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作…小野不由美 絵…nakaban 編…東雅夫『怪談えほん (10) はこ』

 こんばんは。

 大人が読むのにぴったりな怖い絵本を紹介します。

 ただし、閉所恐怖症の方にはおすすめしません。

 ページを捲れば捲るほど、こんな閉塞感を覚えるからです。

 自分は「建物」という名の箱に入れられている。
 箱の蓋が開かない…。
 開かない…。
 どうして…。

 という気分に追い詰められます。


 この絵本のあらすじは以下の通り。


〈あらすじ〉
 ※結末までは明かしません


 ある女の子が、行方知れずのハムスターを探しています。
 女の子は、開かない引き出しを見つけました。
 ノックするとカサコソと音がします。
 でも、引き出しは開きません。

 その後、犬もいなくなりました。
 クローゼットをノックすると中から音が聞こえます。
 でも、やっぱりクローゼットは開きません。

 また誰かいなくなるの?
 また何か開かなくなるのかな。
 お母さんが消えたりしないかな。
 と女の子は不安を抱えます。

 女の子が学校から走って家に帰ると、お母さんは消えてなんていなくて、ちゃんと家にいました。

 いた。
 と女の子はホッとします。

 ところが。

 お母さんは手に鍵を持っていて、こう言いました。
 「用事があるの。お留守番しててね」


 続きは実際に読んでみて確かめてください。

 「箱」の中身を想像しながら読むと鳥肌が立ちます。

 わたしは「このお母さんはちゃんと帰って来るのだろうか…?」とこの女の子のことが心配で眠れなくなりました…。


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