なぜ人事なのか?人事経験者のHR Climbersが語る、この仕事の本質的な魅力とは
みなさん、こんにちは。HR Climbersです。
2025年の幕開けとともに、新たな目標や期待を胸に、多くの方が新年度に向けた準備を始められていることと思います。年始早々、人事の皆様も新たな挑戦への準備でお忙しい日々をお過ごでしょう。
そんな新年のスタートにあたり、HR Climbersでは改めて「人事という仕事の本質的な価値とは何か」について、メンバー内でディスカッションを行いました。
その中でまず話題に上がったのが、「人事」という言葉から連想されるイメージについてです。
みなさんは、「人事」という言葉を聞いて、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
採用、組織開発、人材育成、労務管理...。人によって様々なイメージがあると思います。
もちろん、人事という仕事の捉え方は、その人の経験や所属する組織、業界によって大きく異なります。「事業戦略を人材面から支える仕事」と言う方もいれば「組織の成長をデザインする仕事」と言う方もいるかと思います。
我々HR Climbersが多くの人事職の方々と関わる中で、一つ確信を持って言えることがあります。
それは、人事という仕事が「人」という最も重要な経営資源を通じて、事業の成長と組織の価値を最大化する、非常に魅力的な仕事だということです。
AIやテクノロジーが進化する現代においても、やはり「人」という存在は決して無くならず、むしろその重要性は増していくばかり。人事は、組織の未来を創り、一人ひとりの可能性を引き出す、かけがえのない存在だと思っています。
今回は、そんな人事という仕事の持つ魅力について、3つの観点からご紹介させていただきます。
この記事は、HR Climbersのメンバー全員で「人事の本質的な魅力とは何か」というテーマについて議論を重ね、各々の経験から見出された数多くの魅力の中から、特に共感の多かった3つを厳選しております。全員が人事経験者だからこそ語れる、人事という仕事の魅力をお伝えできればと思います。
人事に興味をお持ちの方はもちろん、現在人事職として活躍されている方にとっても、改めて自身の仕事の価値を再確認できる内容になっているはずです。
人事経験者が本気で語る、この仕事の3つの魅力
「人」を通じて実現する、本質的な事業貢献
人事の仕事の面白さを一言で表すとすれば、「人を通じて事業成長に貢献できる」という点に尽きるのかなと思っています。
マーケターであればマーケティングを通じて、セールスであれば営業活動を通じて、エンジニアであれば開発を通じて、それぞれが事業の成長や価値提供に貢献していきます。
一方、人事の場合は、そのプロセスのアウトプット対象が「人」や「組織」になるということです。
採用活動を通じて優秀な人材を獲得したり、育成施策を通じて社員の成長を支援したり、組織開発を通じてより強い組織を作り上げたり。一見すると間接的な貢献に思えるかもしれませんが、人という最もコアな経営資源に働きかけることで、結果として大きな事業インパクトを生み出すことができます。
採用や育成、組織開発など、人事の仕事は常に「人」という存在に働きかけます。時には感情や価値観の違いから難しさを感じることもありますが、だからこそ、その人や組織の可能性を最大限に引き出せた時の達成感は格別なものがあります。
単なる数字や成果では表現できない、人と組織が一体となって成長していく手応え。そして、その成長が直接的に事業の成長へと繋がっていく。この「人を通じた価値創造」こそが、人事という仕事の最も大きな魅力だと考えています。
人事として、この「人を通じた価値創造」に携われることは、非常にやりがいのある、そして魅力的な経験になるはずです。
組織の根幹を形作る、カルチャーの創造
人事の2つ目の魅力は、組織のカルチャー作りに深く関われる点です。
人が集まって組織やチームが形成される時、そこには必ず独自の文化や雰囲気が生まれます。
これは会社組織に限らず、部活動やスポーツチーム、さらには家族のような小さな単位でも同じことが言えます。
人事の面白さは、このカルチャーという目に見えない要素を、意識的にコントロールしながら、望ましい方向へと導いていけることにあります。
