キムソクジンの愛と冒険 4
愛されている、と思った。
人によっては恋人のような存在だったり、遠くから共にがんばる毎日を応援し合う仲間のような存在だったり、さみしい日に一緒に遊んでくれる友達だったり、アイドルとファンという一瞬で途切れてしまう曖昧な虚構の中で私たちはいつの間にか、お互いのかけがえのないものになっていたのかもしれない。
それは良いことだろうか。
自分たちはそれぞれの人生を生きるのに、彼だけを縛る恐ろしい絆になってしまってはいないだろうか。
きっといつか、勝手に裏切られたと感じる日が来ても私は