リワーク日記28 控えめな内向さんがプロジェクトの打合せで自分の意見を反映させるには
私はローファーの靴が好きでよく履くのですが、買ってすぐの革のローファーってとても窮屈で履くのがキツイですよね。紐履は紐を緩めるなどで調整ができますが、ローファーはそういった調整ができないので、一定期間は我慢して履き慣らすしかありません。革がよく伸びて馴染んでくると履き心地は最高なのですが、そこに至るまでにやや苦労するのがローファーでもあります。
高校生の制服のイメージの強いローファーですが、私も高校時代はローファーを履かされていました。学校の指定だったためです。当時の私はローファーがキツくて耐えられませんでした。靴屋さんを巡って少しでも幅の広い履きやすいローファーを探しました。幸いにも何とかして履けるローファーを見つけられましたが、それでもローファーに対するイメージは私を痛めつける悪役という位置付けに留まりました。
それが今では私のお気に入りの靴になったのですから人生は分からないものです。どうして私の中でのローファーの位置付けが変わったのかという話はさておき、今回は私のような控えめな内向さんが会議や打ち合わせなどの場面において、どうしたら自分の意見を反映させられるだろうかということを考えてみたいと思います。
内向的で静かで控えめな人々は自己主張がとことん苦手ですよね。はっきり言って、会議とか打ち合わせって強気で押しが強い外向的な人たちのための意思決定システムのような気もしてしまいます。話をするタイミングも分かりませんし、急に意見を求められてもすぐには考えをまとめられませんし、声の大きな猛獣たちに注目されながら喋るのって怖いですし。
それでも意見表明ができれば、ローファーが足に馴染むようにプロジェクトの働きがいも居心地も良くなるかもしれません。
まず、会議というものについてですが、会議には3種類あるそうです。
一つ目が、関係者間の対立を解消し合意を作るために行う「合意形成型会議」。
二つ目が、課題や作業の進み具合の認識を関係者間で合わせるための「進捗確認型会議」。
三つ目が、課題を考えるための「アイデアを出す会議」。
とりあえず会議にはこの3種類ありそれぞれ目的が異なるということだけでも頭に入れておけば、何に気をつけて参加すれば良いのか事前に気持ちの準備ができます。
加えて、合意形成型も進捗確認型もアイデア出しも、どれも最終的には何らかの形で参加メンバーの意見の一致点を作ることが目指されています。ここが重要です。なぜなら、貴方の意見も反映されて然るべきなのですから。そうであってこそ意見の一致や合意を見ることができます。たとえ内向的であっても控えめであっても、貴方には意見を表明する正当な権利があるのです。まずはこのことを頭に入れておきましょう。
次に、積極的に他の人の意見を聞いて良い部分はどんどん取り入れましょう。おいおい、自分の意見はどこ言った?と心配にならなくても良いです。相手の話を聞いたり取り入れた後でも、反論をしたり異なる自説を主張することはできます。
それは、まず相手の意見を肯定的に受け止めて、その後に自説を話すと言う語り方をすることで可能になります。
例えば、以下のようなものです。
「〇〇さんの意見のこういう部分は良いと思いました。一方で△△という考えもできると思います」
「〇〇さんの意見のこういう部分は良いと思いました。付け加えて言うなら、△△という観点も重要ではないでしょうか」
「〇〇さんの意見のこういう部分は良いと思いました。私としては△△という案も捨て難いのですが、どうにか盛り込めないでしょうか」
他者と自分の意見の双方を反映させて合意を形成しようという姿勢なのが伝わりますので、建設的な印象を与えられ、単に自己主張するより自分の意見を受け入れてもらいやすいです。
大事なのは、強硬に自己主張して自案か他者の案かの二者択一の議論にしてしまうのではなく、双方の譲り合いと擦り合わせによって両者の意見を反映させる議論を形成することです。そのためには、他者の意見を受け入れる姿勢を見せることで他者にもこちらの意見を受け入れる余裕を生み出し、両者の歩み寄りを可能にする雰囲気作りが有効です。
ちなみに、こうしたこちらの姿勢にも関わらず強硬で一方的に自説を押し通してくるような人は、議論の相手にはできません。時間の無駄ですので可能な限り関わりを減らしましょう。
最後に、自分が譲歩できる範囲内で譲歩して合意しましょう。最終的にあまり自分の意見が反映されない結果になったとしても、自分の意見を表明して他の参加者に自分の意見を知ってもらったという事実があれば、それだけで納得感が高まりやすくなりますので意見は言ってみる方が良いでしょう。
控えめで内向的な人がその控えめな姿勢を崩すことなく自分の意見を表明するには、会議や打合せを勝敗を決する決闘場にするのではなく、参加者の意見の美味しい部分を採り入れ合うビュッフェ会場にするのが要点になります。そのためには積極的に他者の意見を評価して取り入れましょう。そしてそれをさらに良くするために自分の意見を提供して、なるべく反映できる方法を一緒に考えてみましょう。
いかがだったでしょうか?ここに書いたことは内向さん以外にも有効かもしれませんので、もし役に立ちそうなら是非参考にしてみて下さい。
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