サッカーの話になってしまいますが、2000年代初頭、スペインの名門クラブ「レアル・マドリード」は、ジダン、ロナウド、ベッカムといった、各国代表クラスのスター選手たちを、それぞれ年俸数十億円という破格の条件で獲得し、世界最高峰の選手たちを集めた「銀河系軍団」を作り上げました。
しかし、これだけの投資と個々の卓越した能力があっても、チームとしての成果は期待されたほどのものにはなりませんでした。
これは、チームの強さが個々の能力だけで決まるわけではなく、チーム独自の文化や価値観、そしてメンバー間の結びつきなど、目に見えない要素が不可欠だということ。このカルチャー作りこそが、人事に期待される重要な役割の一つです。
適切なカルチャーが根付いた組織は、どんな困難な状況でも強さを発揮し、高いパフォーマンスを実現できます。
人事として、この見えない確かな力を育み、組織の根幹を形作っていけることは、他の職種では得難い経験です。そんな組織の成長と成功の土台となるカルチャーづくりに携われることは、人事という仕事の本質的な魅力だと思います。
人事だからこそ培える、本質的な人間力
人事の仕事には、もちろん専門的なハードスキルが必要です。組織開発力、人事制度設計力、労務の知識、採用スキルなど、様々な専門性が求められます。
しかし、人事の魅力的な特徴の一つは、これらのハードスキルに加えて、人と関わる上で必要な「人間力」が圧倒的に磨かれる点にあると思います。
エンジニアの方と話をする時には技術的な観点から、営業の方とは成果に関する視点から、それぞれの立場や考え方に合わせたコミュニケーションが求められますし、時には、メンタルヘルスの課題を抱える方との繊細な対話が必要になることもあるでしょう。
また時には、「右」と主張する人と「左」と主張する人の間に立って調整を図ったり、経営層との論理的な対話の直後に、現場の方々の生の声に耳を傾けたり。場面や状況に応じて柔軟に対応する力が必要となります。
そのため、人事の仕事は、常に「人」を通じてアウトプットを出していく必要があり、相手の話をしっかりと聴く力、状況を適切に把握する力、そして効果的に説明・説得する力など、様々なソフトスキルが自然と鍛えられていきます。
これらのスキルは人事という枠を超えて、ビジネスパーソンとして、そして一人の人間として、あらゆる場面で活きてくる普遍的な価値を持っています。
人事という立場だからこそ、これらのスキルを磨く機会が豊富にあり、それが今後のキャリアにおいても、かけがえのない財産となっていきます。
【まとめ】人事という選択が、あなたのキャリアを大きく広げる理由
人事の仕事を通じて培われるスキルは、実に幅広いキャリアの可能性を生み出します。
人事には、組織開発力、人事制度設計力、労務の知識など、専門的なハードスキルはもちろん必要ですが、それ以上に価値があるのは、様々な人との関わりを通じて磨かれる高度なソフトスキルです。
経営層との論理的な対話力、現場の生の声を聴く力、多様な価値観を持つ人々との調整力は、どのような立場でも、どのような場面でも活きる普遍的な「人間力」となります。
この「人」と「組織」への深い理解があるからこそ、キャリアの選択肢は大きく広がります。企業内で人事のプロフェッショナルとして活躍するキャリア、その知見を活かして組織コンサルタントとして独立するキャリア、複数の企業の人事支援を行うフリーランス人事として活動するキャリア。選択肢は無限に広がっています。
人事という仕事に携わる中で、多くの方が「人」や「組織」への探究心を強めていきます。社会や経済の変化とともに、人と組織の在り方も常に進化し続けているため、この仕事は学びと発見の連続となります。
我々HR Climbersのメンバーは、人事としての経験を持ち、その価値を実感してきたからこそ、このような人事の魅力と可能性を誰よりも理解しています。
あなたの描く理想の人事キャリアを深く理解し、その実現に向けて具体的な道筋を示すことができます。
人事経験者だからこそ分かる悩みや不安に寄り添い、次のステージへの一歩を支援させていただきますので、人事という仕事に興味をお持ちの方、さらなる高みを目指したい方は、ぜひHR Climbersにご相談ください。