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かわいい父と激しい母と私の介護日記(29)

寝たきりの父に出来ること

父の状態は安定している。バルーンはついているし、体のむくみもある。多少のせん妄はあるけど、介護スタッフの方や往診医のおかげで、落ち着いて暮している。

こうなると、父は毎日退屈そうだ。もともと趣味が、仕事と畑を作ること。どちらも寝たきりでは難しい。
何かベッドでも出来る事はないかと探す。友だちがデイサービスで働いているので、計算ドリルや点つなぎ、クロスワードなどのプリントを送ってくれた。父に渡してみるが興味なし。

本を読んだら?と母に勧められて読んでいたが、途中まで。
どうやら、涙腺が弱っていて?よく涙が出るため、下を向いて本を読んだり、字を書いたりすると涙が溢れて字が読めないらしい。

そもそも、父は昔から字を書かない。苦手なのだ。メモすらとらない。そのせいか、記憶力はすごい!

「やることないから、寝るしかない。」
と父はすぐに寝てしまう。リハビリしてもすぐに疲れたと寝てしまう。「つまらないから、イライラしちゃう。」とも言う。悪循環だ。

楽しみは、水戸黄門と相撲と野球をテレビで見ること。他のテレビ番組は興味なし。

人と関わるのが好きな父をデイサービスに行かせてあげたいけど、我が家は2階なので、寝たきりの父を送迎してくれるデイは見つからない。

母は父が可哀想という。母自身も疲れている。私は仕事を辞めて、在宅ワークを探す。父は最近元気がない。父も母も本当は明るい人なのに。


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