【短歌一首】 驚きの牽引効果公園の鉄棒下がれば腰の癒えたり
子供の頃、家に「ぶらさがり健康器」と呼ばれる健康器具があった。腰痛のあった父親がたまにぶら下がっていたように記憶している。 当時はブームとなっていて何人かの友達の家でも同じものを見かけた。
ただ上部のバーにぶら下がるだけで、自分の体重で背骨が伸びて腰や背中が軽くなり、健康増進に資するというのが宣伝文句だった。
それから何十年も経ち、自分も腰に注意するような年になった。特にコロナ禍での在宅勤務で家の安い椅子に長時間座っていることが恒常化して以来、たまに繰り返される腰痛に悩まされている。
仕事の外出の途中に歩いていた公園で、ぶら下がり健康器としても使えそうな運動器があったので、試しにぶら下がってみた。普段自分の全体重を腕でぶら下がって支えるという動作をすることはないので、なかなか腕や肩にしんどいところが新鮮な体験。
運動用具の下部にある円盤が足を乗せて体を捻るとそれに合わせて回転するようになっている。多分、腰の旋回力が増し、脊椎の柔軟性の促進が図られる。上部の鉄棒にぶら下がり足を空中に垂らすことと、足を円盤に乗せて回転させることを何回か繰り返してみた。
何回かぶら下がり運動を行なって器具から離れてみて驚いた。腰のダルさや重さ、軽い痛みなどが全く消えており、腰全体が見違えるほど軽くなった。
以前運動中に腰を痛めた時に整骨院で施術された、ベットの上に寝て腰と足を機械で引っ張る牽引器具のことを思い出した。 この公園の運動器具の鉄棒にぶら下がったことで、自分の体重で背中や腰が牽引され、それに伴い体の縦の軸圧が解放・軽減され、周辺の筋肉の緊張がとれて楽になったのではないか、と仮説を立ててみる。いずれにしても、びっくりするくらい本当に楽になった。
ちなみに、昔は7、8回はできた鉄棒での懸垂を試みたが、1.5回くらいでギブアップ。自分の体をぶら下げるとはなかなか大変な作業。それだけ牽引効果も高いのだろう。
これだけ腰痛に効果があるなら思い切ってぶら下がり健康器を買おうかなと思いたち、早速ネット情報で検討している。
猫間英介