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【詩】曇天の詩



日曜日の夜はいつもの夜と存在が違う、隔離されているようで、知らない人と相席になるような居心地の悪さがある、きっと本当は寂しいんだ。

君と目が合った瞬間、君の音が暴走した、そのひとつひとつ、拾い上げることが出来なかった、落ちた音は激しく粉砕した、踏んだらきっと根が張るくらいしみるだろうね。

そんなに顔を近づけたら、無数の雑音に飲み込まれる、砂嵐の容赦ない喝采、そんなのは、飲み込んでも吐き出した、最後に映るのは、ぼろぼろになった使い古したタオルケット。

溶け出したら、元に戻れないし、新しく生まれ変わるのもいいってわかるんだけど、それすらも億劫、いっそのこと、そのまま気化してふわふわしていたい、そしたら、全体の壁画を、無心で鑑賞できると思うから。

頭取り替えて、綺麗な花束に差し替えたら、優しく背中をさすってくれますか。
手を洗って、綺麗な布で包んだら、無数の泡になっていいですか。

それくらい夢を見ていたい、
でも、夢は喰われることを知っている。

それでも


今日を一日再生できた。

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今日も自分を生きることができた。

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