見出し画像

AIネイティブは、ググらない

AIネイティブは、ググらない

このところ、生成AIの進化が凄まじく、無料で使えるレベルのものであっても、かなり高度なレスポンスを返してくれるようになりました。

私自身は、高校時代にポケベル、PHS、そして携帯電話が生まれ、そこからスマホ、そして今現在のAIと発展を見届けている立場ですので、新しいものは「どれどれ?」「使えるのか?」と少し身構えながら試してみることが多いのですが、例えば、私の子供(小6女子)などは、すでにググることさえしません。(ビックリです・・・)

情報を探す方法として、まずInstagramやTikTokなどのSNS、そして詳しく知りたいならChat GPT(対話型AI)。すでにこの検索行動の選択肢の中に「ググる」はなくなっています。

まだまだ私たちが情報を探す時には、ググるが一般的だとは思いますが、この検索行動をされなくなった時、SEOやSEMといった手法が意味をなさなくなる可能性がありますよね。事実として、先ほどとあるWebサービスを展開されている社長さんと雑談していたのですが、実際にChatGPT経由でのリードが増えているとのこと。いわゆる、AIオーガナイゼーションが見逃せなくなってきました。

求人情報の探し方が大きく変わり、AIに聞いて回答を提供されなければ応募がこない時代が来るかもしれない

ユーザーや消費者の検索行動が変わってきているわけですので、人材採用もこれと同じような波がやってくることは容易に想像できます。

実際に各社の人材大手の転職サイトの売上比率を見ても、前年や予算を割り込んでおり、もちろん、求人広告掲載による掲載課金モデルから成功報酬やダイレクトリクルーティングといった手法に流れているのもありますが、世の中の流れが確実に「転職サイト離れ」になってきているのではないでしょうか。

長くHRの世界にいると気づきにくいのですが、ユーザーの心理を想像するに、わざわざ、何社もあるいろんな転職サイトに個人情報や各種条件のレジュメを登録して、それを使い分けて対応するのはとても面倒な行動になってきている(ハードルが高い状態になってきている)んだと思います。また、転職サイトに登録した後も、どれも同じに見える数多ある企業の中から自分にあった会社を自分で探すという手間そのものもシンドイのでしょう(タイパ的にも)。

先ほどの社長さんとの話にあった検索リードを採用に当てはめるなら、転職や就職をしようとしている人が、ある条件を入れてAIで聞いて、そこで出てきた会社だけが求人の候補になる。その他は認知さえもされない。そんな時代がやってくるかもしれません。(と言うか、実際にそうなりそうな気がする・・・それはそれで情報取得の偏りが大きくなり、視野狭窄になりそうで怖いけど)

よって、リクルートやエン・ジャパンがIndeedやengageといった採用管理システム(ATS)の展開を強化しており、そこにAIを絡めたマッチングの実現とユーザーの求人検索行動の変化に対応したサービスを提供しているのでは?と推測しています。

これまで、「どこのサイトがいい?」「やっぱトレンドはダイレクトだよね?」とか、あくまで狭義の採用マーケティングの流れの中で一般的に取り組まれてきたであろう、Webターゲティング広告など狭いリード獲得の手段レベルの話をしていても良かったのですが、AIの急速な発展で人々の検索行動そのものが変わり、実はもっと大きなところで変化が起きているかもしれないことは念頭に置きつつ、いま自社の採用活動において何が必要なのか考えておく必要はありそうです。

情報化革命の先に、また一つ、大きなAI革命が起こるかもしれません。

それでは、また。

(↓役に立った!いいね!と思われたら、ポチッといいね!をお願いします!更新継続の励みになります!↓)

いいなと思ったら応援しよう!

Keisuke Dojo|HR"共走"パートナー
いただいたクリエイターサポートは、お役に立てる情報の継続発信のエネルギーとすべく、コーヒー代として使わせていただきます☕️

この記事が参加している募集