いてる。私はそこに座って父が出ようとするのを邪魔する。

「なんで、どいて!イジワルしないでっ

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(23)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(23)

せん妄ってナニ?

父は家にいるのに、せん妄を繰り返す。
1週間おきくらいのペースで。

ネット検索で得た知識では、
せん妄は、高齢者が入院などで環境が変わった時によく見られる事や、不安や心配ごとがあると出ることもあるそう。
また、3日くらいで症状はおさまるらしい。

父のせん妄の特徴
①1週間おきくらい。3日くらい続く。
②激しい幻覚と幻聴がある。
③怒りやすく、顔つきがキツくなる。
④ろれつが

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(22)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(22)

せん妄が出た!

退院後の父は、また尿路感染で発熱した。抗生物質を入れて入院は免れたが、ベッドから起きられない日が多くなった。

すると、父に幻覚や幻聴の症状が出始めた。せん妄だ。自宅にいるのにナゼ?

初めは虫がいる!から始まり、そのうち
ハトが5羽、天井に穴を開けて出入りするという、さすがのカワイイ幻覚を面白がっていた私と母。

ところがそのうち、仕事に行かなきゃとか、車のエンジン止め忘れた!

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(15)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(15)

父の闘病生活

退院した父が車酔いしないよう、入院生活を聞いたのだか、父はたくさん話してくれた。 

始めに入院した市立の病院で拘束された時。
父は「人の自由を奪うなんて、警察に通報する。」と怒ったそうだ。
「看護師さんはね、お父さんの命を守るためにした事なんだよ。」と、私が言う。
「そう。後で看護師さんかそう言った。縛る前に言ってくれたら良かったのにって言ったら、謝ってくれた。」と父。
せん妄状

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(14)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(14)

父の入院生活

父を迎えに行った病室で、私と母はナースさん達に「ご迷惑をお掛けしてすみません。」とお詫びする。
「最初は私もぶたれまして。」とナースさん。やっぱり父は暴れたんだ。本当に申し訳ない。

すると母が、「私が言うのも何ですが、普段は穏やかで、私に手を挙げたことないんですよ。」と言った。父のことをかばうみたいに。母には言えないけど、ちょっと泣けた。
「そうですね。今は穏やかに楽しくお話して

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(13)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(13)

緊急退院?

介護の認定調査で、現状の父の様子が少し分かった。心配していた歩行は以前より落ちているが、歩けること。せん妄がまだあること。せん妄は、退院すればなくなるはず。

もう1つ、大きな変化は尿道に入っていたカテーテルが取れたこと。入院中にカテーテルが詰まってしまい、外したところ自尿が出でいるので、そのまま様子を見ているそうだ。

これなら、父はこれまで通り家で暮らせる。
と、思っていたら土曜

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(12)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(12)

認定調査

週末になり、父はせん妄が出て拘束することになった。病院から、現在支援1だが認定調査をした方が良いこと。現状自宅に帰るのは難しい。退院後は病院の系列のリハビリ専門病院へ移ることをすすめられた。

母はすぐに包括に連絡し、来週病院に、認定調査委員が来ることになった。
転院については、来週始まるリハビリの様子で考えると伝えたそうだ。

そして、翌週半ば、認定調査が行われた。
母と私も立ち会わ

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(11)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(11)

せん妄と拘束

入院して4日たった。担当医と面談をする。
先生の話によると、父は特に異常もなく治療もない。現在は様子見のため、入院してからまだ1度もベッドから出てなくて、寝たきりらしい。
「退院はいつ頃ですか?」と母。
「3週間後かな?」と先生。
「えっ?3週間?」と聞き返すと、
「治療がないので、それ以上は無理ですよ。後は、リハビリのある病院かな。」と先生。

違う!早く退院させたいのだ。3日間

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