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かわいい父と激しい母と私の介護日記

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ウチの父はとてもかわいいです。その父が突然介護4になりました。これは介護に翻弄される、強い母と私の日常の記録です。
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記事一覧

かわいい父と激しい母と私の介護日記(最終回)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(最終回)

お別れの日に

朝、父の様子を見に行く。まくらに掛けているタオルに、少し血のような物が付いている。

「なんか、まくらに付いてるよ?」と母に聞くと、「首のところの傷かなぁ?後で看護の人が来たら診てもらう。」と母。

ふと横を見ると、補聴器が置いてある。
「入れなくていいの?」と母に聞く。「だって、ずっと寝てるから。入れてもねぇ。」と言う。
「刺激があった方が、起きるかもしれないよ。入れとくね。」と

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(35)

父がいなくなったら

父はずっと眠っている。大きな声で呼ぶと少し目を開けるが、焦点が合っていない。

お通じは毎日あるので、オムツ交換するが無反応。以前のように「寒いっ!」と怒ってくれず寂しい。

ある日、訪問看護がバイタルを測定すると、血圧が低い。血中酸素は測れないとの事で、往診医に連絡をした。

すぐに往診医が来て状態を診てくれた。
「あと、1〜2週間です。」との診断で薬の点滴も、体内に溜まる

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(33)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(33)

ターミナルケア

父はとうとう食事もとらなくなり、水分もスプーンで少しづつ、口に入れる程度になった。

ドクターの集中治療も、あまり効果が出なかった。もしかしたら、何処かに癌があるせいかもしれないが、検査や治療をする体力はもうないとの事だった。

今後の治療について、点滴に入れる薬の変更をして、少しでも腎臓機能の回復を促す事。引き続き点滴での、水分栄養補給。家族の選択が求められた。

ドクターは母

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(32)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(32)

介護の限界

「腎臓の機能が低下しています。」
往診医よりお話があった。

週に2回の入浴と、リハビリは中止になった。体力を消耗してしまうそうだ。

父は、よく来てくれるナースさんに、「もうダメかなぁ。」と弱音を言い出した。
母にも「長い間悪いなぁ。ありがとう。」と言ったそうだ。

母がとうとう言った。
「もう限界。」

訪問のナースに、「もう入院ぐらいのレベル」と言われたそうだ。みんな母の負担を

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(31)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(31)

発熱の後遺症

今後の方向性が決まって、車イスに乗れるよう、立ち上がる練習を始めることになった父。その直後、久しぶりに発熱した。

幸い熱はすぐに下がったが、1日中眠っている。食事を摂らないと体が弱ってしまうので、無理矢理起こして食べさせる。
三口くらいで、「もう、いいよ。マズイっ!」と怒る。かわいかった父が、ぶりぶりと怒ってばかりいる。全然かわいくない。

特に母には甘えて、全然食べない。
私が

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(30)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(30)

ケア会議にて

父は毎日ベッドで過ごしている。テレビで野球や相撲を見る他は、退屈そうにしている。

そんな中、父の介護スタッフの方達より意見を頂いた、ケア会議が行われた。
今後の方向性を決める会議だ。
それぞれの思いを出し合う。

父→歩ける様になりたい。施設に行きたい訳ではないが、皆に迷惑かけたくないので、何でも挑戦したい。

母→歩ける様になって欲しいが、無理なら環境を変えてあげたい。時々ショ

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(29)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(29)

寝たきりの父に出来ること

父の状態は安定している。バルーンはついているし、体のむくみもある。多少のせん妄はあるけど、介護スタッフの方や往診医のおかげで、落ち着いて暮している。

こうなると、父は毎日退屈そうだ。もともと趣味が、仕事と畑を作ること。どちらも寝たきりでは難しい。
何かベッドでも出来る事はないかと探す。友だちがデイサービスで働いているので、計算ドリルや点つなぎ、クロスワードなどのプリン

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(28)

施設という選択

「お父さん、このままでいいのかな?」
母が言った。
「施設とかに入った方がいいのかも。」
あぁとうとう来たか、この話。
母はやっぱり父の介護が負担なんだ。

私は父がかわいいので、自宅介護したいのだ。と、言っても正社員の私はほとんど仕事で、母に任せきりだ。でも、父を施設に入れたくない、施設で働いていた私なりの思いがある。

でも、母の施設に入れる理由は、意外なものだった。
このま

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(27)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(27)

母の転倒でわかったこと

日曜日のある日。自分の用事をすませて昼過ぎに、父の様子を見に行く。
すると母が、「今日午前中に、畑で転んじゃって、右手を打ったみたい。」
と腕をさすっている。
「えっ!大丈夫?痛いの?」と私。
「痛いけど、腕も指も動くから骨は大丈夫だし、そのうち治るよ。」と母。

本当かな?なんだか怪しい。
母はとても我慢強い。弱音を吐くのが大嫌いなのだ。
「病院行かなくて大丈夫?」

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(26)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(26)

再びせん妄へ

しばらく落ち着いていた様子の父だか、再びせん妄が現れた。

近所に、自分の経営するお店を建設中という妄想と、外を歩いたという妄想。
母は、なんとか現実に戻そうと父の妄想を詰める。

「お店どこ?そんな土地あるの?」母。
「近所の人に借りたの。」と父。
「へぇ〜なんて名前の人?」母。
「忘れちゃった。」困る父。
「土地借りてる人の名前もわからないなんて、おかしいでしょっ!」母キレる。

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(25)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(25)

訪問医がやって来た

父が要支援1から介護4になって、大きく変わったことの1つ。

訪問医の登場だ。
父は内科と泌尿器科を総合病院。
パーキンソン症候群を個人病院。
ペースメーカーを循環器専門病院。
住居が2階の我が家からの通院は、歩行困難な父には、苦行であり危険な時もあった。

しかも、待ち時間も長くて何時間も座っていると、かなりぐったりしてしまう。
父はカワイイので、一生懸命歩いていると、見知

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(24)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(24)

せん妄との向き合い方

父は今、パン屋さんを経営している…妄想の中で。
「パートさんがつまみ食いしてる!注意してこなきゃ。」と、ベッドから降りようとする。父はもう歩けないので、ベッドから降りたら大変だ。

「ダメ!お店なんかないでしょ?危ないから降りちゃだめ!」
父のベッドは柵がついてるが、足元は1ヶ所開いてる。私はそこに座って父が出ようとするのを邪魔する。

「なんで、どいて!イジワルしないでっ

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(23)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(23)

せん妄ってナニ?

父は家にいるのに、せん妄を繰り返す。
1週間おきくらいのペースで。

ネット検索で得た知識では、
せん妄は、高齢者が入院などで環境が変わった時によく見られる事や、不安や心配ごとがあると出ることもあるそう。
また、3日くらいで症状はおさまるらしい。

父のせん妄の特徴
①1週間おきくらい。3日くらい続く。
②激しい幻覚と幻聴がある。
③怒りやすく、顔つきがキツくなる。
④ろれつが

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かわいい父と激しい母と私の介護日記(22)

かわいい父と激しい母と私の介護日記(22)

せん妄が出た!

退院後の父は、また尿路感染で発熱した。抗生物質を入れて入院は免れたが、ベッドから起きられない日が多くなった。

すると、父に幻覚や幻聴の症状が出始めた。せん妄だ。自宅にいるのにナゼ?

初めは虫がいる!から始まり、そのうち
ハトが5羽、天井に穴を開けて出入りするという、さすがのカワイイ幻覚を面白がっていた私と母。

ところがそのうち、仕事に行かなきゃとか、車のエンジン止め忘れた!

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