マガジンのカバー画像

碧と海

44
連載小説「碧と海」のまとめ 高校3年生の海斗はアレが出来ない。ゲイだと偽ってレズの桂木に恋人のフリをしてもらうなど、いろいろこじらせている。自分の空白の記憶を探しにやって来た伊豆…
運営しているクリエイター

#連載長編小説

『碧と海』 連載小説【15】

    ぶぶぶ らぶらぶ  高校二年のクリスマスの夜。  俺と桂木はコーヒーショップで …

深乃ふか
6年前
3

『碧と海』 連載小説【16】

   ぶぶぶぶぶぶぶぶ  気がつくと部屋は真っ暗だった。  あまりの暗さに、時間と場所の…

深乃ふか
6年前
7

『碧と海』 連載小説【17】

 早瀬がトイレから帰って来てその話は終わりになったが、代わりによく話す明日香さんから早瀬…

深乃ふか
6年前
6

『碧と海』 連載小説【18】

 『ペンション アリゾノ』に戻った俺は、ランドリーで海水に浸された服を洗った。その間にシ…

深乃ふか
6年前
1

『碧と海』 連載小説【19】

   ぶぶぶぶぶぶぶぶぶ    眩しくて目が覚めると、窓辺のハンガーポールに掛けられた『…

深乃ふか
6年前

『碧と海』 連載小説【20】

 その『ジョリーズ』というファミリーレストランは、俺が知ってるチェーン店のどれでもなかっ…

深乃ふか
6年前
2

『碧と海』 連載小説【22】

「もしかして、昨日も?」  早瀬が入って行ったカーサ鈴木の部屋。後から入って行った男。出て来た母親。あれは、そういう事だったのか。  早瀬の手が、小刻みに震えている。俺はその手にそっと触れた。 「あの母親がお前にやれっていうのか?」 「母さんじゃない。母さんの男が、母さんを使って俺にやらせてる。俺は、母さんに頼まれたら、断れない」 「どうして? 嫌なら……」 「嫌なら断れって? そんなの……出来たらそうしてるに決まってる」  早瀬は俺の手を振り払う。 「どうして

『碧と海』 連載小説【23】

   ぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ  中学一年生の冬、生まれて初めて射精をした。夢精だった。そ…

深乃ふか
6年前
7

『碧と海』 連載小説【24】

  ぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ  つるん、としたほろ苦いプリン。  甘酸っぱいオレンジジュ…

深乃ふか
6年前
5

『碧と海』 連載小説【25】

   ふふふ 「あの、ババァ。うるせーっつうんだよ。自意識過剰なんだよ。ブスがっ」 と、…

深乃ふか
6年前
5

『碧と海』 連載小説【26】

   ぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ  きらきら、きらっきら。星が瞬いている。  生暖かい…

深乃ふか
6年前
3

『碧と海』 連載小説【27】

  ぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ  爽やかなオレンジジュースの香り。  つるんと舌の上…

深乃ふか
6年前
5

『碧と海』 連載小説【28】

   くくくっ  赤メガネがいなくなった『アリゾノ』のエントランスには、健康的な人たちが…

深乃ふか
6年前
3

『碧と海』 連載小説【29】

   ぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ  八時五十五分か、さて、どうしたものか。  俺と明日香さんはプリンスホテルに到着し、とりあえずロビーのソファに座った。 「ねぇ、どうするの? 温泉? 食事?」  あぁ、この人もどうしたものか。碧の事、言うと面倒くさそうだし。居ても立ってもいられなくなって、つい来たのはいいが、プランがあるわけではなかった。もう碧はホテルにいるのだろうか。せめて、部屋の番号が分かれば……。 「明日香さんさ、碧に電話してみない?」 「いいよ。で