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宇宙でたったひとりの君に(ジミン編4)

ジミンくんは自分にとても厳しくて、私たちが気付かないようなほんの些細なミスでどろどろに溶けてしまいそうなぐらい小さくなって落ち込んで、楽しそうにしているように見えていたのに誰も自分を理解してはくれないんだと悲しんでいたり、自分と関わる多くの関係の中で愛されることを求めていて、そういう人だだからこそ遠くからでも守ってあげたいと思わせる。そんな人だった。


最近のジミンくんはどうだろう?

とても穏やかで余裕があって、ホソクくんが“僕の光”だと言っていたことがぴったりの温かさを感じる。
いつかコンサート中のバックステージで、実際には濡れていないのにもかかわらずまるで大雨の中に捨てられた子犬のように、ずぶ濡れで泣いてるような落ち込み方をしていたあの人と同じ人だとは想像もできないほど違っていて、だけど相変わらずジミンくんはたまらなくかわいい。


ジミンくんは普段どこで何をしているのか全く分からない。

それは他のメンバーも同じことだけど、定期的にSNSに日常をシェアしてくれるメンバーたちに比べるとその頻度はとても少ない。

歌番組の収録後にインスタ用に一人で映る写真を撮ってもらいながらとても恥ずかしそうにしていた。あざとかわいいキューティーセクシーラブリーのイメージを背負っているくせに、普段のジミンくんはきっと自分の写真を撮ることになじみがなく頻繁にSNSをチェックするタイプではないのだろう。

しかし、同じくSNSに全く現れないのに定期的にアミブームがやってくるジョングクのようにジミンくんにも定期的にVliveブームがやってくる。
しかもジミンくんはそのとき高確率で次の約束をしてくれる。とても忙しいはずだから期待していないけど、忙しくて約束通りの時間が取れないとちゃんとweverseなどで謝ってくれるのもとても律儀でジミンくんらしい。

ジミンくんの書き込む文章はアプリの翻訳機にかけてもあまり不自然にならないように文節ごとに丁寧にスペースが入っていて、初心者レベルの韓国語の単語力で充分に理解できるような簡単な単語が多く使われている。
ジミンくんはあまり頻繁に色んな投稿をしないけど、書き込んでくれる一つの文章がとても丁寧で、きっとたくさんの時間をかけてくれているのだろう。


2022年10月13日の時点での最新の配信では、家の模型を作っていた。

気が遠くなるような作業をアミとおしゃべりしながら開始して途中退席したりしながら何度もweverse liveを繋ぎ、ついには模型を完成させていた。

こんなふうに細かい作業を投げ出さずに最後までやり遂げるこの感じはとてもとてもジミンくんぽい。

以前からゆんぎヒョンとやっているジミンくんの得意なゲームがあるという話はたびたび話していたけれど、そのジミンくんの得意なゲームとはマインスイーパだそうだ。

マインスイーパとは、いくつも並んだマス目の中から爆弾を探すコンピュータゲームで特に派手なアクションがあるわけでもなく、マス目に表示されるヒントの数字を頼りに地道にフラッグを立てていく古典的なゲームだ。幼い頃から多様な種類のPCゲームがあったはずの世代の男の子が好んでやっていることはコツコツと模型を作っていたあの姿を思い出してとてもとてもかわいい。


SNSの文章一つをとってもとても丁寧で、細かい作業をコツコツ続けることのできるジミンくんの記憶は一方でとても曖昧だ。

最近ゲームアプリを紹介する動画の中で幼い頃の夢は“銀河鉄道999の車掌”だと言っていたのだけれど、すかさずジンくんからそれじゃなくて“世界一の剣豪”だったじゃないかと指摘されていた。

昔子供の頃のあだ名をこれだった、いやこっちだった、そうだ!〇〇だ!と、次から次へと変えていったときには失礼ながら「わざとなのか?」という思いがよぎったけれど、今思うと、あれはあざとい計算などではなくて、本当に記憶があやふやだったのだろう。繊細な作業に打ち込める一方で、細かいことは気にしない懐の大きさもジミンくんをつくる大きな魅力の一つだ。



最近、私は過去にも個人的にまとめていたメンバーのみた映画リストをまた全部調べ上げてリスト化し観たことのない映画も全部観よう!…というオタクの極みのような野望を持っているのだけれど、7人の話の中に出てきた作品やそれを観たシュチュエーションを振り返っていると見えてくるものがあってとてもおもしろい。

とくにジミンくんが観たと話していた映画はメンバーの誰かと高確率でかぶっている。誰かが面白いとおすすめしてくれたから観たものもあれば宿舎で一緒に暮らしていた頃一緒に並んで観たものもあっただろう。
ジミンくんが何かの作品に触れるのは、自身の成長の為に芸術や知識をインプットするという目的よりも、人とつながるためのもの…という感覚の方が大きいのだろう。
ちなみにジミンくんが一人で選んだ作品は『リメンバー・ミー』だったり『ボス・ベイビー』だったり『カンフー・パンダ』なこともかわいいし、私には正直なところどこが良いのか分からない“泣ける恋愛映画”を7回も観て観るたびに泣いている…と話していたこともとてもかわいい。



いつかジミンくんは「僕はとても、メンバーと分かちあいたいし、一緒に笑いたいし、楽しく、幸せになりたくてやってるいる」ということに気づいたのだと話していた。これは“努力について”の話だったけど、きっとジミンくんの価値観には、大切な人たちと一緒に笑ったり楽しかったり幸せだったりする想いを分かち合うということが真ん中に大きく居座っているのだろう。

だからこそジミンくんはアーミーに対してもいつも同じ目線で話をするように接してくれるのだろう。所詮“顔も知らないどこかの誰か”である私たちの一人一人を“人”として思い遣ってくれるから、ジミンくんのVlogに自分でつけた字幕は、まるでVliveで一緒に話している時みたいにのんびりとしていてかわいく友達と他愛もない話をしているときのように最高に面白いのだろう。



