大富豪にしてあげられることは、自分の強み。
「今日、大富豪と食事する。自分は大富豪に対してどんなことをしてあげられるか?」
いっけん、この問いはブッ飛んだものに思えるが、ぼくはこれを人付き合いのキホンの「キ」だと考えている。
ちなみにぼくであれば、サウナに詳しいのでサウナで整いやすくなる方法や入り方を伝えたり、心揺さぶる映画や小説の話ができるかなと考えている。
あとはテニスの指導と、笑わせることかな。
要は、その人がだれであれ相手の「命」というべき大切な時間をもらうのだから、相手がより楽しく学び深い時間を過ごせるようにできることはないか?と考えたいのだ。
そしてその手段は、自分の「強み」とも言い換えられる。
これは中学生の頃から、おぼろげにやっていた気がする。
元来のひょうきんな性格もあって、クラスや学年を越えて友人は多くいた。
放課後や昼休みに友だちとあそぶ時間がこの上なく好きだった。
そして、その限られた時間で「印象に残ることをしてやろう」と血眼になっておもしろいを探す自分がいた。
当時は「楽しく遊びたい」という混じり気のない欲だけだったが、いま振り返ると「楽しさの提供」を無意識ながらしていたんだなと思う。
それがある意味、同性からモテる方法だと直感的にわかっていたのだと思う。
そして29歳になった今、改めて時間の大切さを身にしみて感じ「なにができるかな?」をより意識するようになった。
友人たちは結婚したり子どもがいたり、地元から離れていく人も増えた。それにともなって、ごはんや遊びに出かけるなんて機会や時間は大きく減った。
人とあえる時間が貴重になったのだ。
その貴重かつ短い時間を、どうやったらより良いものにできるか、自ずと考えてしまうのはもはや必然かもしれない。
その会が始まってしまえば、そんなに意識することはなくなるが、会う前には相当に考えをめぐらせる。
とくにその人が好きなことをざっくり調べたり、相手の仕事の専門用語や作業なんかをすこし、頭に入れておくようにしている。
触りだけ知っておくと、チラッとその単語が出た時に反応ができるし、質問もできる。
相手からすると専門的な内容なので、ぼくに教えてくれるくらいの知識がある。ぼくは興味の槍を研ぎ澄ませて質問する。すると、たくさん教えてくれる。
人は教えたい生き物だとおもう。もうすこし言葉を選ばないでいうと、人は「マウントを取りたい生き物」なのだ。
それに自信があればあるほど、熱が傾けられていればいるほど、教える際の気持ちよさは格別なものになる。
うまくそれを相手から引き出せるように言葉を紡ぐ。興味関心を寄せる。それだけで大抵の人とは仲良くなれるきがする。現にそうしてきた。
今でもそれは変わらない。
「大富豪にあったらどんなことが自分にできるか?」
このふざけた問いは、定期的に自分にする質問であり、その度に自分の強みを自覚できるいいツールとなっている。
昨日よんだこの本にも似たようなことが書いてあったから、この記事を書こうと思ったのだが「ふだんから考えてるなぁ」と大きなインパクトは感じなかった。
感じなかったけどやっぱり大切なんだなと、改めて感じ、この本から得られることはぜんぶ吸い出したいと思った。いい本だった。
「強みは1つあれば十分だ」と、ぼくが大好きな著者である、やりたいこと見つけのスペシャリスト、八木仁平さんが動画でいっていた。
複数あってもいいけど、ありすぎたらこんがらがりそうな気もする。選択肢の増加は、得てして混乱を招くとおもう。そんなに使い分けられるほど器用な自分でもない。
ただ、なにか提供できることがあるか?と考えた時に、答えられたことがすごく自信になった。
もし、強みに迷ったら考えてみて欲しい。
今夜、大富豪とごはんに行く。
自分になにが伝えられるか。
どんな楽しいを提供できるか。と。
出てきた答えは、きっとだれにも誇れるあなたの強みであり、あなたが愛されているポイントでもある。
自信をもってその知識と経験を増やして欲しいし、ぼくもそうしたいし、そうする。
よりよいものをだれかに、そして世界に還元できるように。その先の、自分が自分に自信を持てるようになるために。