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【詩】1度も起きない夜に憧れて



個性とか自由とかいうわりには、無意識に当たり前と言う名の否定に引っ張られて、それが普通になっていることに気づいていないことが、何よりも怖かった雨の日の夜。
自分というわりには、この世界を生きていくために仮面をつけることが、生存戦略になっていること、少しでも列からずれたら、容赦なく後ろ指をさされて、体を貫通して痛みに悶え苦しむこともあるって気づいた新月の夜。
息するのも苦しいな、酸欠になりそうだけど、どうやらこの空気しかないから、詰まる気持ちも気道も落ち着かせて、循環してる、新たな空気があるなら、金出してでも買う、というか、その空気が生まれている場所に向かいます。
時に、鏡を見れば、自分の首に自分の手がかけられていることに、あなたは気づいていましたか、私は、指摘を受けてから、よく鏡を見るようになりました、笑顔のはずなのに、なんで泣きそうな顔をしているんだろうね。
どこを見ているんだろう、何を聞いているんだろう、どこを目指しているんだろう、そもそも、何を考えたらいいのかわからない時点で、この時間も無駄なのかな。
無駄じゃない、そう言う人、あなたは私になれないからさ、せめて、横に並んでいてくれませんか、真正面だと全部受け取るには、器が耐えきれなくて、ひびが入りそうだから、見栄えが悪くなることを恐れてる。
目の前に置かれた花を、今日も私は口にする、何色になるかは、夕暮れ時に見ればわかると思うから、優しく声をかけてね。

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