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『スマホ脳』感想:運動はいいぞ!

アンデシュ・ハンセン 著、久山 葉子 訳『スマホ脳』を読みました。
本書は大体こんなことが書かれています。

  • SNSは人生の満足度を下げるよ

  • スマホは集中力を奪うよ

  • 運動しよう


「いいね」の通知はリアルタイム更新ではない

フェイスブックやインスタグラムの「いいね」ボタンは、実はリアルタイム更新ではありません。
いいねが押されてから投稿者に通知されるまでタイムラグがあります。
これはなぜかというと、「いいね」が来てるかもしれないとユーザーに期待させるためです。
ユーザーが「いいね」に踊らされるように、通知のタイミングが調整されているというわけです。

noteの「スキ」もそういうことをやっているのかどうかは不明です。
ただ、SNSを運営している企業は、自社のアプリに依存させるために巧妙な手を使っているという点は知っておいた方が良いでしょう。


人は他人の体験に最も嫉妬する

フェイスブックやインスタグラムは特に、自分の生活がいかに充実しているかの自慢をする投稿が多いと思います(ちゃんとは利用してないので憶測ですが)。
そういう他人の自慢を見ていると、幸福度が下がります。

人が最も嫉妬するのは、他人の体験に対してです。
高価な車や新築の家そのものに嫉妬するのではなく、車でどこかに旅行に行ったとか、温かい家族の団欒だとか、そういった体験に対して嫉妬します。


スマホをポケットに入れておくだけで集中力が低下する

スマホがポケットの中に入っていたり、机の上に置いてあると、それだけで集中力が低下するということが研究で分かっています。
なんとスマホの電源が切れていたとしても、スマホが近くにあるというだけで我々の集中力を奪います。

誰かと対面で会話中、スマホが手元にあると、会話がつまらなく感じるという研究結果もあります。
スマホを手に取りたいという衝動を抑えるために、常に集中力の何割かが奪われ続け、会話に集中できなくなるそうです。


なぜ我々は恵まれているのに鬱になるのか

人間は幸福感が長く持続し続けるようにできていません。
それはその方が生存に有利だったからです。

「昨日お腹いっぱい食べたから今日は食べなくてもいいや」とか、「去年の冬は暖冬だったから、今年の冬も備えなくていいや」のように我々の祖先は考えませんでした。
人間は常に不安を感じていたからこそ生きのびてきたと言えます。

しかし、だからといって心の不調を軽くみてはいけません。
「心の不調ほど軽く見られている健康問題はない」と言う大学教授もいます。


運動が最強

運動すればストレスが軽減されるし、集中力もアップします。
ほんの5分、身体を動かすだけでも効果があります。
集中力の改善は特にADHDの子どもに顕著です。

脳だけの話をすると、週に合計2時間くらい運動すれば十分な効果が得られるそうです。
散歩、ヨガ、ランニング、筋トレなど、運動は何でも良いとのことです。

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