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『あっという間に人は死ぬから』感想:人生の目標や、やりたいことが分からない人向けの本
佐藤 舞(サトマイ) 著『あっという間に人は死ぬから 「時間を食べつくすモンスター」の正体と倒し方』を読みました。
タイトルがキャッチーです。
売れてるみたいなのでAmazonでポチってみましたが、全体の感想としては分かったような、よく分からないような、何とも言えない感じでした。
死、孤独、責任という3つの不安からは逃れられない
人生には3つの理があり、それは「死」「孤独」「責任」である。
そしてこの3つの不安からはどうしたって逃げられないよ、というのが著者の主張です。
例えばゲームに熱中するあまりに日常生活に支障をきたすのは「死」の恐怖から目をそらしているから
浮気を繰り返すのは、「孤独」の不安、寂しさを紛らわせるため
周囲に同調して自分の意見を言わないのは、自分の判断に自信がなく「責任」の不安から逃れようをするから
ということらしいです。
なんかちょっとこじつけっぽい気がしないでもないです。
本書でブロニー・ウェア『死ぬ瞬間の5つの後悔』の内容が引用されています。
「自分に正直な人生を生きればよかった」
「働きすぎなければよかった」
「思い切って自分の気持ちを伝えればよかった」
「友人と連絡を取り続ければよかった」
「幸せをあきらめなければよかった」
「もっとお金を儲ければよかった」という人は1人もいないのです。
お金に関する後悔の部分に関しては、個人的に反対意見です。
そりゃ死を覚悟した患者さんだったら「もっとお金がたくさん欲しい!」なんて欲求は出ないでしょうが、死が直前に迫ってない人にとってはお金は切実な問題です。
死の直前の後悔だけが人生の全てではありません。
本書の後半は、自分の本心を深掘りして、人生の真の目的を発見しようという自己啓発的な内容です。
「過去に起きた困難な体験は何ですか?」とか
「困難な体験から何を学びましたか?」といったような質問項目があるので、読者が自分なりの答えを記述して自分の本心を見つめ直します。
質問事項を一通り回答してみましたが、個人的に新しい発見は特にありませんでした。
というのも、似たようなことを大学生の時に就職活動でやらされたからです。
全体を通して、哲学者の言葉が引用されていたり、自己啓発や心理学の欠点を指摘していたりと、構成は面白いと思いました。
ただ私個人が得られるものがあったかというと微妙なところでした。
2024年7月に出版された本にも関わらず、11月時点で既に5版発行とかなり売れています。
何となく毎日YouTubeなどで時間を浪費してしまう
ソシャゲの課金がやめられない
人生の目標や、やりたいことが分からない
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