著…中原淳一『七人のお姫さま』
●人魚姫
●白雪姫
●親指姫
●雪姫
●白鹿姫
●シンデレラ姫
●ポストマニ姫
の物語を、中原淳一さんの抒情的且つ上品な文章と優美なイラストで紹介している美しい本。
どのお姫様の物語も素敵ですが…、単に煌々しいだけではありません。
相手のことを深く愛していればこそ自分の身を引く…という切ない心情も描かれていて、胸が痛くなります。
例えば、人魚姫。
人魚姫は王子さまを悪者にすることだって出来たはず。
けれど、人魚姫は「王子さま……」とただ静かに呟き、泡となって消えていきます。
また、『親指姫』に出てくるつばめ。
つばめは親指姫をもぐらのもとから救い出し、親指姫を花の王子様と引き合せます。
二人が結ばれるのを見届けて、「おふたりでいつまでもしあわせに…」と祝福の言葉を伝えて、空へと飛び立ってゆきます。
自分の気持ちを包み隠したまま…。
…これもまた「愛」の一つの形なのだとすれば、愛とはなんて綺麗で悲しいものなのでしょうか…。
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