【詩】青色の教え
青い空の下には、群青のカーテンが散りばめられていて、小さな枠のなかを確認すると、ひとりひとりの呼吸が聞こえた、線路が行き交うのを横目に、大きな橋を渡り切ったら、森の中に佇む白い塔が現れる。一つの物語が終われば、
またすぐ別の物語が始まり、永遠に走り続けているけど、環状線のように巡っているのかもしれない。目を描くこと、顔を描くこと、体を描くことが、一枚の紙の上で作られていくのに、何度も何度も白紙にしてしまうのは、無条件に縛られて、呼吸が出来なくなって、心臓が止まることに、恐怖を感じているからなんだ、ああ、やだなぁ、死にたくないのに、自分で殺そうとしているのを、自分が気づいていないなんて、なんて愉快で愚かなんだろう。そもそも心臓の数なんて、本当に動いているかもわからないし、自分が触れちゃだめな領域だ。
見上げた先の青だけがきっとすべてを知っていて、ラジオから流れる声に救われて、思い切って声を出した先に、自分が吐いた海が少しずつきれいになっていくのを、私はそばで見届けたい。