ジミンくんは面白い。とくにコンサートなどの舞台の練習風景を見ていると7人の中のジミンくんの存在をとても大きく感じる。
グラミーのパフォーマンスの練習の時期に流行り病によりメンバーが揃わなかったとき、ホソクくんがいないと自分たちは締まらないと冗談混じりに話していた。実際そうなのだろうけど、ホソクくんを筆頭に7人が身を粉にして歌やダンスの練習に励むとき、ほんの少しのブレイクタイムによく分からない遊びを始めたり冗談を言ってみんなを笑わせ、その場の雰囲気を和ませているジミンくんは、他の6人にとってとても大きな存在に見える。


2022年、ホソクくんがソロアーティストとしてロラパルーザに出演したとき、現場に駆けつけたジミンくんの姿はとても印象的だった。
これまでKPOPアーティストが呼ばれることのなかった南米で開催される超大型フェスにヘッドライナーに抜擢され、それがソロデビュー初のステージになる…という輝かしいスタートダッシュを決めたホソクくんは、あまりにもかっこよく、何年も推しているファンたちでさえ彼の新しい一面に夢中になったはずだ。
しかしその裏側で、ホソクくんの肩にのしかかっていたプレッシャーの大きさは計り知れず、そんな中でジミンくんがシカゴに向かったというニュースはホソクくんだけではなく、多くのアーミーたちの気持ちを安堵させただろう。

実際ホソクくん自身も「シカゴに着いてから練習中もとても大変だったけど、ジミンが来てから僕に笑いの花が咲いた」と話していて、ステージをやり遂げた直後のVliveでジミンくんが来たことを喜びハグしたホソクくんは、とてもかわいく、同時に二人の姿に泣きそうになった。
長い間ルームメイトだった二人は、どちらかというとジミンくんがホソクくんに頼っているのだろうと勝手な無意識のうちに思っていたような気がするけれど、ジミンくんがいるだけでホソクくんがどれほど心強かったのかと思うと、二人の絆にかけがえのないものを感じた。

プレッシャーから食欲もなくろくに食事もせずに過ごしていたのに、ジミンと食事をしたらたくさんご飯を食べることができた、という話を聞いたジミンくんが「僕は美味しく食べるじゃないですか」「僕が今こうやって太ったことには理由があるんです」「笑うと前が見えません」と冗談で返し、またホソクくんに笑いの花を咲かせていたけれど、そんな風に人を笑顔にできるジミンくんは本当に本当に素敵だ。


ホソクくんは、あの日ステージの上からジミンくんが応援しているのが見えてとても力になったと話していたけれど、そのとき真似していたジェスチャーのように全身で最高を示すポーズを見せながら声を枯らして応援していたというジミンくんの姿はとてもとてもかわいくて本当に誰かにとっても“光”そのものだった。



ジミンくんがまたタトゥーを入れた。
きれいな首にほんの少しだけ見える月のタトゥーは背骨に沿って月の満ち欠けになっているそうだ。
それだけならとてもセンスが良くてきれいだな…で終わる話なのだけれど、それがファンアートを見て入れたものだと聞いたとき私は正直驚いた。ファンとアイドルとの境界線が曖昧になってしまうような気がしたからだ。


ここ数年、定期的に色々なアイドルが“自分を人生のすべてにしないでほしい”という旨の発言をしているようだ。その言葉はその人たちのファンに一部分を切り取られてSNSでバズっている。

アイドルとファンは他人同士だ。

彼らには彼らの人生があって、ファンにはそれぞれの人生がある。
“自分には自分の人生があるからあなたはあなたの人生を生きてほしい”とアイドル側がわざわざ言わなければいけないことには大いに問題があるだろう。
その言葉には一つも異論はないし、ただ差し出されたものを愛していればいいのに、アイドルに対して作品以外の何かを求めるようになったなら一度自分の気持ちにブレーキをかけるべきで、きっとその方が自分のためにもなる…というのが私の中の忘れてはいけないことの一つだ。
だからアイドル側がファンとの間に一線を引くことは言うまでもなく当たり前のことだと思う。

だけど、“サンタクロースはいないよ”とわざわざ言ってくる人よりも、いないということを互いに知っていながら、まるでどこかには存在するかのように洒落た冗談を持って夢を見せようとしてくれる人の方が私には魅力的に感じる。
ファンと自分たちの関係が仕事やお金に対する欲だけで出来ているとは絶対に考えられないと話し、時々とても身近な人だと勘違いさせてしまうような、距離感を見誤っているようなジミンくんは、私にとってとてもとても魅力的だ。

約束なんてなくても突然会いに来てくれたらそれでいいのに、どうせ守れないかもしれないのに、それでもいつかの約束をしてくれるジミンくんはとてもとても魅力的だ。


2018年、まだ自分を愛せずにいると言っていたジミンくんは
今、自分を好きでいるだろうか?

周囲の人を笑顔にして、誰とでも目と目を合わせて話すかのように同じ目線の高さで接して、たくさんの人の支えになっているジミンくんは、
昔、人や言葉に敏感になっていた日々のことを「あの感情はなんだったのだろう?」と感じているそうだ。
あの日、自分を愛しているかと尋ねられ、まだ自分を愛せずにいると言っていた彼が、今この瞬間、この宇宙でたった一人の自分の一番の味方でいることを願っている。
ありのままの飾らない自分を、好きでいられる日々を過ごせていることを願っている。



※おわりに
最後まで読んでくださりありがとうございます。
このnoteは人物の考察ではありません。だれかの中の“好き”という気持ちがいっぱいになりますように。


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