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【短歌一首】 小雪(しょうせつ)に雲一つなき青をゆく飛行機からは雪の見ゆるや
小雪(しょうせつ)に
雲一つなき
青をゆく
飛行機からは
雪の見ゆるや
11月22日(金)は二十四節気の「小雪(しょうせつ)」。
辞書によれば、根雪とはならぬ程度の雪に見舞われる時分の意(新明解国語辞典)
2024年は11月7日に二十四節気の立冬を迎え暦の上では冬となったが、その次に迎える節気が「小雪(しょうせつ)」。
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「小雪」には、ぐっと冷え込むようになって雨が雪になる頃のはず。すでに北国や山々ではすでに雪が積もっている地域もあるものの、東京は快晴の小春日和。
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朝から空には雲一つなく、真っ青な空がどこまでも続いている。
ときおり穏やかな青空から轟音が耳に届き、見上げると音よりもずっと先に飛行機の機体を確認することができる。
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小春日和の青空を飛んでいく飛行機を見ていると、小雪という節気を五感で感じ取ることはほとんどできない。
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どこまでも青い空を横切ってゆく飛行機の窓からは、きっと遠くの雪化粧をした山々がよく見えるだろう。
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ベランダから見える唯一の雪は、西の空に浮かぶ富士山だけ。
つい先日までは富士山の上の部分三分の一くらいに雪を確認することができたが、小雪にはほぼ全体が白くなっている。
穏やかな陽の中でも冬は確実に進んでいる。
猫間英介