「学ぶ」は、「真似る」から
「学ぶ」の語源は,ご存知の通り,まねる→まねぶ→まなぶ と言われる。新学期がスタートして一か月、ぜひ、全体・同学年・同教科でのOJTを活性化した取り組みを進めてほしい。
経験の量に関わらず,いつも「今がチャンス!」というマインドで,有意義な学びの機会にしていきたいものだ。時には、一から自分の授業や学級づくりを見つめ直すことも大切である。
以下,OJTで授業を参観するときのポイントを示す。
■授業を参観するときのお約束
① 最低一週間前に,参観のお願いをしておくこと
② 参観の視点を伝えておくこと
例えば,聞く態度,話す態度等の授業規律,指示の仕方,教材研究等
③ 授業後には、感謝の意と共に、参考になったことを整理し伝えること
※ 謙虚で素直な学ぶ姿勢をもち続けていこう。
■授業を参観する視点
① 授業規律
(聴く態度,話す態度,発表の仕方,忘れ物対策他)
② 目標・ねらいのつくり方
(単元・本時での立て方,板書の活かし方 など)
③ 学習評価
(評価規準・基準,補助簿,学習プリント など)
④ 自己評価
(項目内容,活かし方,時間のかけ方 など)
⑤ グループ学習
(グループのつくり方,役割分担,話し合い,発表 など)
■PDCAサイクルを意識して
目標に向かって,計画し(P)、やってみて(D)、振り返り(C),次への行動へと活かす(A)。
このサイクルを意識し実践を向上させていくことは,自然と生徒の学びの姿勢につながるものである。
まずは,新年度が始まって間もないこの時期では,教科の授業規律の確立に狙いを絞って,プランを立ててみるといい。
「授業規律」といっても、実は、大変奥深いテーマだ。授業の挨拶に始まり,グループ作り,話を聞く姿勢,意見発表の仕方,話し合いのルール,仲間との意見交流の際の約束事,授業終わりの感想・自己評価のまとめ方…など,内容や視点は多岐に及ぶ。一つずつ学びながら積み重ねて自分の授業を作っていくことが肝心である。
このようなOJTで先生方が学ぶ姿勢は,生徒の「まねる」につながっていく。教科内容を教授するのは当然ながら,私たち教師は,生徒たちに学び続けることの楽しさや大切さを教えることも大切な役目だと思う。