vol.13「生産管理のQCDを応用」 タイムマネジメント
人生を豊かにするため、仕事で活躍するため、実践で使えるタイムマネジメントのノウハウをご紹介していきたいと思います。
QCDの確認
仕事の依頼を受ける前に必ず確認しておきたいことがあります。
相手が求めている成果物をしっかりと固めてから業務を始めていますか?
相手がお客さんであればきちんと確認するかと思いますが、社内で特に上司であった場合に、相手が求めている成果物のイメージを固められていないことが多いと思います。
QCDとは、
一般的に製造業において生産管理を行う上で考えるべき、3つの要素の頭文字を取った造語です。それぞれ以下の要素を指しています。
Quality(品質) どのくらいの品質を目指すのか
Cost(コスト)どのくらい時間を投入するのか
Delivery(納期)いつまでに仕上げるのか
製造業では
これらの要素を改善することで、顧客の満足度を向上できると言われています。しかし、それぞれの要素は、ひとつを優先するとそのほかの要素を犠牲にする「トレードオフ」の関係性を持っています。製造ラインの自動化などトレードオフにならなかったり、影響の小さい改善策があることも事実ですが、一般的にひとつの要素を改善すると、ほかの要素に影響します。
たとえば、品質を向上させるためには、より多くのコストと長い製作期間がかかり、納期を早めるためには、品質低下や高額な配送コストが生じる可能性があります。QCDを改善するときは、品質を念頭に置きつつも、それぞれのバランス維持にも注意を払わなければならないのです。
営業職・事務職の職場において
個人の仕事の裁量が大きいため、このQCDの考え方が非常重要になります。ここで気を付けたいポイントは、仕事が上司から出た指示の場合です。
QDCが明確でない指示を受け取ってしまうと、結果としてムダが発生する可能性が高くなります。多少嫌がられようとも、上司に対してQCDだけは確認しておくことをおすすめします。
「どんな品質を」「どれくらいの時間をかけて」「いつまでにやるべきなのか」を明確にしておくことで、コミュニケーションのトラブルが少なくなります。
また、自分が誰かに仕事の依頼を行う場合もこのQDCが有効になります。