作…京極夏彦 絵…町田尚子 編…東雅夫『怪談えほん (3) いるの いないの』
大人が読んでも怖い絵本。
子どもが読むとトラウマになりかねません。
この絵本は、幼稚園生か小学校低学年くらいの男の子がおばあさんの家で暮らし始めるところから始まります。
男の子がどういう事情でおばあさんと暮らすことになったのかは明らかにされません。
おばあさんは男の子と話す時に目を合わせてくれない感じなので、もともとはそう親しい間柄では無いのかも…?
おばあさんの家は、昔ながらの造り。
天井には梁がわたっていて、大人が梯子をかけたとしても手が届かないほどの高さ。
でも、男の子は、誰ものぼれないはずの梁の上の暗がりを見上げ続けます。
…誰かがいる気がして。
男の子は、誰かいるよ、と怖がります。
でも、おばあさんは淡々としています。
見たのならいるのかもね。
誰かは知らない。
上を見なければ怖くないよ。
いるかいないかわからないよ…。
と、のらりくらりとした調子。
男の子は天井の梁の上が気になって気になって仕方がありません。
いるの? いないの?
と、つい見上げてしまい…。
…結末は是非読んで確かめてください。
どのページの絵も、「何か」が男の子をじぃっ…と見つめているようなアングルで描かれています。
全てのページから、日本独特のじめっとした湿気や、肌をざわつかせる嫌な気配を感じさせる一冊です。
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