芥川龍之介の「杜子春」を読んで~一部ネタバレあり~
こんばんは。きむきむです。
今日も数ある投稿の中で私の投稿をご覧いただきましてありがとうございます。
子供の学校での課題図書である芥川龍之介の本を購入したことにより、私も読みその感想について一部あらすじや感想・気づきを投稿しています。
今日は芥川龍之介の杜子春を読んだので共有したいと思います。
今まで読んだ「河童」、「羅生門」や「トロッコ」とはトーンが異なり、
これまた面白いお話だと思いましたので共有します。
この短編であれば子供でも読書感想文が書けそうな気がします。
あらすじ(リード)
中国の洛陽の西門の前で若者 杜子春がたたずんでいます。以前は裕福でしたが、財産を使い果たし、空腹で行く当てもなく、住むところもなければ、
お金などを貸してくれるもしくは手を差し伸べてくれる人もおらず途方に暮れています。
そこへ通りかかった鉄冠子という仙人が宝のある場所の助言をしてくれて、杜子春は一夜のうちに大富豪になります。
杜子春は豪華な調度品を揃え、友人、知人と毎晩宴会を開き贅沢を極めて
3年も経たないうちに財産を使い果たしてしまいます。
再び,洛陽の西門の前でたたずんでいると仙人から宝のある場所の助言を受け、一夜にして再び大富豪になりますが、また財産を使い果たしてしまいます。
三たび洛陽の西門の前でたたずんでいると仙人が再び通りすがり、再び財産のある場所を助言しかけます。
ところが杜子春は敢えて助言を断り、鉄冠子の弟子を希望します。
銀冠子は承諾して二人で銀冠子の居地である山に行きます。
そこで銀冠子が杜子春に仙人になるための課題を出します。果たして、
杜子春は課題をクリアして仙人になれるのか・・・
気づき
今日も陳腐な気づきで恐縮ですが、自分へのメモ代わりと共にこの作品に関心を少しでも持ってもらえればという言う意味も込めて書かせていただきたいと思います。
芥川龍之介は「羅生門」、「河童」のような大人向けのある意味、人間の本質を問うような作品から、このような子供でも読める作品も描け、
カメレオンのように変幻自在な方だと思いました。
今までは感想という形で纏めていましたが、この杜子春はいろいろ示唆に
富んでいるので、気づきと言う形でお伝えできればと思います。
1.お金を受け取るにはそれなりの準備が必要である
大金を受け取るには大金を受け取る心と器量の準備が必要だと思います。
準備ができていないと、受け取った時の興奮を抑えきれず、ついつい
無駄遣いをしたり生活が贅沢し過ぎとなります。
さらに、財産が減少してきても、贅沢のうまみを知ってしまったのと、
他者への「見栄」もあり、生活水準を下げるのが難しくなる、怪しい投資に手を出すといったことが発生するのではないかと思いました。
宝くじの高額当選者に自己破産が多いと聞きインターネットで
ファクトチェックをしましたが、一次情報を見つけるきることができませんでした。実際に自己破産される方はある一定数はいる様に見えます。
今回は鉄冠子が杜子春に財宝の場所を教えてくれましたが、ある意味これは我々が偶然宝くじを当選するのと似た状況だと思います。
急に当選すると動揺してお金を上手く使えない可能性があるので、堅苦しいようですが何のために宝くじを買うのか、当選したらどのように使用するのかと言った考えを纏めておいた方が良いと思います。
さらに、当選してお金が減少すると「守株」ではありませんが、
また偶然当たるのではないかと仕事をせず、運だけを信じ宝くじだけを買ってボッーとしてしまうリスクもありますので、大金が突然来ても安定して
対応するよう準備が必要です。
くしくも、明日5月7日から6月4日までドリームジャンボ宝くじが発売されます。1等の当選確率は10,000万分の1、1等の前後賞は500万分の1だそうです。購入される方は予祝を込めて、どのように使うのかしっかり思い計画を立てて購入された方がよいかもしれません。
ちなみに私は“運”は貯金だと思っているので、違うことに“運”は使いたいので10年以上は宝くじは買っていません。
2.お金である故、それが邪魔してしまうこともある
これはあくまで仮説ですが、杜子春が豪華絢爛な調度品を仕立てたり、人々との夜な夜な宴会をやったのは、父母を失った寂しさを紛らわし、少しでも人々に好かれたい、親友を作りたい、皆と仲良くしたいと言った自己承認欲求によって贅沢を尽くしたもの判断しました。
いくら見た目を良くしても、訪問者を歓待しても、人々は杜子春という人物自身に目を向けてくれず、
「打ち出の小槌を持った」ただの若者
と捉えられてしまったのではないかと思います。
杜子春がいくら大枚をはたいて皆を歓待をしても、自分のために助けてくれる、支援してくれるような人間関係が築けなかったのだと思います。
ただ鉄冠子との修行によって、自己を犠牲にしてでも杜子春を大切にしてくれた人がいたのだと気づくことが出来たのではないかと思いました。
我々の周りにも気づいていないだけで自分の事を大切にしてくれている人がいることを今一度考えなおす良い機会だと思いました。
3.お金で買えない物もある
一般的な気づきで恐縮ですが、お金で真の信用、幸福、友情、愛情は買えないということを示唆しているのかなと思いました。どんなにお金を貢いでも、そこでは補えない掛け値無しものがあると筆者は言いたいのかもしれません。
奇しくもマイクロソフトの創業者であり世界の大富豪の一人、世界長者番付4位のビルゲイツ氏が、奥様のメリンダさんと離婚すると言った報道がありました。時価総額世界一だったAmazon創業者ジェフ・ペゾス氏も2年前に前妻のマッケンジー・スコット氏と離婚されています。一緒に夫婦でいた二人が離婚するのも人生の一つの在り方かと思いますが、大富豪の夫婦であってもお金で愛は維持できないのだなと思った次第です。
血縁の有無如何に関わらず、自分の損得に関係なく相手のためにサポートしてくれるような関係を多く築けたら素晴らしいなと改めて思いました。
本田健さんも講演会でこんなことを言っていた
3年前にたまたま、本田健さんの講演を聴く機会があったのですが、面白いことをおっしゃっていました。1年に12回食事付で泊めてくれるような友人が30人いればお金なんていらないということでした。
私は投資もしていますし、日本人の多くも生活を豊かにするために投資をした方が良いと思っています。しかしながら、投資で稼ぐのも大切ですが、お金や損得を超えた信頼を基礎とした人間関係はとても貴重だと思います。
五十路が見えてくると、なかなか新しいこのような関係は築きにくいものです。
年齢が少しでも若いうちは資産を増やすためにエネルギーを割くのは10%ぐらいにして、掛け値なしの人間関係を築くのにもエネルギーを割くのがおススメだと思う次第です。
過去の芥川龍之介の作品に関する投稿のリンクも共有させていただきます。
今日は皆のフォトギャラリーのmaimaimangoさん画像とフォトACから画像を使わせていただきました。
今日も最後まで付き合っていただきありがとうございます。
明日も皆様にとって良い一日でありますように。
未来志プロデューサー きむきむ
#YouTube 「未来志【史】チャンネル」やっています。良かったら訪問してみてください。
#未来志 #未来史 #noteのつづけ方 #自分にとって大切なこと #杜子春 #お金を受け取る準備 #芥川龍之介 #文藝春秋 #読書感想文 #ビルゲイツ #メリンダ #人生 #ジェフ・ペゾス #ドリームジャンボ宝くじ #5月7日